東京の中心部の場合、短い時間駐車しても30分500円程度の料金がかかる駐車場がほとんどです。ですが繁華街に無料で駐車できるサービスがあるといいます。それはどういったものなのでしょうか。
■クレジット機能のないポイントカードでもオトクに
ちょっとした用事でクルマで繁華街に行くとき、駐車料金が気になる人は多いのではないでしょうか。
とくに東京は、大阪や名古屋と比べて時間貸し駐車場の料金水準が高く、30分400円から500円というところも珍しくありません。
こうした駐車料金を支払わずに駐車場を利用するには、デパートや量販店などで買い物をして、買い上げ金額に応じた駐車料金サービスを受けるという方法が一般的です。ただ、クルマを止めるたびにそうした買い物をするのはあまり効率的とはいえません。
また短時間の駐車にはパーキングメーターが便利ですが、使い勝手のいい場所のパーキングメーターは人気が高く、空いている場所がないということもしばしばです。
しかし、そうした買い物との紐付けや、空いているパーキングメーターを探すことなく、繁華街に無料で駐車できるサービスがあることを知っているでしょうか。
じつは特定のクレジットカードや商業施設のポイントカードは、会員向けに、都内繁華街各所の駐車場を一定時間、無料で利用できるサービスを用意しているのです。
そうしたカードのなかで、もっとも利用価値が高いと思われるものが「三菱地所グループカード」です。
このカードの会員は、大手町から有楽町駅日比谷口まで連なる三菱地所のオフィスビルにある駐車場「丸の内パークイン」22か所の駐車場の利用が、1日1回、1時間無料で利用できます。皇居外苑のちょっとした散歩から東京駅への送迎、丸の内、有楽町エリアでのお買い物まで、幅広く役に立つはずです。
さらにお台場海浜公園目の前の商業ビル「アクアシティお台場」の駐車場も、平日2時間、土日祝日1時間、無料で使えます。こちらもランチや海辺の散策に活用できるでしょう。
年会費は初年度無料、年間4万5000円のカード利用で次年度の年会費は無料となります。しかしその年会費も1375円ですから、駐車場無料サービスを年に2回利用するだけでも十分に元が取れる計算です。
なおクレジット機能のないポイントカード「丸の内カード」でも、丸の内パークインの駐車場で同様のサービスが受けられます。
■クレジットカードの場合 入会には審査が必要
次におすすめなのが、「ヒルズカードMastercard」です。
このカードは「六本木ヒルズ」の駐車場(P3のぞく)が、なんと2時間無料。六本木にたびたび出かける人は必携といってもいいでしょう。さらに「表参道ヒルズ」「虎ノ門ヒルズ」「ヴィーナスフォート」でも、駐車料金が1時間無料になります。こうしたサービスを提供しつつも、年会費が無料というのも、うれしいところです。
同じ六本木の商業施設「東京ミッドタウン」の駐車場が無料になるカードもあります。
「東京ミッドタウンカード《セゾン》」は、「東京ミッドタウン」、さらには日比谷の「東京ミッドタウン日比谷」の駐車場が1時間無料。年会費は一部のカードブランドをのぞき、無料です。またポイントカード「東京ミッドタウンカード」は、平日に限り「東京ミッドタウン」の駐車場が1時間無料になります。こちらの年会費ももちろん無料です。
最後に紹介するのは日本橋エリアが便利になるカード、「三井ショッピングパークカード《セゾン》」です。このカードは「コレド室町」「コレド日本橋」の駐車場が1時間無料。加えて「東京ミッドタウン日比谷」の駐車場でも、1時間無料のサービスが受けられます。
※ ※ ※
このように、使いこなすと便利な“駐車場が無料になるカード”ですが、注意点をいくつか。
クレジットカードは入会時に審査があり、その際に他のカードの申し込み状況も確認の対象となります。
そのため、これらのカード複数に同時に申し込みをおこなうと「金銭面で困っているのでは?」という疑念を抱かれやすく、審査の上で不利になりがちです。まず、どのカードが自分に向いているのか選び、そのカードを申し込むことをおすすめします。
また、こうした駐車場無料サービスは、あくまでカード会社や商業施設が、自社のメリットと会員へのサービスを考え、サービスとして提供しているものです。
会員の多くが「カードも使わない、買い物もしない」といった使い方では、サービスの見直しがおこなわれる可能性もゼロではありません。駐車場無料サービスに感謝しつつ、ときどきは買い物やカード決済を利用すべきでしょう。
なお、今回紹介した各カードのサービスは2021年9月時点のものであり、規約等の変更で内容が変わる可能性もあります。