静岡県静岡市葵区岩崎に、クルマで渡れるつり橋があると話題になっています。いったいどのようなつり橋なのでしょうか。
■井川湖をまたぐ全長258メートルのつり橋
静岡県静岡市葵区にある井川湖をまたぐ大きな橋が、スリルと絶景が楽しめると話題となっています。いったいどんな橋なのでしょうか。
話題となっているのは、井川湖の西岸にある静岡県道60号南アルプス公園線と、東岸にある市道を結ぶ井川大橋です。
SNSに投稿されている写真を見ると、そこに写っているのは板張りの、古びた大きなつり橋で、絶景ではあるものの、特別「スリル」を感じる要素は見当たりません。
しかし、実はこのつり橋は道路橋で、総重量2トンまでの車両は通行可能。世界的にも珍しい、クルマで渡れるつり橋なのです。
橋の大きさは、標高約675メートル、全長258メートル、全幅2.5メートルと、幅はクルマ1台分程度。橋の入り口には通行についての注意看板も設置されており、「総重量2トン以上の車両は通行できません」、「1台ずつ通行してください」、「徐行して通行してください」と、3つの注意点が書かれています。
実際にクルマでつり橋を渡った@Arisaka_VABさんは、その時の感想を次のように話します。
「写真より、実際行ってみるとかなりスリリングで怖かったです。風が吹くとホントに橋が揺れるので、怖さが倍増しました」
ほかにも、「クルマで渡ろうとしましたが、重量オーバーで断念しました。橋自体は、そんなに揺れませんでしたが、ところどころに凹凸があったのでクルマでとおると怖いかもしれません。ちなみに、クルマはトヨタ『ヴォクシー』です」(@dam_dam_86さん)や、「吊り橋ならではの揺れと、木製の踏み板によりかなりのスリルを味わいました。それでも、橋の中央から見渡す井川湖の風景が素晴らしいので、井川湖周辺に遊びに行く度に渡りたくなります」(@mori_kekeさん)などの感想が聞かれました。
■意外に揺れないという声も !?
通常は歩いて渡ることが多いつり橋ですが、クルマで渡ると徒歩とは違ったスリルが味わえるという声が多く聞かれた一方で、思ったより揺れなかったとコメントする人もいるようです。
大きくふたつに感想が分かれるなかで、実際につり橋を渡った人が揃って口にするのは、橋の上で見る景色のすばらしさでした。
@tetsu_yanさんは、「渡ってみると、思ったよりも揺れませんでした。橋中央あたりで、ワイヤーが無くなるので、そのあたりの景色がとても綺麗です。平日の夕方でも、そこそこ交通量はありました。川を渡った東側のT時路が狭いため、橋の幅は余裕でも大きなクルマは、渡った先で苦労すると思います」とコメント。
ほかにも、「橋に進入する前に対向車が来ないかを、よく確認する必要があります。クルマ一台分の幅と許容荷重しかないので、できれば橋の入り口で一旦停止し、少し待って確認したほうがいいと思います。バイクなら、すれ違うこともできるかもしれませんが、端をとおるのはなかなかスリルがありそうです。
橋自体は思ったよりもしっかりとしていて、安心して渡れます。橋の走行面は板張りですが、隙間なく埋められているので恐怖感はなかったです。軋んだりたわんだりもせず、見た目よりも安心感がありました。
橋の上からの眺めは最高です。橋の狭さも相まって、眼下に広がる湖面から左右遠くまで見渡せる展望、森のなかを縫うように走るここまでの山道にはなかった大きく開けた青空など、素晴らしいのひとことです」(@kagami90923434さん)などの声が聞かれました。
ちなみにこの井川橋は山梨県周辺を舞台に、女子高生がアウトドアを楽しむ日常が描かれた人気キャンプ漫画「ゆるキャン△」の11巻にも登場するスポットで、秋の紅葉や雪が残る春の新緑など、南アルプスの素晴らしい絶景が楽しめる場所としても人気となっています。