日本自動車販売協会連合会が、2020年7月の乗用車ブランド通常名別順位を発表しました。
■トップ3はトヨタが独占!
日本自動車販売協会連合会(以後 自販連)による、2020年7月の乗用車ブランド通称名別順位が発表されました。
発表によると、2020年7月の乗用車ブランド通常名別順位第1位は、同年2月に発売されたばかりのトヨタ「ヤリス」の1万4004台でした。これは、発売直後となる3月に記録した1万3164台を上回る記録で、新型コロナウイルスの感染拡大による自粛の影響を乗り越え、クルマでの移動が見直されるWithコロナの時代に選ばれたモデルといえるでしょう。
ヤリスは、かつて「ヴィッツ」の名で販売されていたコンパクトカー。ガソリン仕様とハイブリッド仕様がラインナップされ、価格は139万5000円(消費税込)からとなっています。
次いで第2位は、トヨタ「ライズ」の1万2283台。ライズは2019年11月に登場して以降、激戦となっているSUV市場において、常に販売台数上位にランクインしています。
同乗用車ブランド通称名別順位によると、2020年上半期(1月から6月)では、5万8492台を販売し普通車でトップを記録する人気ぶりです。
ライズは、ダイハツ「ロッキー」のOEM車として2台同時に発売され、トヨタ「RAV4」のようなタフさをイメージさせるデザインや全長4m以下という日本の狭い道路事情にマッチしたサイズ感が最大の魅力となっています。
そして第3位はトヨタ「カローラ」の1万994台。カローラは、1966年に初代モデルが発売されて以来33年間もの間、年間販売台数1位を守り続け、2019年には累計生産台数は4750万台を突破。
現在、日本市場では12代目となったカローラシリーズが販売されており、ラインナップはカローラ(セダン)/カローラツーリング(ワゴン)、カローラスポーツ(ハッチバック)となっています。
■発売直後の新型「ハリアー」も人気が急上昇
第4位はトヨタ「ハリアー」の9388台。2020年6月17日に4代目となった新型「ハリアー」は、先行予約受注が同年5月中旬から開始されており、約2週間で予約台数2万台を突破したといいます。
初代がレクサス「RX」の日本版として登場し、現在はボディサイズが少し小さくはなったもの、その高級路線は変わりません。
それどころか、パワートレインやプラットフォームの全面刷新により、「走る・曲がる・止まる」などの基本性能が底上げされ、安全支援システムも充実しているなど、都市型クロスオーバーのなかでもプラスαの魅力を備えています。
そして第5位はホンダ「フィット」の9213台。2020年2月に4代目へとフルモデルチェンジしたフィットは、ユーザーのライフスタイルに合わせた5種類のタイプをラインナップすることで、ひとつのモデルで異なるユーザーのニーズに合わせやすくなったことが特徴です。
シンプルな「ベーシック」を基本とし、生活に馴染むデザインと快適性を備えた「ホーム」や、アクティブに過ごしたいユーザーのための「ネス」、週末の外出などエンジョイライフに応える「クロスター」、そして、上質さを備えたスタイリッシュな「リュクス」をラインナップ。
なかでもクロスターは、ほかのタイプが5ナンバーであるのに対し、シリーズ初の3ナンバーサイズとなっているなど、これまでのクルマの選択肢の概念を打ち壊すラインナップが人気の鍵となっています。
自販連が発表した2020年7月の乗用車ブランド通常名別順位よると、上位5台のうち4台が新型車という結果でした。
そこに唯一食い込んだのはカローラで、初代発売以降、世界150以上の国と地域で累計4800万台以上を販売してきたトヨタのグローバルベストセラーカーです。
しかも、前年比124.2%という人気ぶりで、2019年9月に新型カローラが発売されて以降、根強い人気を物語っています。
そんな現在の販売台数上位モデルに共通するのは、スポーティな外観と上質な走りや乗り心地。基本的な使い勝手の良さにプラスαの性能を兼ね備えたモデルが、ユーザーに求められているようです。