昨今は、アウトドア、キャンプ、車中泊などが流行っています。そうしたなかで、新たなスタイルとなる「オーバーランド」というものがあります。車中泊ならぬ「車上泊」仕様とはどのようなものなのでしょうか。
■日産新型「パスファインダー」が最強キャンプ仕様に大変身!
米国日産は、2021年11月2日(現地時間)から開催されている「SEMAショー2021」にて、オーバーランドという旅のスタイルをテーマとしたカスタムモデルを2台お披露目しました。
それぞれ新型「フロンティア(ピックアップトラック)」と新型「パスファインダー(SUV)」をベースとしたモデルです。
なかでも新型パスファインダーのオーバーランド仕様とは、どのようなモデルなのでしょうか。
2021年2月のフルモデルチェンジで5代目となった新型パスファインダー。初代は1986年から登場しています。
新型パスファインダーのボディサイズは、全長約5003mm×全幅1978mm×全高約1778mmとなる3列シートSUVです。
エクステリアデザインは、スリースロットグリルと組み合わされたVモーショングリルやC字型のヘッドライトを採用した迫力のあるフロントフェイスが特徴となっています。
SEMAショー2021でお披露目されたカスタムモデルは「プロジェクト・オーバーランド・パスファインダー」(以下、オーバーランドパスファインダー)と名付けられています。
オーバーランドとは、北米や欧州などで流行りつつある旅の新たなスタイルで、移動の途中でクルマを使って自由にキャンプをする手法の総称です。
これまでは、キャンピングカーやトレーラーが主流だったものの、もう少し気軽な方法として、ピックアップトラックの荷台やSUVのルーフにテントを組み立てることで、「どこでもキャンプ」が出来るようになっています。
日本では、軽トラの荷台にテントを装着するアウトドアカスタムも存在し、これもオーバーランドのひとつといえます。
そうしたなかで、米国日産がお披露目したオーバーランドパスファインダーは、NISMOが展開するオフロードパーツを多用したカスタムモデルです。
エクステリアでは、走破性と視認性を向上させる「フロントバンパーガード(4インチライト内蔵)」、夜間でも遠くまで照らせる「6インチドライビングライト」を装着。
積載性を高める「エクスペディション ルーフラック」と「ラゲットケース(積載量83リッター)」を搭載しています。
また、けん引パーツとして「ヒッチキャリア(ウルトラテーブル付き)」を採用することでリアに搭載するスペアタイヤをテーブルとして仕様可能です。
室内でもオーバーランドに適したアイテムを採用しており、なかでもコンロやシンクなどを備えたキャンプキッチンシステムを荷室部に採用するほか、その上にはフラットなフロアを用意することで大人2人が寝られるスペースを確保しました。
そのほか、本格的な悪路走破性としては、ビルシュタインの大容量ダンパーを備えた2インチリフトキットや、18インチカスタムホイールにMaxxisのオールテレーンタイヤを装着しています。
なお、SEMAショー2021にて、米国日産のマイク・スッター氏は次のように述べています。
「プロジェクト・オーバーランドのフロンティアとパスファインダーは、”冒険は道の終わりから始まる”という我々の哲学を支え、NISMOオフロードパーツを使用してこれまで以上の性能を実現しています」
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フロンティアとパスファインダーに採用されたNISMOオフロードパーツは、2022年初頭から米国にて販売される予定で、オンラインでの購入も可能だといいます。