キアのアメリカ法人が発表したコンパクトSUV「セルトス」の2022年モデルには、どんな特徴があるのでしょうか。トヨタ「カローラクロス」のアメリカ仕様と比較して、それぞれの特徴や違いを見ていきます。
■2022年モデルに進化した「セルトス」の特徴は?
キアは、2021年5月28日にコンパクトSUV「セルトス」の2022年モデルをアメリカで発表しました。新型モデルでは装備が充実したほか、新グレード「ナイトフォールエディション」も設定されたといいます。
一方、トヨタのアメリカ法人は2021年6月2日に、コンパクトSUVの新モデル「カローラクロス」の現地仕様を発表しています。ふたつのコンパクトSUVには、どのような違いや特徴があるのでしょうか。アメリカ仕様同士を、比較していきます。
現行モデルのセルトスは、2019年にインドで初公開され、インドのほかには韓国本国やアメリカ、フィリピン、ベトナムなどで販売されています。アメリカ仕様のボディサイズは全長4369mm×全幅1801mm×全高1615-1630mmです。
一方、カローラクロスは2019年にタイで初公開された後、フィリピンやベトナムなどほかの東南アジア諸国やブラジルなどで販売。新たに発表されたアメリカ仕様のボディサイズは、全長4460mm×全幅1826mm×全高1646mmです。
どちらも2019年に発表された比較的新しいコンパクトSUVという点が、共通となっています。
セルトスの外観は、キア車共通の「タイガーノーズグリル」が採用されたフロントフェイスが特徴的です。また、リアのテールランプを「KIA」エンブレム入り金属調パーツで繋ぐ、連続性のあるデザインが取り入れられました。
なお、キアのロゴは2021年から新たなデザインに変更されており、セルトスに装着されるエンブレムも2022モデルから変更されています。
一方、カローラクロスは台形のフロントグリルが特徴で、ボディサイドは力強さを感じさせるフェンダー造形が印象的。
開発コンセプトとされた「COROLLA MEETS SUV」のキーワードにも通じる、気品ある雰囲気と力強さを両立したデザインとしています。
■「セルトス」と「カローラクロス」に搭載されるエンジンの違いは?
次に内装を見ると、セルトスとカローラクロスはともに、インパネにセンターディスプレイ(セルトスはナビゲーション、カローラクロスはマルチメディアディスプレイ)の設定がありますが、セルトスが10.25インチ、カローラクロスは8インチと、ディスプレイサイズは違います。
一方で、 iPhoneやAndroidスマートフォンとの連携機能に対応している点は、どちらも共通です。
パワートレインは、アメリカ仕様のセルトスには、グレードに応じて最高出力146馬力の2リッターガソリンと、最高出力175馬力の1.6リッターガソリンターボを搭載。アメリカ仕様のカローラクロスには、最高出力169馬力の2リッターガソリンが搭載されています。
駆動方式は、両車種ともに2WDと4WDの両方を設定。前述したセルトスのナイトフォールエディションは、1.6リッターガソリンターボ×4WDの組み合わせが設定されるグレードです。また特別装備として専用の18インチマットブラックホイールやブラックのフロントグリル、大型ルーフレールなどの特別装備が採用されています。
最後に両車の価格を見ると、セルトスのアメリカでの価格は、2万2490ドルから2万7990ドル(日本円換算で約246万円から約306万円)。一方で、カローラクロスのアメリカでの価格は2021年6月上旬時点でアナウンスされていません。
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カローラクロスはトヨタがグローバルに販売するSUVであり、今回アメリカでも満を持しての発表となりました。2022年モデルとなったセルトスに関しても、同じコンパクトSUVとして今後現地でどれほど話題を集めるのか、注目されるところです。