マツダ「RX-7」のファンなどが例年「7月7日」を記念日として祝っています。それに伴い、全国各地でさまざまなイベントがおこなわれていますが、本来無断での集会などを禁止しているパーキングエリアでも実施されているといいます。2021年はどのような対策がとられるのでしょうか。
■人気の根強いRX-7、7月7日はミーティング多数?首都高ではPA閉鎖も?
例年7月7日は、マツダ「RX-7」の日として、SNSやパーキングエリアなどが多くの愛好家で賑わいを見せています。
多くの人が集まる分、首都高などではパーキングエリアの閉鎖がおこなわれる年もあったようですが、2021年はどのような対策がとられるのでしょうか。
現在も高い人気を誇るRX-7は、例年7月7日は「7」にちなんで、さまざまな場所でオーナー同士のミーティングが開催されています。
SNSでも7月に入る前から「RX-7のミーティング開催します!」「7月7日のミーティングに誘ってください」といったRX-7オーナーの投稿が多く見受けられます。
許可された場所で少ない台数に限定するなど、マナーやルールに則ったミーティングを開催する場合はとくに問題視されないかもしれません。
しかし、例年では高速道路のPAなどでに多くのRX-7が集まり、一般の利用者に迷惑をかけてしまうことも少なくはないようです。
そうしたミーティングについて、首都圏の警察関係者は、次のように話しています。
「ミーティングに対して110番などで連絡がくることも多く、迷惑に感じている一般の人がいるのも事実です。
クルマ好き同士のミーティングには、不正改造されたクルマが参加しているのも実際に見受けられます」
また、2021年の7月7日は平日となっており、昼間に集まることの難しい人々が夜にミーティングを開催するという可能性も考えられます。
一般的に夜間は就寝している人も多く、昼間に比べると騒音が目立ちやすい時間帯であるといえるでしょう。
就寝中にクルマのマフラー音やエンジン音で睡眠を妨げられるのは、多くの人にとって不快な状況になりかねません。
そこで、首都高速道路などでは、例年7月7日に合わせてパーキングエリアの閉鎖をおこなったり、集まりの多い場所では検問を設置して取り締まり(通称:無料車検)をおこなう動きが見受けられます。
では、実際に2021年の「7の日」では、取り締まりやPAの閉鎖はおこなわれるのでしょうか。
7月7日の取り締まりについて、首都圏の県警高速道路交通機動隊の関係者は、次のように話しています。
「取り締まりの有無については公開できませんが、パーキングエリアでの不要な長時間の駐車は、一般の人の迷惑になる可能性が高いのでやめてください。
もちろん、トイレの使用などで正当に利用する場合は問題ありません」
※ ※ ※
パーキングエリアなどは、一般の人はもちろん、トラックドライバーなど仕事で高速道路を利用している人の休憩場所でもあります。公の場となっているので、不要なミーティングや長時間の滞在は避けるべき行為です。
ミーティングを開催したい場合は、一般の人の迷惑にならないよう、許可を得て実施できる場所を探す必要があります。
パーキングエリア以外にも、道の駅やショッピングセンターの駐車場などで、無許可の集まりを開催することはモラルに反する行為であるといえ、オーナー自身がモラルを守った行動をし、一般の人の迷惑にならないように配慮する必要があるでしょう。
■なんで人気?ロータリースポーツカーの代名詞、マツダ「RX-7」とは?
RX-7は、ロータリーエンジン搭載のスポーツカーとして、1978年にデビューしました。
RX-7の前身である「サバンナRX-7」(SA22C型)は、軽量で小型なロータリーエンジンの特性を生かした低いボンネットフードが印象的で、ボディサイズは全長4285mm×全幅1675mm×全高1260mm、空力性能も考慮したスポーツカーらしいシャープなボディ形状を持つ1台です。
当時の環境規制をクリアしつつ、重心が低く安定した走行が可能だったサバンナRX-7は、燃費性能も9.2km/Lを記録しており、高性能なスポーツカーとして人気を誇りました。
1983年以降に製造された後期型では、日本国内限定でターボエンジンが搭載され、当時の一般的な2リッターエンジンと出力はほぼ同等だったものの、圧倒的な車重の軽さによりスポーツカーとして申し分ない走行性能を実現しました。
その後、1985年にはSA22C型の後継として2代目のサバンナRX-7(FC3S型)が登場し、国内では全車ターボ仕様のロータリーエンジンが搭載されました。
ボディサイズは全長4335mm×全幅1690mm×全高1270mmとなり、前身であるSA22C型と比較すると全体的にサイズアップし、重厚感のあるシルエットにデザインされています。
また、発売から翌年の1986年には特別仕様となる「アンフィニ」が300台限定で発売され、RX-7の歴史として初めて2シーターのモデルが登場しています。アンフィニ仕様では、専用ダンパーやアルミ製のボンネットフード、現在でも根強い人気を誇るホイールメーカー「BBS」の鍛造ホイールが採用され、スポーツ性がより高められました。
そして、1991年に登場した3代目RX-7からは、「サバンナ」ではなく「アンフィニ」がブランド名として採用され、アンフィニ「RX-7」(FD3S型)となりました。
FD3S型は、ロータリースポーツカーの歴史のなかでもかなり人気の根強いモデルといえるでしょう。
ヘッドライトには、SA22C型から続くリトラクタブルヘッドライトが採用されており、ボディの節々においてエッジのない丸みのあるデザインが特徴的です。
国内外問わずファンが多く、日本を代表するスポーツカーのひとつといっても過言ではありません。
FD3S型は、FC3S型からさらに進化した走行性能を持ち、同じく全グレードにおいてターボエンジンを搭載。
2002年の販売終了までに2度のマイナーチェンジをおこない、最終的には280馬力ものパワーを備えるとともに、軽量で走行性能に優れたモデルとなりました。
最後のRX-7であるFD3S型は、当然ながらSA22C型やFC3S型に比べると新しいモデルですが、上質な中古車も少なくなってきました。
実際にFD3Sを所有しているA氏は、「FD3S型の最大の魅力は、やはり美しいボディラインだと感じています」と話し、なかなか手放さないユーザーも多いようです。
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RX-7は初代の発売から40年以上もの歴史があり、ロータリースポーツカーの代名詞として進化を続けたモデルです。現在でも人気は根強く、7月7日の「7の日」には多くのRX-7がさまざまな場所で集う可能性がありますが、他者に迷惑を掛けないようにしましょう。