仏DSオートモービルは2021年2月3日、新型「DS4」をオンラインで世界初公開した。
■プラグインハイブリッド「DS4 Eテンス」も用意
仏DSオートモービルは2021年2月3日、新型「DS4」をオンラインで世界初公開した。
新型DS4は、CセグメントSUVの「DS7クロスバック」、BセグメントSUVの「DS3クロスバック」、Eセグメントサルーンの「DS9」に続く、DSオートモビル第4のモデルだ。
全長4400mm×全幅1830mm×全高1470mm、ホイールベース2675mmというサイズの、Cセグメント5ドア・プレミアムハッチバック。派生車種としてバンパー下部をマットブラックにペイントし、よりSUVらしさを強調した「DS4 CROSS(クロス)」も設定している。
DS4のプラットフォームは、プジョーやシトロエンなどPSAグループで使われる「EMP2」を採用する。70%の新規部品や専用部品を備えた最新バージョンのEMP2になり、さらなる軽量化を達成しつつ安全性も高めている。また最新版EMP2の採用で、ホットプレスされた構造部品や空調ユニットなどがコンパクト化されたことで、車室内をより広く設計することができたという。電動テールゲートを備えた荷室は430リッターを確保している。
パワートレインは「PureTech」と呼ばれる3種類の1.6リッター直列4気筒ターボガソリンエンジン(130ps/180ps/225ps)、および「BlueHDi」と呼ばれる2リッター直列4気筒クリーンディーゼルターボエンジン(130ps)で、組み合わされるトランスミッションは8速ATとなっている。
さらにプラグインハイブリッドモデル「E-TENSE(Eテンス)」も用意する。これは180psを発生する1.6リッター直列4気筒ターボエンジンに110psの電気モーターを組み合わせ、トータル出力は225psとなるPHEVで、コンパクトで大容量のバッテリーを搭載し、ゼロエミッションモードでの航続可能距離は、WLTPサイクルで50km以上という。
エクステリアは、コンセプトカー「DSエアロスポーツラウンジ」にインスパイアされたシルエットの、筋肉質なデザインとなる。フロント部ではスリムなプロジェクターヘッドランプ「DSマトリックスLEDビジョン」システムが特徴で、これは両側で2列のLED(合計98個)で構成されるデイタイムランニングライトによって補完される。
サイド部では、径720mmの大径ホイール&タイヤが力強い印象を与える。標準で19インチ、最大20インチのアルミホイールとなる。
インテリアは、DSモデルらしく高品質感漂うものになる。さまざまな種類の本革、アルカンターラ、カーボン、ウッドなどの素材を用い、洗練さとテクノロジーを融合させている。たとえば、トリムやステアリングホイールなどに用いられる、本革のステッチが目に見えないように隠す手法は、フランス伝統手法を取り入れた手作業でおこなわれるものだという。
最新運転支援技術も満載。DSドライブアシスト2.0を備え、現時点でフランス国内の路上で許可されている最高レベルである「レベル2」の半自動運転が可能だ。
DSオートモービルのプロダクトディレクター、マリオン・デビッド氏は「DS4は、プレミアムCセグメントの概念を再定義するためにつくられました。意欲的なクーペSUVとコンパクトハッチバックのふたつのボディを好む顧客を対象としています。設計の段階で、これらふたつのセグメントにアピールするというアイデアが生まれました」とコメントする。
新型DS4は、2021年の第4四半期に発売される予定だ。日本においても2021年後半に発表される予定となっている。
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初代DS4は、2011年に開催されたジュネーブショーでワールドプレミア、同年秋には日本で発売されたCセグメントモデルだ。当時はシトロエンのプレミアムライン「DS」シリーズとして、DS3に続く第2弾として登場した。
2014年にシトロエンからDSブランドが独立したことで、日本でも2015年からDSブランドを展開。2016年春にマイナーチェンジ版DS4が発表された。同時にSUV風スタイルの「DS4クロスバック」も登場している。初代DS4は2018年に販売を終了していた。
DSオートモービルは、コロナ禍の影響を多大に受けた2020年の自動車市場において、世界中でシェアを伸ばした数少ないブランドのひとつだ。ヨーロッパにおいてはレクサスの市場シェアを上回ったという。