日産の人気ミニバン「セレナ」は、同社を支える重要なモデルです。そんなセレナの特徴を詳しく解説。査定するときのポイントや中古車相場についても紹介します。
■日産「セレナ」ってどんなクルマ?
日産「セレナ」は、同社を代表するミドルサイズミニバンです。
日本自動車販売協会連合会が発表した2020年11月の販売状況では、4433台を登録して登録車全体の14位にランクイン。日産車のなかではトップの売り上げとなりました。
通常時であればコンパクトカー「ノート」の販売のほうが多いのですが、ノートは12月にフルモデルチェンジをするため、現行モデルの登録が減少。セレナが日産トップに躍り出たというわけです。
ちなみに、2020年4月から9月の6か月間の実績は、ノートが3万1085で登録ランキング9位、セレナが3万135台で同10位となっており、セレナは日産を支える重要なモデルであることに変わりはありません。
日産の売れ筋ミニバン、セレナとはどのようなモデルなのでしょうか。
現行モデルは2016年に登場した5代目モデルで、2019年8月にはマイナーチェンジを実施しています。
グレードは、標準モデル、スポーティな「ハイウェイスター」、カスタムモデルの「AUTECH」があり、それぞれにスマートシンプルハイブリッド車(S-HYBRID)と、電動パワートレイン「e-POWER」を搭載したモデルを用意。
2018年2月に追加されたe-POWERは、エンジンで発電した電力でモーターを駆動させるシリーズハイブリッド方式を採用しています。
電気自動車「リーフ」のノウハウを注入し、100%モーター駆動ならではの力強くレスポンスの良い加速を実現するとともに、車速に応じたエンジン回転制御とボディの随所に防音対策を施すことにより、クラスを超えた高い静粛性を実現しました。
その結果、セレナではe-POWERが高い支持を得ているといいます。
駆動方式については、e-POWERは2WDのみですが、S-HYBRIDは2WDと4WDを設定。乗車人数は、e-POWERが7人乗り、S-HYBRIDが8人乗りです。さらに福祉車両などもラインナップされています。
また、運転支援技術「プロパイロット」や「全方位運転支援システム」を搭載するなど、先進安全装備も充実しています。
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セレナのライバル車としては、トヨタ「ヴォクシー」「ノア」、ホンダ「ステップワゴン」など、各メーカーで人気の高いミニバンがあげられます。
■セレナの中古車相場はどれくらい?
セレナは中古車市場でも人気の高いモデルです。
1991年モデルから2020年モデルまで多数の中古車が流通していますが、各世代の中古車価格はどれくらいなのでしょうか(価格は2020年11月現在)。
・初代モデル(C23型):約10万円から56万円
・2代目モデル(C24型):約10万円から
・3代目モデル(C25型):約18万円から120万円
・4代目モデル(C26型):約13.8万円から236万円
・5代目モデル(C27型):約90万円から400万円
セレナの中古車の購入の検討するうえで、新旧モデルで車両数も多いため、安価なモデルを見つけることも可能です。
ただし、安価な車両は初年度登録からの年数が経過していたり、修復歴があってクルマに傷みが出ている可能性があります。
中古車の購入については、車両を注意深く見極めることが必要だといえます。
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中古車市場で人気車であるセレナですが、査定額についてはどうでしょう。
年式やグレード、走行距離によって査定価格が大きく変わってきますが、大手車買取サイトによると、買取価格は0万円から240万円(2020年9月時点)となります。
セレナの場合は初代から4代目モデルは型落ち扱いとなってしまうので、買取時の査定額が下がりやすくなります。
また、セレナは長年モデルチェンジを重ねてきた人気モデルである一方、中古車市場での在庫が多く、希少価値の高いクルマとは言い難いところもあります。
査定するときは、次のクルマを購入するディーラーや大手買取店、個人経営、地域特化型の店などに加え、複数の買取業者へ同時期に査定見積りを依頼する一括査定をおこなうなど、さまざまな方法で情報を取得することをオススメします。