レクサスは新型「LS」を2020年11月19日に発売しました。マイナーチェンジを受けた新型モデルは、従来型からどのような点が進化したのでしょうか。
■レクサス最新のシルバー「銀影ラスター」を新設定
レクサスはマイナーチェンジを受けた新型「LS」を2020年11月19日に発売しました。LSの現行モデルは2017年に登場。今回のマイナーチェンジは現行モデルとして初となります。
デザインが刷新されたほか、さまざまな新技術も搭載された新型LSは、具体的にどのような部分が進化したのでしょうか。
新型LSは、現行型LSが持つクーペシルエットのスポーティなデザインはそのままに、フロントフェイスに大きく手が加えられました。
従来型では鋭く個性的なデザインのZ型ヘッドライトが採用されていたのに対し、新型ではシャープさは維持しつつもシンプルなデザインに変更。
また、フロントバンパーコーナー部に縦基調のキャラクターラインを配し、オーバーハングが短く見える意匠とすることで、上質な走りを予感させるデザインとしました。
サブラジエーターグリルをスクエアな形状に変更したほか、加えてスピンドルグリルのメッシュカラーにダークメタリックを採用。
テールランプ内のメッキモールはピアノブラックが配され、精悍かつ存在感あるデザインを実現しています。
ボディカラーには、新規開発色「銀影ラスター」が設定されました。
レクサス最新のシルバーとして、光輝材を含んだ塗料の体積を凝縮させる「ソニック工法」を応用。蒸着アルミを高密度で敷き詰める最新の塗装技術を採用したことで、滑らかな質感を実現し、周囲の光の変化にあわせてさまざまな表情を見せます。
内装では、マルチメディアシステムがタッチ操作に対応したほか、スマートフォンとの連携に対応したことが大きな変化となります。SmartDeviceLinkやApple CarPlay、Android Autoに対応し、各種アプリを車内で安全に使うことが可能です。
またオーナメントにプラチナ箔&西陣を新規設定。西陣織の銀糸やプラチナ箔の輝きにより、月明りに照らされた波の揺らぎによる「月の道」を表現しています。
■高度運転支援技術「レクサス・チームメイト」を搭載
新型LSでは、歴代モデルで培ってきた上質な走りをより一層追求。静粛性や乗り心地など走りの基本性能を作り込むことで、フラッグシップモデルにふさわしい走りを手に入れました。
減衰力可変ダンパーAVSは、新たに設計した油圧制御用ソレノイドのオイル流量制御バルブの流路を拡大することで減衰力を低減し、上質な乗り心地を実現。また、減衰力の可変幅拡大により、優れた操舵応答性と安定性を獲得しました。
ほかにも約3.5kgのバネ下重量軽量化や、シートへの新開発低反発ウレタンパッドの採用など、細やかな改善を積み重ねることで、乗り心地と快適性の向上につなげています。
また、3.5リッターV型6気筒ツインターボエンジンは、出力、燃費性能、静粛性の向上や、加速レスポンスの向上もあわせておこなわれています。
先進装備の面では、高度運転支援技術「レクサス・チームメイト」を新たに採用。
レクサス・チームメイトは交通状況に応じて車載システムが認知・判断・操作を支援し、車線・車間維持、分岐、レーンチェンジ、追い越しなどを実現する「Advanced Drive」(搭載車は2021年発売予定)と、駐車時のハンドル操作、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジの全操作を車両が支援する「Advanced Park」のふたつで構成されます。
レクサス・チームメイトはソフトウェアアップデートを活用し、ユーザーの手に渡った後も機能の追加、性能向上が続くということです。
また、予防安全システム「レクサス・セーフティ・システム +A」も進化し、プリクラッシュセーフティは新たに交差点右折時に前方から来る対向直進車や、右左折時に前方から来る横断歩行者も検知可能となりました。
道路標識をカメラで読み取りメーター内に表示するロードサインアシストは120km/hまで対応します。
さらに、デジタルインナーミラーはより大きく高解像度な9.6インチディスプレイを採用しました。
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新型LSのラインナップ展開は、前述の3.5リッターV型6気筒ツインターボエンジンを搭載した「LS500」と、3.5リッターV型6気筒エンジン+モーターのハイブリッド仕様「LS500h」のふたつに大きく分けられます。
それぞれにFRと4WDが設定されるほか、4つのグレード「I package」「F SPORT」「version L」「EXECUTIVE」がすべてのエンジン・駆動方式の組み合わせでも選択可能です。
新型LSの価格(消費税込)は、1073万円から1728万円に設定されています。