英国のスポーツカーブランドであるMGが、2021年の上海モーターショーで発表するフルEVのコンセプトモデル「サイバースター」のオフィシャルフォトを公開した。
■MGが世に問うフルEVのオープン2シーター
2021年の上海モーターショーでMGが初披露するコンセプトカー「サイバースター」のレンダリングが公開されたばかりだが、はやくも最初のオフィシャル写真がMGから発表された。
ロンドンにあるMGアドバンスド・デザイン・センターのチームが開発したサイバースターは、MGブランドの伝統を想起させる2ドア2シーターのスポーツカーで、クラシックな「MGBロードスター」から多くのスタイリングのヒントを得ている一方で、インタラクティブ・ゲーミング・コックピットや5G接続などの新しいハイテク機能がふんだんに取り入れられている。
サイバースターは完全なるEVカーとなり、航続可能距離は800km、0?100km/h加速は3秒以下という性能を誇る。
ボディ形状は、空力性能を高めるようにデザインされており、クラシックな丸型のMGヘッドライトとスリムなグリルデザインを採用している。エクステリアでもっとも注目なのは、スイッチを入れるとヘッドライトが開くインタラクティブな「マジックアイ」ヘッドライトを搭載している点だろう。
また、クルマの側面に施された「レーザーベルト」と呼ばれるLEDストリップと、LEDストリップの方向に沿ったドアの輪郭も特徴的である。
パワフルなスポーツカーとしてのプロフィールは、2段構えのショルダーラインに現れている。リアは「カムテール」と呼ばれる平らな形状をしており、「ハッカーブレード」と呼んでいるアロイホイールがアクセントになっている。テールランプはLEDでリアにフラットに組み込まれており、MGの英国の伝統を反映するべくユニオンジャックをデジタルイメージで投影している。
■市販化でどこまで現実化されるか楽しみなコックピット
外観だけでなく、インテリアもサイバースターは見所が満載だ。
デジタルファイバーをテーマにしたインテリアデザインでは、ドライバー中心のレイアウトを採用し、運転席と助手席を分離したコックピットと、中央にセカンドスクリーンを備えた大型のLEDインストルメントクラスターを配置。
ドライバーの前方に設置されたスクリーンには、車両の主要な情報がモダンでミニマルなスタイルで表示され、中央のディスプレイには、よりインタラクティブな機能が搭載されている。
MGの「ゼロ・グラビティ」シートにはフローティング・ヘッドレストが装備され、ドアパネルと赤いレザーハンドルには、ボディサイドを貫く「レーザーベルト」が反映されている。
SAICデザイン・アドバンスド・ロンドンのディレクターであるCarl Gothamは、次のようにコメントしている。
「サイバースターは、MGの未来を強く見据えた大胆なステートメントであり、MGの伝統に触れることはもちろん、より重要なこととして、現在のMGのテクノロジーと先進的なデザインが元になっています。
サイバースターは、私たちにとって非常にエキサイティングなコンセプトです」
サイバースターの詳細情報は、2021年4月21日から開催される上海モーターショーで明らかになる予定だ。