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ランクル70に6輪車が爆誕! 破壊力満点なモンスターランクルをお披露目!

くるまのニュース 2020年11月10日 14時10分

トヨタ「ランドクルーザー70」といえば、日本で2014年8月下旬から翌15年6月末までの期間限定で復刻モデルが販売されていたクルマです。そんなランクルのピックアップトラックとなる79シリーズを6輪駆動車に改造したモンスタートラックが登場しました。

■ランクル累計販売台数世界一のオーストラリアで生まれた6×6

 2020年はオンライン開催となった世界最大級のカスタム&チューニングカーの見本市「SEMAショー」。
 
 オンラインでもSEMAらしいクレージーなモンスターカスタムが多数登場しているなかで、日本でも高い人気を誇っているトヨタ「ランドクルーザー」の6輪モデルがお披露目されていました。その内容はどのようなものなのでしょうか。

 過去数回、SEMAショーへの出展をおこなってきたパトリオット・キャンパーズ(本社:オーストラリア・クイーンズランド州)が製作したこのランドクルーザーは、車輪が6つある6輪駆動車です。

 スペアタイヤを含めると合計8本。悪路走破のためのヘビーデューティなタイヤなので、タイヤだけでも、ただモノじゃないゴリゴリ感が伝わってきます。

 ベースになっているのはランドクルーザー70シリーズのピックアップトラック(GRJ79K型)で、日本では2014年8月下旬から翌15年6月末までの期間限定で販売。

 10年ぶりの復活で、なおかつ正規に販売されるランクル初のWキャブ仕様であったことから大きな話題となりました(日本で1年間の期間限定販売だったのは、突入防止装置の装着など保安基準に関わることが理由)。

 車軸を追加して、3軸6輪仕様にカスタマイズしたのはパトリオット・キャンパーズというオーストラリアに本社を持つ世界有数のオフロード車改造の会社です。

 ランクルだけではなく、トヨタ「タコマ」「ハイラックス」、ダッジ「ラム」やフォード「レンジャー」などピックアップトラックをベースにした究極のオフロードカーやキャンピングトレーラーの製造に多くの実績を持っています。

 いずれも、快適な居住性はあることはもちろん、過酷なオフロード条件においても卓越した機能を持たせるように設計されています。

 ところで、オーストラリアといえば世界でもっともランドクルーザーの販売台数が多い国です。

 2019年にトヨタが公表したデータによると、オーストラリアでの「ランドクルーザー」累計販売台数は106万5300台で世界一の台数となっています。

 ランクルの全世界累計販売台数は約1000万台ですから、その1割以上がオーストラリアで販売されてきたのです。

 そんなオーストラリアで作られた6×6のランクル、そもそも、ベースとなるランドクルーザー70シリーズ自体の悪路走破性もクラストップレベルですから、いやでも期待が高まります。

 見た目もかなり強烈なインパクトを与えていますが、悪路走破性も想像以上。それぞれの車軸には3つのロックディファレンシャルが備わっており、デフロックにより、ホイールが同じ速度で回転し、オフロード状況でのトラクションが向上します。車軸を追加することでさらにグリップ力が向上しています。

 また、4×4から6×6に変更することにより車両の耐荷重も大幅アップしています。

 過去のSEMAショー出展車両をベースに、法規への適合も含めて、アクスル、ブレーキ、サスペンションなどすべてを強化してカスタムされたモデルに生まれ変わっています。

■ランクル70を6輪化? その単純明快な理由とは

 パトリオット・キャンパーズでは、なぜランドクルーザー79を6輪化しようと思ったのでしょうか。

 これについては同社の公式動画で以下のように説明しています。

「なぜ6輪? それは第一にカッコいいからですよ!

 ランドクルーザーの6輪駆動車は大変珍しく、メーカーも作ってきませんでした。非常に珍しい存在で見た目のインパクトも大きいでしょう。

 そして2番目の理由は悪路走破性です。後輪が2軸になっているトラックなど多くは一番後ろのアクスルは働いていないのですが、このランクルはしっかり駆動力が伝わっています。

 後部4輪の前後にそれぞれトヨタ純正のデフロック、中心部にソフトロッカー(通常時から作動するデファレンシャルではなく片側の車輪が空転したことを検知すると作動する)がついているので、1輪が空転したとしても、必ずどこかの車輪が地面を掴んでいる状態になります。タイヤは35インチまでOKで公認も取得しています。

 そして第3の理由は、後輪を追加することで積載量が大幅アップすることです。

 乾燥重量は3560kg、車両総重量が4495kgになり、4.5トンまでのけん引が可能。積載と併せると合計約8.9トンとなりますが、この重量なら一般的なオーストラリアの普通免許で運転することも可能です」(パトリオット・キャンパーズPRスタッフ)

 6×6にすることで、悪路走破性、操縦安定性、そして積載量が大幅にアップすることがわかりました。

最新作となる「BREE HENRY 2020 トヨタ・ランドクルーザー LC79」

 ランクル79ピックアップトラックのフラットベッドトレイ(荷台)は6輪化によって1.2m延長されており、長さ3m×幅1.8mのスペースが作られています。

 荷台部分はアルミニウム構造で軽く、強く、そして最も腐食に強い素材を使っています。ベッド部分には70リットルの水、蛇口(ウォーターポンプ)、ツールボックス、ウインチ、およびロールアウトストレージがあります。

 前後には各1万2000ポンドの電動ウインチが装備されており、無線のアンテナ、渡河時などに威力を発揮するシュノーケル、サイドバー(横転時など横からの衝撃から車両を守る)を装備し、けん引する際により広い範囲を映せるようサイドミラーは伸縮可能です。

 荷台に設置できる専用キャノピー(荷台の屋根のような装備)もオーストラリアで調達された軽量アルミニウムから作られ、耐久性のある黒色粉体塗装仕上げなどオーストラリアの製造基準に従って作られています。

 最後に同社の最新モデル『BREE HENRY 2020 トヨタ・ランドクルーザー LC79』についてもご紹介しておきましょう。

 こちらも2020SEMAに出展されたランクル70シリーズがベースですが、こちらは6輪ではなく4輪。

 2020年モデルのトヨタ・ランドクルーザーLC79をベースに「スーパーツアラー仕様」となっています。

 BREE HENRYとはパトリオット・キャンパーズ社のSales & Marketing Managerである女性の名前です。

 デュアルキャブ仕様のランドクルーザー79(GXL)のシャシーを使用し、ミッキー・トンプソンの35インチタイヤを履き、前後に12000ポンドを装着。

 超強化サスペンションや70Lの水タンク、電気ポンプ…と、何百キロも続く荒野を走り抜けるのに必要なカスタムが満載となっています。

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