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瞬発力は「ランエボX」並み!? 新型SUV「エクリプスクロスPHEV」は三菱らしさ凝縮の痛快4WD! 新旧モデルを比較

くるまのニュース 2020年10月17日 11時10分

三菱は、新型「エクリプスクロス」を2020年12月に発売すると同年10月15日に発表しました。PHEVモデルが追加され、大きな進化を遂げた新型エクリプスクロスは、いったいどんなSUVなのでしょうか。

■新たな“三菱デザイン”第1弾となる新型「エクリプスクロス」

 三菱は、マイナーチェンジした新型「エクリプスクロス」を2020年12月に発売すると、同年10月15日に発表しました。また、同日から予約受注が開始されています。

 デザインやパワートレインも含め、大きく進化したといいますが、いったいどんなSUVに仕上がっているのでしょうか。

 エクリプスクロスは、新規のSUVとして2018年3月に登場。当時、同社が発売する新型車としては4年ぶりということで、大いに注目を集めました。

 発売当初、搭載されるエンジンは1.5リッターガソリンのダウンサイジング直噴ターボのみでしたが、その後2019年6月に2.2リッタークリーンディーゼルターボ仕様が追加され、ラインナップが拡充されました。

 今回、エクリプスクロスとして初となるマイナーチェンジで進化したポイントを見ていきます。

 外観は、同社が新しい“三菱デザイン”の第1弾として新型エクリプスクロスを掲げるほど、大胆に手が加えられました。

「DARING GRACE -大胆さのなかに宿る優雅-」をデザインコンセプトとして、前後オーバーハングを140mm延長し、よりクーペSUVらしい伸びやかなフォルムが演出されています。

 フロントフェイスは、より鋭さを増したデイライト部のデザインを採用し、同社の「デリカD:5」にも通ずる顔つきとなりました。

 またリアは左右で繋がるデザインとしていたテールライトを左右独立したデザインに改め、テールゲートもダブルウインドウからシングルウインドウへ変化しています。

 またボディカラーに新色として、ダイヤモンドカラーシリーズの第2弾となる「ホワイトダイヤモンド」を設定しました。

 新型エクリプスクロスのデザインについて、三菱のデザイン本部長である渡辺誠二氏は次のようにコメントしています。

「この新しいデザインは、コンセプトカー『MITSUBISHI e-EVOLUTION CONCEPT』のエッセンスを用いています。従来から持つ力強さやダイナミックさをキープしつつ、クーペSUVらしい流麗さやエレガントさを強化しました」

 内装は、インフォテインメントシステム「SDA」を7インチから8インチに大型化したほか、シートバリエーションにライトグレーの本革シートや、スエード調素材と合成皮革のコンビネーションシートを新設定し、幅広いユーザーの嗜好に応える仕様としています。

■並のエコカーとは違う! 瞬発力はランエボX並み!?

 新型エクリプスクロスでもっとも大きな変更点となるのが、パワートレインラインナップです。

 従来、ガソリンモデルとディーゼルモデルを設定していましたが、ディーゼルモデルを廃止し、新たにPHEV(プラグインハイブリッド)モデルを追加。先進性、機能性、そして静粛性を併せ持つあらたな選択肢が誕生しました。

 搭載されるのは、同社初のPHEV車「アウトランダーPHEV」で実績のあるEVベースのPHEVシステムで、ツインモーター4WDが安定感ある走行性能を実現。

 また、4WD技術に定評のある三菱の最新4輪制御システム「S-AWC」と組み合わされ、並のエコカーとは一味違う高度な走行安定性を見せます。

 そのうえ高出力モーターの採用によって瞬発力にも優れており、0-5m発進加速のタイムは三菱のスポーツ4WDセダン「ランサーエボリューションX」と同等レベルを実現しました。

 S-AWCのドライブモードは、PHEV/ガソリン共通で「ノーマル」「スノー」「グラベル」があるほか、PHEV専用で「ターマック」を設定。あらゆる路面状況において、意のままの操縦性と卓越した安定性をドライバーに提供します。

 PHEV車で気になるのは充電の使い勝手ですが、新型エクリプスクロスPHEVは普通充電(200V)に加え、急速充電にも対応。急速充電を使えば、わずか25分で80%分の充電をおこなうことができます。

 EV航続距離は、アウトランダーPHEV(WLTCモードで57.6km)と同等レベルということです。

写真左が「エクリプスクロス」のマイナーチェンジモデル。写真右はマイナーチェンジ前のモデル

 また、PHEVならではの機能として、大容量バッテリーによる電力供給が可能となる点もメリットとして挙げられます。

 車内に設置したAC100V電源より電力供給が可能で、1500Wの最大出力により、掃除機やヘアドライヤーなども利用可能です。

 さらに、最大10日分の電力を蓄えることができることから、もしものときの非常用電源としても活用できます。

 なお、ガソリンモデルにも4WDの設定があり、前輪左右の制動力を調整して旋回性を高めるAYC、制動力を制御するABS&ASCを協調させるS-AWCが搭載され、ドライバーの運転操作に忠実な安心感の高い車両挙動を実現。

 また、サスペンションの最適化もあわせておこなわれています。

※ ※ ※

 三菱は、世界初の量産電気自動車「アイミーヴ」の市販化や、発売から6年でグローバル販売台数20万台を達成したアウトランダーPHEVに代表されるように、電動化技術で実績があります。

 また、パリ・ダカールラリー(現ダカールラリー)やWRC(世界ラリー選手権)への参戦で培われた高度な4WD制御技術も大きな強みで、新型エクリプスクロスPHEVはそれらが融合した最新SUVといえるでしょう。

 三菱らしさが凝縮された新型エクリプスクロスが、SUV市場でどれほどの存在感を示すのか、注目されます。

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