2021年7月中頃に登場予定の新型「アクア」。同じトヨタのライバルといえる「ヤリス」とはどのような違いがあるのでしょうか。
■アクアとヤリス、両車の特徴やユーザーからの声は?
トヨタのコンパクトカーとして2011年の登場以降、長らく人気が続いている「アクア」と、2020年2月の発売以降売れ続けている「ヤリス」では、トヨタ内で比較検討の対象になるといいます。
では、ハイブリッド専用車のアクアと、ヤリスのハイブリッド車では、どのような違いがあるのでしょうか。
2011年12月にトヨタのハイブリッド専用車として発売されたアクアは、約10年にわたりフルモデルチェンジをおこなうことなく、販売されているロングライフモデルです。
アクアは、コンパクトながらも室内は快適、外装のデザイン性も高く、燃費も良いクルマとして非常に人気を集めました。
2016年2月にはトヨタ史上最速の4年3か月で販売台数100万台を超える大ヒットを記録。
過去には登録車販売台数でもNo.1を獲得するなど超人気モデルとなり、その後も細かなマイナーチェンジが何度かおこなわれています。
しかし2021年現在では、世の中にハイブリッド車や電気自動車(EV)などのラインナップが拡大したことで、アクアの特徴でもあったハイブリッド車というアドバンテージは薄まっており、販売台数も緩やかに減少していました。
一方で、自動車業界は「カーボンニュートラルの実現」に向けた取り組みとして、ハイブリッド車を含めた電動化や合成燃料の活用などさまざまな方針を打ち出しており、トヨタ車では世界での電動車販売比率が2割を占めるほどになっています。
そうしたなかで、アクアの最大のライバルといえるのが同じトヨタから発売されているヤリスです。
ヤリスは2020年2月に「ヴィッツ」の後を継ぐかたちで登場し、販売から2か月後の2020年4月には月間登録車販売台数1位を記録。
ヤリスには、ガソリン車とハイブリッド車が設定されていますが、なかでもハイブリッド車のエントリーグレードとなる「HYBRID X(2WD)」のカタログ燃費(WLTCモード)は世界トップクラスの36.0km/Lを誇るなど、アクアのセールスポイントであった「低燃費」はヤリスの個性にもなっています。
またヤリスはトヨタ初の高度駐車支援システム「アドバンスト パーク」を採用するなど、従来のコンパクトカーの概念を超えるモデルとしても注目されています。
では、具体的にアクアとヤリスでは、どのような違いがあるのでしょうか。
両車は同じコンパクトカーではあるものの、ボディサイズは異なります。
アクアの全長4050mm×全幅1695mm×全高1455mmに対して、ヤリスは全長3940mm×全幅1695mm×全高1500mm(4WDは1515mm)となっており、全幅こそ変わらないものの、ヤリスはアクアより比較的小さくなっています。
パワートレインでは、アクアは1.5リッター直列4気筒エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッド車のみを設定。
一方のヤリスは、1リッター/1.5リッターのガソリン車と1.5リッター+モーターのハイブリッド車という計3種類をラインナップ。
それぞれのカタログ燃費(WLTCモード)は、アクアが27.2km/Lから29.8km/L。ヤリスはガソリン車が19.6km/Lから21.6km/L、ハイブリッド車が35.4km/Lから36.0km/Lと、トヨタの燃費技術が向上していることがわかります。
それぞれの新車価格(消費税込)では、アクアは181万8300円から261万300円なのに対して、ヤリスはガソリン車が139万500円から197万1000円、ハイブリッド車が199万8000円から232万4000円となっています。
では、アクアとヤリスについてSNSではどのように評価されているのでしょうか。
アクアのオーナーのSNSでは、「もう燃費悪いクルマ乗れないくらいアクア最高」「軽い車重でパワーも十分ある」といったアクアに対して満足しているという声が多く見受けられます。
また、ヤリスのオーナーのSNSでは「アクセルもハンドリングも素直で扱いやすい」「パワーも十分だし、デザイン性も良くて乗ってて楽しい」という声が挙がっており、とくに走行性能を支持している人が多いようです。
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そんなアクアの新型モデルは、2021年7月19日に発表されるといわれており、現在では、SNSなどで目撃情報も出ているほか、一部の販売店ではすでに新型アクアの先行予約受付も始まっており、問い合わせも多いようです。
今後、新型アクアが登場することで、販売が好調なヤリスにどのような影響があるのか注目されます。
■発表間近の新型アクア、その概要とは?
では、先代のヒットにより、大きな期待を背負う新型アクアはどのようなクルマとなっているのでしょうか。
新型アクアは、室内空間が広くなるうえに燃費性能も向上、アクセルペダルを戻すことで減速できる「強制回生ペダル」を採用するなど、快適なドライブができるようあらゆる部分が進化を遂げています。
現在、すでに販売店には新型アクアの価格やグレードなどの情報が入っているようで、SNSでは「もう予約した!」という声も見られます。
価格については、あくまでもコンパクトハイブリッドカーという立ち位置は変わらないことから、今後も同じユーザー層を狙うことが考えられるため、先代アクアとさほど変化しないのではないかと予想されます。
さらに、ヤリスのハイブリット車と同じエンジンを搭載しているといわれ、カタログ燃費については先代アクアよりヤリスに近い数値となることが予想されます。
ただし、搭載されるバッテリーは新開発となり、EV走行可能な速度域が新型アクアでは約50km/hと先代アクアより+30km/hに向上しているようです。
一方のヤリスは、EVで走行可能な速度域は30km/hであるため、実燃費については速度域が高くなったことで、燃料の消費が抑えられる新型アクアのほうが良いのではないかと考えられます。
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2011年の登場から根強い人気を誇るアクアは、新型にも大きな期待が寄せられているといえるでしょう。
現時点ではまだ明らかになっていない部分も多くありますが、ライバルであるヤリスとの違いにも注目が集まっています。