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全長5m超えのトヨタ「タコマ」なぜ人気? 16年連続で販売1位! 最強「どこでもキャンプ」仕様をお披露目!

くるまのニュース 2021年11月17日 11時50分

トヨタが北米で販売するピックアップトラックの「タコマ」は、16年連続で販売No.1を記録していす。競合他社からライバルが多く登場するなかで、売れ続けているタコマとはどんなクルマなのでしょうか。

■北米で人気のトヨタ「タコマ」 16年連続クラストップの販売!

 トヨタの北米向けピックアップトラック「タコマ」。
 
 北米市場では、ミッドサイズ部門で16年連続の販売No.1を記録しています。
 
 ライバルが多いなかで、売れ続けているタコマとはどのような特徴のあるクルマなのでしょうか。

 タコマは、トヨタ「ハイラックス」の北米仕様という位置づけで1995年に発売されました。

 なお、タコマとはアメリカ・ワシントン州にある都市の名称で古くから港町として栄え、日系人も多く住む北米有数の港湾都市です。

 2005年発売の第2世代からは、新興国向けとなったハイラックスとは別のタコマ独自のプラットフォームを採用しています。

 現行モデルは2015年発売の第3世代となりますが、ボディサイズは全長5392mm-5728mm×全幅1890mm-1910mm×全高1793mmと、兄貴分のトヨタ「タンドラ」より一回り小さく北米ではミッドサイズトラックのカテゴリーに入ります。

 ミッドサイズといっても車重はすべてのモデルで2トンを超えており、全長はダブルキャブショートベッドで5392mm、同ロングベッドで5728mmもある堂々サイズです。

 搭載エンジンは2.7リッター直列4気筒(159hp、180lb-ft)と3.5リッターV型6気筒(278hp、265lb-ft)の2種類。

 グレードはSR/SR5/TRD Sport/TRD Off-Road/TRD Pro/Limitedの6種です。

 専用設計となった2005年以降、16年連続アメリカでもっとも売れているピックアップトラックとなりますが、その実績はコロナ禍でも揺るぎませんでした。

 コロナ禍以降、フォード「Fシリーズ」やダッジ「ラム」などのビッグ3をはじめ、日産「フロンティア」、ホンダ「リッジライン」など日本ブランドが販売台数を大幅に落とすなか、タコマの北米での売り上げは2020年と2021年の第3四半期(7-9月)を比較すると、5万8290台から6万1305台と増加。

 これは非常にレアなケースで、この増加には2020年と2021年におこなわれたモデルチェンジが功を奏したと考えられます。

 2020年モデルではエクステリアのフェイスリフトに加えて、インテリアには新たにApple CarPlay、Android Auto、Amazonアレクサ機能が追加されました。

 SR5グレードより上のグレードにはパワーシート(運転席)が標準装備され、上位グレードのリミテッド(ダブルキャブ)には、トラックの周辺を360度映し出す新型のパノラマビューモニターが備わっています。

 また、2021年1月には約4.3cm車高が上がるTRDリフトキットがディーラーオプション(2020年モデル以降が対象)として設定されました。

 キットには、TRDレッドダストブーツと「Tuned by TRD」のグラフィックを装備したビルシュタイン製ショックが含まれます。

 2022年モデルのTRDプロは、ホイールやフォグランプの意匠が変わったほか、サスペンションリフトがさらに高まっており、オフロードパフォーマンスが一段と向上するなど、多岐にわたる改良がおこなわれました。

■「オーバーランディング」を楽しめるタコマとは?

 ミッドサイズトラックのリーダー的存在として北米で大人気のタコマは、2021年11月に米国ラスベガスで開催されたSEMAショーにて、「SEMAアワード」を受賞しました。

 5つのカテゴリー別に「もっともカスタマイズに適したクルマ」と称されるもので、タコマは「2021 SEMAミッドサイズトラックオブザイヤー」を受賞。このほかトヨタ「GRスープラ」も同様に受賞しています。

 アメリカトヨタ副社長であるリサ・マテラッツォ氏はこの栄誉に対して以下のように喜びを述べました。

「SEMAアワードは、業界でもっともカスタマイズしやすい、カスタマイズのベース車両として優れた機能を与えられたクルマをたたえるものです。

 2021年は5つのカテゴリーで展開されたSEMAアワードですが、そのうちのふたつの受賞を勝ち取ったことに興奮しています。

 タコマとGRスープラにはオリジナルのカスタマイズを施して、車両の限界をさらに高めることを好む熱狂的で忠実なカスタムファンがいます」

タコマの「オーバーランディングコンセプト」

 では、SEMAショー2021ではどのようなタコマがお披露目されたのでしょうか。

 今回のテーマは、旅先などで自由にキャンプや車中泊が楽しめる「車両の限界をさらに高めたオーバーランディング」を実現するタコマです。

「オーバーランディング」(overlanding)とは、コロナ禍以降、アメリカやカナダで人気急上昇しているアウトドアレジャーのひとつです。

 簡単にいうと、道なき道を走り、キャンプをしながらアドベンチャーを楽しむヘビーデューティなレジャーで、SEMAショー2021のトヨタブースにはタコマをベースにした2台の「オーバーランディング」モデルが出展されました。

●The Tacoma Overlanding Concept Vehicle(タコマオーバーランディングコンセプトヴィークル)

 米国ユタ州にある「CruiserOutfitters」と協力して、多目的に使用できるタコマ SR5ピックアップをベースに完璧なオーバーランディングを目指すカスタムモデルです。

 Cruiser Outfittersとは、ユタ州のランクルユーザーコミュニティを発祥とするもので、20年以上前に地元のランクルおよびトヨタ4×4愛好家のカップルによって設立されました。

 熱狂的なトヨタ4×4ファンのニーズにこたえるべく、様々なオフロードパーツの企画や販売、カスタムモデルの製作をしている会社です。

 製作チームがオーバーランディングコンセプトに選んだのは、オールドマンエミューBP-51調整可能サスペンションシステム、同じくアッパーコントロールアームとダカールリーフスプリングをリアサスペンションに追加。

 フォグランプ付きのARBサミットコンボバー、エクスペディションワンデュアルスイングリアバンパーシステム、Ultra HDスキッドプレートシステム、ロッカー保護/ロックスライダーを装備し、ルーフにはペントハウススイート、ヤキマルーフトップテントを備えています。

●TRD Sport Trailer concept(タコマスポーツトレーラーコンセプト)

 トヨタブースに展示されたもう1台のオーバーランディングモデルはユニークなトレーラーです。

 タコマのピックアップベッドを利用して製作された唯一無二のスポーツトレーラーです。

トヨタブースの担当者は、このタコマについて次のように語っています。

「トレーラーはタコマ以外にもタンドラや各種のSUVで牽引することが可能です。

 山や川、ハイウェイを離れたオフロードでの楽しみを広げるベースキャンプとして機能します。

 特筆すべきことはトレーラー部分の開閉をリモコン操作できることで数フィート離れたところからでも素早く開閉が可能という点です。

 キャンプ地についたら、トレーラー部分を切り離し、オフロード走破性能に優れたタコマで道なき道を進むアドベンチャーを楽しむこともできます」

※ ※ ※

 なお、トレーラーの中には日よけ、冷蔵庫、給湯器、カーテン付きシャワー、発電機、浄水(16ガロン)と汚水(15ガロン)のためのタンク、特注のトイレとゴミ箱、スライド式のシンクとストーブ、効率的なキャンプ場の照明を備えたヤキマの4人用テントが収まっています。

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