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ランボルギーニが新型「カウンタック」を発表! ザ・スーパーカー誕生50周年に限定112台で復活!

くるまのニュース 2021年8月14日 2時30分

「カウンタック」復活の噂が、ついに現実となった。「カウンタックLPI800-4」の掛け値なしの最高速度は?

■112台限定で市販される現代版「カウンタック」

 ランボルギーニは、「カウンタック」のプロトタイプに相当する「LP500」のジュネーブ・ショーでのデビューから50年にあたる2021年の「The Quail :A Motorsports Gathering」で、そのアニバーサリー・バージョンとなる、「カウンタックLPI800-4」を発表した。

 このモデルは、カウンタックの開発型式であった“LP112”にちなみ、112台のみが限定生産され、デリバリーは2022年の第1四半期から開始される予定となっている。

カウンタックLPI800-4のテクノロジーは、さらに進化して次世代フラッグシップに採用されるのだろう

●「カウンタック」誕生50周年のサプライズ

 1971年にプロトタイプのLP500が発表されたカウンタックは──今回プレスリリースのなかで、ランボルギーニは初めてその発音が「Coon-tach」とイタリア語では正式に発音されることにも触れている。スーパーカーブームのなかで育った私は、馴染み親しんだ日本流に、カウンタックと呼ばせていただくことにする──マルッチェロ・ガンディーニによる革新的なデザインと、テクノロジーのルールブレーカーであった。

 今回ランボルギーニが限定車としてカウンタックLPI-800-4を発表したのには、大きく分けてふたつの理由があるように思う。

 ひとつはルールブレーカーとして1970年代に誕生したカウンタックの50周年への敬意を表するため。もうひとつは現在ランボルギーニが持つ最新の技術と、それを使用したニューモデルの予告をおこなうためのものだ。

 先日ランボルギーニに復職した会長兼CEOのステファン・ヴィンケルマンは次のように語る。

「カウンタックLPI800-4は、その前身がそうであったように先見の明のあるクルマです。もっとも重要な自動車のアイコンのひとつといえるカウンタックは、ランボルギーニの設計とエンジニアリングの信条を具現化するだけでなく、新たな境地を切り拓き、予期せぬ並みはずれたものを実現しました。そしてもっとも重要なこととして、夢のようなものであることという、ランボルギーニの哲学を表しています。

 カウンタックLPI800-4は、このランボルギーニの大切な遺産に敬意を表していますが、それは絶対的なものではありません。

 1970年代と1980年代のカウンタックが、その10年間のスーパースポーツにどのような影響を与えたのかを振り返っています。それは、ランボルギーニのDNAを継承しながら、楽しみつつ新しいデザインとテクノロジーを模索するという伝統をも受け継いでいます。

 それはブランドの永続的でエモーショナルな力を本質的に表現するランボルギーニにほかなりません。常にそのスタイリングに見とれ、エンジンサウンドに酔いしれ、なによりもドライブするファンとスリリングを尊重しています」

■21世紀の「カウンタック」の最高速度は?

 実際に完成されたカウンタックLPI800-4のエクステリアデザインには、前から後ろへと走るメインのライン、そして鋭い角度、独特のくさび型を備えたカウンタック独特のシルエットに、革新的でモダンなスーパースポーツデザイン、さらには将来のランボルギーニ社のモデルを予感させる造形も効果的に採り入れられている。

 純粋なラインの外側には固定されたリアウイングはなく、エアスクープは力強いCピラーに滑らかに統合される。

カウンタック誕生50周年を祝うアニバーサリーモデルでもあるカウンタックLPI800-4

●デザインは誰が見ても「カウンタック」

 フロントマスクも、独特なカウンタック風のフェイスだ。長くて低い長方形のグリルとヘッドライトを備えたフロントボンネットの個性的なライン。それは六角形をデザインの基本コンセプトとしたホイールアーチからインスピレーションを得たものだ。

 キャビンのコンパクトで直線的なデザインは、パワフルな前後のラインに隣接し、後方を確認するためにはかつて採用されていたペリスコピオン式のルームミラーも備わる。

 そしてボディサイドには大型のNACA式エアインテークが備わり、左右のドアはカウンタックで初採用され、以後ランボルギーニの12気筒モデルのシグネチャーとなったシザースドアが装備されるのは当然のことだろう。

●最新カウンタックはハイブリッドだ

 ここからは、カウンタックLPI800-4の主要なメカニズムとスペックを紹介していこう。

 まずその基本構造体となっているのは、カーボンファイバー製のモノコックタブだ。ボディも同様の素材で成型されており、結果として車両重量は乾燥重量で1595kgと、非常に魅力的な数字となった。

 フロントスプリッター、フロントウインドウ、ドアミラーの周囲、エンジンボンネットカバーのエアインテーク、ロッカーパネル等々ではカーボンパネルを無塗装で使用することもでき、装備としては最先端の3Dプリント技術によって成型された可動式の通気口や、スイッチ操作で透過率が変化する、フォトクロマティックルーフなど、21世紀を感じさせるものも多くある。

 リアミッドに搭載される6.5リッターV型12気筒DOHC 4バルブエンジンの最高出力&最大トルクは、780ps&720Nm。2007年に登場した「アヴェンタドールS」が740psであったことを考えると、カウンタックLPI800-4はエンジンだけですでに、アヴェンタドールSのパフォーマンスを凌駕しているのだが、さらに48Vエレクトリックモーターからなる、マイルドハイブリッド機構もカウンタックLPI800-4には搭載されている。

 必要時には34psの最高出力と35Nmの最大トルクで、V型12気筒エンジンをサポートする仕組みだ。ちなみにバッテリーは、すでにランボルギーニが世界のリーディングカンパニーのひとつとなりつつある、スーパーキャパシタを採用。このスーパーキャパシタを含めたシステム一式の重量は34kgと驚くほどに軽い。

 このパワーユニットに7速セミAT=7速ISR(モード変化により、リアホイールからのアウトプットとシフトの特性等が同時に制御される)を組み合わせ、第4世代にまで進化したハルデックス・カップリングを介して、必要時には前輪にも瞬時に、そして必要な量のトルクが伝達される仕組みだ。

 カウンタックLPI800-4の最高速度は355km/h、0-100km/h加速は2.8秒だ。

* * *

 世界でわずかに112人のみが手にすることができる、カウンタックLPI800-4のキー。21世紀に復活したカウンタックは、どれほどの感動と興奮をドライバーに与えてくれるのだろうか。それは限られたオーナーのみが知るところである。

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