クルマには、必要に応じて運転手に警告するさまざまな警告灯(警告音)が搭載されています。ですが、なかには警告灯(警告音)の反応が過敏すぎて、鬱陶しいと思う人もいるようです。
■点灯すると「うざい?」 「不安?」 重要だから点灯する警告灯とは
最近のクルマには、さまざまセンサー類が搭載されることで、クルマの細かな状態をモニターしています。
それにより、昔のクルマよりも警告灯(警告音)の種類や点灯頻度が高くなったことで、鬱陶しいと感じる人もいるようです。
では、鬱陶しいと感じる警告灯(警告音)には、どのようなものがあるのでしょうか。
クルマの異常や危険などを知らせてくれる警告には、 エンジンやシステム異常を示すものや、シートベルトの締め忘れや半ドア状態などさまざまな種類が存在しています。
そんな警告灯ですが、SNSでは「うざい」という声も見かけます。そのなかのひとつに「タイヤ空気圧警告灯」に関する声があります。
タイヤ空気圧警告灯は、空気圧の自然減少やパンクなど、タイヤから空気が抜けていることを警告しており、点灯時にはなんからのトラブルがタイヤに発生しているため確認することが重要ですが、タイヤ空気圧警告灯はよく誤作動を起こすこともあるそうです。
神奈川県横浜市のタイヤ専門店「CarCarJapan」代表の新谷氏は以下のように話します。
「タイヤ空気圧警告灯が点灯したら、安全な場所で停車して空気を補充し、リセット操作をおこなってください。
しかし、メーカーなどによっても異なりますが、基本的にはその後5kmほど走行すると、自然に警告灯が消えるケースが多く見られます」
タイヤ空気圧警告灯は、輸入車に多く装備されており、例えばメルセデス・ベンツの場合、標準値から2割ほどの空気圧の低下で警告灯が点灯するようになっているようです。
警告灯の点灯基準はメーカーによって異なりますが、空気を補充しても消灯しない場合や、さらなる空気圧の低下が見られる場合は、近くのガソリンスタンドやタイヤ専門店、自動車販売店へ持ち込んで原因を調べるのが良いでしょう。
続いて、「エアバッグ警告灯」も鬱陶しく思う人が多い警告灯のひとつです。
エアバッグ警告灯の点灯は、エアバッグになんらかの異常があることを示しています。
エアバッグに異常があるということは、事故の際に正常に作動しない可能性もあり、危険な状態であるといえるでしょう。
エアバッグ警告灯が点灯する理由としては、エアバッグ自体の異常以外にセンサーの故障が考えられます。
しかし、なかにはシートを変えたり、ステアリングを変えたりと、カスタムの関係でエアバッグを取り除いている人もおり、その場合でもエアバッグ警告灯は点灯するので注意が必要です。
ただし、カスタムが原因であると感じても、重大な事故につながる前に、念のため点検をおこなったほうが良いかもしれません。
また「エンジンオイルランプ警告灯」も、うざいと思われがちな警告灯のひとつのようです。
エンジンオイルランプは、基本的にエンジンオイルの異常を示し、油圧の低下を表しています。
油圧の低下原因としては、油圧センサーの故障が挙げられますが、エンジンオイルランプの点灯原因として、ほかにもオイル自体の残量低下やオイルポンプの故障が考えられます。
このふたつの場合では、エンジンブローの原因となりうる危険な状態であるといえ、早急なオイル交換、ポンプの修理が必要な可能性があります。
エンジンオイルランプは警告灯のなかでも重要なものとして捉え、鬱陶しいと思わず、点灯したらすぐに対応するようにしたほうが良いでしょう。
■最近のクルマに多いすこし過剰な「警告」とは
近年のクルマで多いのが、車線からはみ出す可能性を警告する「車線逸脱警報」です。
車線逸脱警報とは、音とディスプレイの警告灯で車線の逸脱を知らせるもので、昔のクルマではほとんど見られない警報であるため、慣れておらず、うざいと感じる人も多いでしょう。
車線逸脱警報は、居眠りや脇見運転など、そういった危険な運転の際にはとても効果的です。
しかし、障害物を避けるためにあえて車線からはみ出るような場合でも反応するため、過剰な反応と捉えられてしまうこともあるようです。
SNSでは、「山道を走ってたら急に発動して驚いた」「ブザーだけで十分」という声もみられました。
しかし、「警告灯がつくから安心して運転できる」という意見もあり、必要としている人が多いのも事実のようです。
また、「球切れ警告灯」も一部のクルマに搭載が見られる警告灯のひとつです。球切れ警告灯は近年のクルマすべてに搭載されているということはなく、とくに輸入車や高級車に多く見られます。
球切れ警告灯は、名称の通り、ライト類の球切れの際に点灯する警告灯です。
しかし、接触不良でライトが点いていない場合や、一部ではハロゲンやHIDからLEDライトへ交換した場合など、純正と異なる電球を用いた際にも点灯することがあるので、必ずしも電球が球切れしているとはいえないようです。
気が付きにくい電球の球切れですが、整備不良として道路交通法の違反となり、加点対象となるおそれがあります。
整備不良として減点された場合は、違反点数1点となり大型車は9000円、普通車は7000円、二輪車は6000円、原付や小型特殊車両は5000円の罰金が科せられます。
よって、球切れ警告灯がついた際にはライト類の確認をおこない、球切れの場合は交換しましょう。
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「うざい」と思われがちな警告灯ですが、ひとつひとつの警告は乗員の安全を確保するための重要な役割を持っています。
警告灯の点灯を確認したら、焦らずに原因や故障箇所の確認をおこないましょう。