スバルのスポーツカーを警察車両として多数導入している埼玉県警が、新たに「WRX S4」をなんと3台も追加したという情報がSNS上で話題になっています。WRX S4とはどのようなモデルなのでしょうか。
■スバル「WRX S4」が覆面にSNSでも「バズ」るほど話題に
2021年1月、埼玉県さいたま市にある機動センターにて、埼玉県警の覆面パトカーが目撃されSNSで話題となりました。
その覆面パトカーとは、スバル「WRX S4」で、新たに追加された車両と見られています。
さらに、同年3月にはTwitter上で、実際に覆面WRXに取り締まりを受けたユーザーの投稿が大きな話題となりました。
覆面パトカーは、刑事捜査において警察車両としての存在を消したい場合(尾行捜査など)で活用され、それ以外の場面では、警察車両という存在をアピールすることで、犯罪や違反行為の抑止として使われています。
なお、覆面パトカーかどうかを見分ける基準は、「8ナンバー車」「バックミラーが縦にふたつ装備されている」、「ヘルメット、青い制服を着用した人が2名で乗車している」「白、黒、シルバー、紺など地味なセダン」「後ろにアンテナが付いている」などがあります。
しかし、近年では8ナンバー車ではない車両も目撃されており、年々見分けるポイントが減りつつあるようです。
今回、SNSで話題となった覆面WRXですが、前述の条件と比べると8ナンバーではなく3ナンバーとなっているほか、ボディカラーもスバルを代表する「WRブルー・パール」を採用するなど目立つ存在となっています。
WRXは、「インプレッサ」から独立する形で2014年に登場。2リッター水平対向ターボエンジン(FA20型)+リニアトロニックCVTのWRX S4と、2リッター水平対向ターボエンジン(EJ20型)+6速MTの「WRX STI」の2モデルを展開していましたが、S4は2021年1月、STIは2019年12月に生産終了となっています。
実際に取り締まりを受けたKuraさん(@Kura110918)は「トラック挟んで後ろにつかれてトラック抜けて測定されました」と話しています。
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今回、WRXの覆面パトカーが採用されたのは、Twitter上のユーザーも話していた通り「予想外の色という、気づきにくさ」という点と、「走行性能が高い」というふたつが大きなポイントといえるでしょう。
地味なセダンではなく真っ青なWRXが走っていれば、覆面と思うドライバーは少ないといえ、パトカーは危険車両に追いつくための走行性能が必要であり、そのためのWRXという要素もあります。
ちなみに、全国では「走り」に特化した車種が警察車両として採用されるのには多くの実例があります。
栃木県警では、レクサス「LC」や日産「GT-R」「NSX」「フェアレディZ」、さらに警視庁や神奈川県警では、「スカイラインGT-R(R34型)」が採用されています。
また、マツダの3代目「RX-7」が高速隊パトカーとして全国7都道府県に導入されているほか、「RX-8」が警視庁で採用された実績があります。
埼玉県警では、スバル「インプレッサWRX STi」を2003年に導入しているほか、「インプレッサWRX」や1.5リッターエンジン搭載の「インプレッサ」をパトカーだけでなく覆面パトカーとして導入しています。
しかし、本来は覆面パトカーを気にしない運転をドライバーはしなければならず、「あれは覆面?」とビクビクしない運転を心掛けましょう。