ポルシェから「タイカン」を多目的用途に使えるように仕立てた「タイカン クロスツーリスモ」が追加され、フル電動スポーツカーシリーズのモデルレンジが拡大されることになった。
■タイカンのシューティングブレイク版?
2021年3月5日よりポルシェジャパンは、「タイカン」を多目的に使えるように仕立てた「タイカン クロスツーリスモ」、「タイカン 4S クロスツーリスモ」および「タイカン ターボ クロスツーリスモ」の予約受注を開始した。
タイカン クロスツーリスモは、タイカンのスポーツサルーンと同様に、800Vアーキテクチャーによる革新的なエレクトリックドライブを採用。
さらに、4WDとアダプティブエアサスペンションを備えた新しいハイテクシャシが、オフロードでも妥協のないダイナミクスを実現している。
クロスツーリスモのヘッドルームは、後席乗員のために47mm高くなり、1200リッターを超える積載量を誇り、大型テールゲートから積み込みが可能な真のオールラウンダーである。
ポルシェAG取締役会会長のオリバー・ブルーメは、ワールドプレミアにおいて次のようにコメントしている。
「ポルシェは2019年、最初のフル電動スポーツカーの市場投入とともに重要なメッセージを発信しました。私達は持続可能なモビリティのパイオニアを自認しており、2025年までにポルシェが提供するすべての新車の半数が電気自動車、またはエレクトリックドライブを搭載するプラグインハイブリッド車になると考えます。
2020年には、ヨーロッパで販売したすべての車両の3分の1にエレクトリックパワートレインが搭載されていました。未来はE-モビリティのものです。私たちは、タイカンクロスツーリスモによって、この方向へとさらに大きな一歩を踏み出します」
では、日本に導入されるタイカン クロスツーリスモの仕様と車両価格はどのようになっているのであろうか。
■オールラウンダーとなったタイカンとは
タイカン クロスツーリスモの外観は、2018年のジュネーブモーターショーで発表されたコンセプトスタディの「ミッション E クロスツーリスモ」にほぼ従ったものとなっている。
そのシルエットは、ポルシェのデザイナーが「フライライン」と呼ぶ、後方に向かって傾斜するスポーティなルーフラインが特徴だ。
オフロードデザインエレメントには、ホイールアーチトリム、ユニークなフロントとリアのロアエプロン、およびサイドシルが含まれている。またクロスツーリスモは、オフロードデザインパッケージの一部として、フロントバンパーとリアバンパーのコーナーとシルエンドに専用フラップも備えており、エクステリアを際立たせるだけでなく、飛び石からも保護する役目を持っている。
タイカン クロスツーリスモは、3つのモデルから展開され、すべてのモデルに総容量93.4kWhのパフォーマンスバッテリープラスが標準装備されている。
3つのモデルの車両価格(消費税込)と仕様は次のとおりだ。全車右ハンドル仕様のみとなる。
●タイカン 4 クロスツーリスモ
車両価格:1309万円
最高出力:280kW(380ps)
ローンチコントロール時のオーバーブースト出力:350kW(476ps)
0-100km/h加速タイム:5.1秒
最高速度:220km/h
航続距離(WLTP):389-456km
●タイカン 4S クロスツーリスモ
車両価格:1502万円
最高出力:360kW(490ps)
ローンチコントロール時のオーバーブースト出力:420kW(571ps)
0-100km/h加速タイム:4.1秒
最高速度:240km/h
航続距離(WLTP):388-452km
●タイカン ターボ クロスツーリスモ
車両価格:2024万円
最高出力:460kW(625ps)
ローンチコントロール時のオーバーブースト出力:500kW(680ps)
0-100km/h加速タイム:3.3秒
最高速度:250km/h
航続距離(WLTP):395-452km