フルモデルチェンジが近づいているトヨタ「86」とスバル「BRZ」ですが、次期型はどのようなモデルになるのでしょうか。現時点でわかっている情報をもとに予想してみます。
■次期86&BRZはどうなる!? 新型モデルを予想してみた
トヨタとスバルが共同開発したFRスポーツカーのトヨタ「86」とスバル「BRZ」は、2012年のデビューから8年が経過し、フルモデルチェンジが近づいています。
すでにBRZは2020年7月20日に受注終了。86についてはそのようなアナウンスはおこなわれていませんが、実際は在庫のみの対応になっているようです。
フルモデルチェンジの準備が着々と進んでいる状況だといえますが、新型86/BRZはどのようなモデルになるのでしょうか。
新型モデルは現行モデルと同じく、トヨタとスバルで共同開発されます。これは2019年9月に両社の新たな資本提携の合意のリリース内に記された「トヨタ86/スバルBRZ 次期モデル共同開発」からも明らかです。
そんななか、公道テスト中の開発車両のスクープが話題となっています。厳重な偽装がほどこされていますが、これが新型モデルであることは間違いないと思われます。
このスクープ写真からわかることや、独自に入手した情報を元に、新型86/BRZについて予想してみたいと思います。
外観について、基本的なフォルムは現行モデルを受け継ぎつつ、フロントとリアを中心にデザインが刷新されるようです。
フロントは先進的なヘッドライトと大きく口を開けたグリルが特徴。テスト車両が86なのかBRZなのかはわかりませんが、トヨタの「GRモデル」の共通のデザインである「ファンクショナルマトリックスグリル」にも、スバルの「ヘキサゴングリル」にも見えます。
リアは大胆な変更が加えられており、シャープなテール処理が施され、リアオーバーハングが短くなっているようにも見えます。
内装は、現行モデルではやや簡素なデザインですが、新型モデルのデザインはわかっていません。
ただ、操作系は現行モデルと大きく変わらないものの、モータースポーツのデザインを採用する可能性があるという話も聞かれるので、現行モデルとは違った雰囲気になることが考えられます。
2+2の4人乗りという点や居住性は現行モデルと同様で、さらに後席を前に倒して荷室容量を拡大するとタイヤが4本搭載可能なところは、現行モデルでもこだわった点だといえ、この機能は踏襲するとされています。
■2.4リッターエンジン搭載でパワーアップ
エンジンはターボが搭載されるというウワサもありましたが、現行モデルと同じく自然吸気(NA)を採用。動力性能アップのため、排気量は現行モデルの2リッターから2.4リッターにアップします。
現行モデルの最高出力は6速MT車が207馬力、6速ATが200馬力ですが、物足りないという声もあがっていることから、もう少しパワーが欲しいという現行ユーザーの本音を具現化することになります。
トランスミッションは現行モデルと同じく6速MT/6速ATが搭載されます。
プラットフォームは現行モデルの改良版ですが、スバルの「スバルグローバルプラットフォーム」のノウハウが盛り込まれているといいます。
タイヤはエンジンの性能アップに合わせて1サイズアップし、ベースモデルには17インチ、上級モデルには18インチが採用されるものと思われます。
気になる安全装備についてですが、新型モデルにはスバルの「アイサイト」が搭載されることになりそうです。
これまでスバルは「ウィンドウ角度とカメラの位置の高さのバランスから装着が難しい」といっていましたが、国内で販売される乗用車の新車において、2021年11月より自動ブレーキの搭載が義務化されることにともない、新型86/BRZについてもこれに対応するということです。
ただし、86/BRZはレバー式のサイドブレーキは必須アイテムなので、電子パーキングブレーキを採用するほかのスバル車と比べると機能が限定されることが予想されます。
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トヨタとスバルは仲が悪く、開発は難航といった話が出たこともありますが、実際は現行モデル以上に一体感のあるワンチームで開発が進められているようです。
また、現行モデルでは86のオープンモデルが登場するという話もありましたが、新型モデルではそのあたりがどうなるのか、続報を待ちたいと思います。