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チョロQをイラスト化!? デフォルメされたクルマイラストが可愛カッコイイ

くるまのニュース 2020年6月25日 11時10分

車種ごとの特徴をしっかりと捉え、デフォルメされたクルマイラストがツイッターで公開され、注目を集めています。

■クルマは友達で両親で恋人

 可愛いとカッコイイが共存する独特のタッチで、デフォルメされて描かれたクルマイラストがツイッターで公開され、人気となっています。

 今にも動き出しそうな、元気で個性的なクルマイラストを描き続ける「さとしお(@sato_sio_sj30)」さんは、いったいどのような人物なのでしょうか。

――クルマのイラストを描き始めたきっかけを教えてください。

 幼い頃から絵を描くのが好きで、クルマの趣味ができてからは自然と描くようになりました。
ただ、作品としてクルマを主体にしはじめたのは、ごく最近のことです。

――なぜ、イラストの題材に「クルマ」を選んだのでしょうか?

 以前は女の子のイラストを中心に描いていたんですが、正直、あまり評判がよくなくって。(笑)

 それでテコ入れ的にほかの題材で描いてみようと思い、真っ先に思いついたのが自動車だったんです。

 友人やSNSのフォロワーさんにクルマ趣味で繋がっている人が多かったこともあって、こっちのほうが受けが良かったんですよ。

 それからはすっかり自動車がメインになりました。

 それでもやっぱり女の子を描くのは好きなので、クルマに絡めつつたまに描いています。評判は相変わらずですが。(笑)

――どういう道具を使って、イラストを描いていますか?

 ラフや下描きは、罫線付きのノートにシャーペンで。無地の紙じゃないことにとくに深い意味はなくて、なんとなく昔からの習慣です。

 本番を描くときは、車はアドビ-のイラストレーターで線を引いて、その後フォトショップで色を塗っています。

 フリーハンドでボディラインを描くのがどうも苦手で、微妙な線のブレや歪みが気になってしまうんです。

 背景なんかは線も塗りも、フォトショップで描くことが多いです。

 植物とか土埃とか、こっちに関してはかえって不揃いな感じがいいんですよ。

―――クルマのイラストを描くときに、重視している点はありますか?

 今は、とにかく「ある絵柄」を再現することに重視していますね。

 僕の絵になんとなく既視感を覚える人も多いと思うんですが、今描いている作品のほとんどは、イラストレーターの中村安広先生の絵を参考にしています。

 中村先生はデフォルメタッチの自動車イラストで活躍した人で、僕がもっとも尊敬するアーティストの内の一人です。

 ただ、先生は既にイラストレーターの仕事を引退していて、自動車ってこの先もどんどん新しいものが出てくるのに、それを先生の絵柄で観られないのが残念だなと思ったんです。

 僕は以前から、完全なオリジナルよりも何かしら元ネタがあるような、いわゆるパロディ的なイラストを描くのが好きだったんですね。

 そこで中村先生の絵柄を再現しつつ、これから登場してくる新しいクルマや今まで描かれなかったクルマを描けないかと。

 再現、とはいっても完璧なコピーではなくて、さとしおらしさも織り交ぜつつ中村先生のデフォルメ感を出せればなあと思っています。

―――クルマを好きになったきっかけを教えてください。

 きっかけは、小学生の頃から付き合いのある友人でした。

 彼は僕と遊んでいるときにスポーツカーとすれ違うと「○○だ!」って、クルマの名前を当ててくるんです。

 それが毎回続くものだから、だんだん気になり始めて、気づいたら一緒に車名の当てっこをしていました。(笑)

 その後、漫画好きだった僕に彼が頭文字Dや湾岸ミッドナイトを勧めてきて、クルマ好きに拍車がかかったように記憶しています。

――1番好きなクルマやいつか乗ってみたいクルマは?また、その理由は?

 マツダの旧車が好きで、特に憧れが強いのは「コスモスポーツ」の後期型です。

 高校生の頃に偶然街中を走っていたのを見かけて、当時の僕は1990年代前後のクルマに関心があったので、コスモのスタイルは衝撃的でした。

 それからはインターネットの画像や、イベントの展示車両なんかを眺めていくうちに、どんどん惹かれていって…。

 今のスポーツカーにはないような、華奢なたたずまいがたまらなく好きです。テール周りのレトロフューチャーなデザインも格好いい。

 ただ、とても手の届くような存在ではないので、いずれ乗ってみたいと思っているのは初代「ロードスター(NA型)」です。

――現在の愛車と、その購入理由は?

 今は1981年式のスズキ「ジムニー」に乗っています。

 元々は母が独身時代から僕が小学校へ上がる頃まで乗っていたクルマで、手放したあとは親戚の手に渡り長い間放置されていました。

 その後、僕が自動車の趣味に目覚めてから「あのうるさくてオイル臭い、懐かしいクルマに乗りたい!」と思うようになって、貯まったバイト代で修理をしてもらい、晴れて相棒になりました。

 今年で39歳になったツーストローク車ですが、令和の今もキビキビ走ってくれています。

――クルマのどういうところが好きですか?

 クルマに乗ってドライブをすること。好きなクルマを眺めること。それを絵に描くこと。クルマがきっかけで、さまざまな人たちと繋がれること。

 クルマといると、楽しいことだらけなところが良いですね。金銭的なことについては、目をつぶっておきます。

――今後、これらの作品を通してどんなことがしていきたいですか?

 中村先生の布教活動でしょうか。

 先生のイラストって、なんとなく見たことはあるけど誰が描いていたのか知らないっていう人が結構多いと思うんです。

 だから僕のイラストをきっかけに、もっと多くの人に知ってもらえたらなあと思います。

 あとは、毎回僕のイラストを見てくださっている人たちに、もっと喜んでもらえるようなクルマを描いていきたいですね。

――さとしおさんにとって「クルマ」ってなんですか?

 楽しい時を分かち合う友であり、さまざまなことを教え、包み込んでくれる両親であり、ずっと愛おしく思える恋人のような存在です。

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