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トヨタ「ランクル70」が新車で買える!? 人気過ぎるクロカン車の購入方法

くるまのニュース 2020年11月24日 10時10分

トヨタのランドクルーザーシリーズにおいて根強い人気を誇るのが「ランドクルーザー70」です。かつて日本でも復刻されましたが限定販売だったこともあり、いまでも再販を要望する声が多いといいます。そんなランドクルーザー70を新車で購入する方法とは、どのようなものなのでしょうか。

■再販要望の高いランクル70。 いま新車で購入する方法とは

 1984年に誕生して以来、未だ多くの人に愛され続けているオフロード4WDがトヨタ「ランドクルーザー70」(以下、ランクル70)です。
 
 2014年には、日本国内で1年間限定でしたが再販を果たしました。この際に流通した車両は、現在中古車市場において高値で取引される人気ぶりで、なかには500万円以上の値が付くものも存在します。

 東京オートサロン2020には、再々販の試金石となる参考出品車が展示されていましたが、突入防止装置基準の関係などから、国内での販売を諦めざるを得なかったという話も漏れ伝わっています。

“買えない”という心理も働いて、ますます人気が高まるランクル70ですが、実はまだ日本でも新車で購入することが可能です。

 取り扱っているのは、神奈川県内にあるSUV&ピックアップトラック専門店「PUTデポ」。数年前から中東仕様のランクル70を並行輸入し、日本に適合させた車両を販売しています。

 ボディバリエーションも豊富で、ロングの「78」、セミロングの「76」、そしてショートの「71」の3タイプ。

 76は日本で再販されたモデルと基本的には一緒ですが、オーバーフェンダーが装着されていないため、よりヘビーディーティな雰囲気が強くなっています。

 また、スチールホイールやシュノーケル(水中走行時の吸気装置)、前後デフロック標準で付いているのも、人気のポイントとなっています。

 78は海外専用モデルで、中東やオーストラリアなどにいくとよく走っているバリエーション。「トループキャリア」、トルーピーの愛称で親しまれており、形状はピックアップトラックの車両後部にシェルを被せたような形で、いかにも多人数乗車仕様です。

 車内後部には折り畳み式の対面シートが装備されており、本来であれば前席と併せて9人乗車が可能ですが、日本の保安基準では3名しか乗ることができません。

 ただし、同店が販売しているバタフライタイプのシートを装着すれば、乗車人数を増やすことができます。

 昨今、絶滅危惧種となりつつあるショートボディのオフロード4WD。そのため、71も注目すべきモデルです。

 かつてはミドルボディもラインナップにあったランクル70ですが、現在は生産がないために、この71がもっともショートなボディということになります。

 76に比べるとかなり小ぶりですが、1名から2名乗車で使うことが多い人や、オフロードを走る機会が多いという人にはうってつけのボディタイプです。

 ちなみに71には、対面式リアシートを備えたバンタイプと、快適な居住性を確保した前向きシートを装備したワゴンタイプの2種類が用意されています。

 搭載されているパワーユニットは2種類。4.5リッターV型8気筒ディーゼルターボエンジンの1VD-FTV型と、4リッターV型6気筒DOHCガソリンエンジンの1GR-FE型があります。71はガソリンエンジンのみとなりますが、76と78はどちらかがチョイスできるのもうれしいポイント。

 76と79(ピックアップトラック)が再販されたときには、1GR-FE型のみの設定で、燃費の悪さに悲鳴を上げた人も少なくなかったようで、その点、1VD-FTVなら燃料費を抑えることができるでしょう。

■ディーゼル車の場合は諸経費に注意! そして…気になる価格は?

 ただし、ディーゼルエンジンの場合は、国内でのNox規制に適合させるために、さまざまな諸経費が100万円ほど上乗せになります。

 その点について同社代表の金原崇雄氏は、次のように説明します。

「日本の一部地域に施行されているNox規制は、世界でもかなり厳しい基準となっています。

 そのため、規制に適合させるための排ガス低減装置や、検査費用が発生してしまい、申し訳ありませんが、その費用をご負担していただいております。

 ただ、70のディーゼルの場合、軽く20万km以上は走れる耐久性を持っています。それを考えれば、初期投資も十分ペイできるのではないでしょうか」

ランクル70のエンブレムは昔ながらのデザインとなっている

 ところで、車両はUAEから輸入している中東仕様だということですが、日本での使用は問題ないのでしょうか。

「それはまったく問題ありません。よくエアコンが利かないのではないかという話もありますが、日本とまったく一緒の仕様です。

 エアコンもよく利きますので、後部座席のことだけ考えていただければ、日常で普通に使っていただけると思います」(金原氏)

 ひとつネックがあるとすれば、左ハンドルでMT車ということ。しかし、どちらも慣れれば問題ないので、かえって日本再販仕様とはちがうランクル70に乗っているという優越感になるかもしれません。

 気になる価格は下記のようになっています。

●ロング
・4.5リッターディーゼルターボ車(VDJ78):538万円
・4リッターガソリン車(GRJ78):508万円

●セミロング
・4.5リッターディーゼルターボ車(VDJ76):528万円
・4リッターガソリン車(GRJ76):498万円

●ショート
・4リッターガソリン車(GRJ71):458万円

※ ※ ※

 この車体価格に加えて諸経費・税金が上乗せされますが、ガソリン車は約50万円、ディーゼル車は約100万円となっています。

 いつの時代でも古さを感じさせないランクル70。一見すると、価格的にはかなり高額といえます。

 しかし、今から10年、20年乗り継げると考えれば決して高い買い物ではないのかもしれません。

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