日本を代表する軽自動車といっても過言ではないスズキ「アルト」。2021年11月25日に新型アルトに関する特設サイトが公開されました。現行アルトとはどのような違いがあるのでしょうか。
■日本を代表する軽自動車「アルト」がフルモデルチェンジ?
2021年11月25日にスズキは、新型「アルト」の特設サイトを公開するとともに、内外装デザインや特徴的な機能を先行してお披露目しました。
まもなく登場が予定されている新型アルトは、現行アルトと比べて何が変わったのでしょうか。
初代アルトは、1979年5月に運転のしやすさ、使い勝手のよさ、経済性の高さ、手の届く価格などの要素を盛り込んで発売され、とく女性を中心にヒット商品となり軽自動車の新しい市場を切り拓きました。
その後も時代にあわせた機能や性能を進化させ、40年以上にわたり多くのユーザーに支持されており、2016年12月12日には国内累計販売台数500万台を達成しています。
現行アルトのエクステリアは、質感とプロポーションにこだわり、エッジの立った角ばりを強調しつつどこか愛らしいデザインを採用。
インテリアは、面を主張したフラットなデザインと機能性を両立させシンプルでスタイリッシュなデザインを採用するとともに、ロングホイールベース化によりクラストップの室内長のゆとりある室内空間も実現しました。
また、安全面では「レーダーブレーキサポート[衝突被害軽減ブレーキ]」をはじめとする先進の安全技術を搭載しています。
一方で、今回お披露目された新型アルトは、現行アルトの角ばり感が軽減され、曲線が強調されました。
また、現行アルトで特徴的だったフロントフェイスの縦4本スリットが廃止された代わりに中央に台形グリルを採用。
ライト類では、目力(めぢから)を感じさせるヘッドライトが角ばったものから丸みをおびたデザインに変更されたほか、現行アルトではリアバンパーにテールライトが配置されていましたが、新型アルトではリアの中央左右部に移動され、後続車からも見えやすくなりました。
インテリアは、現行アルトよりもポップな印象が強まり、メーターフードやダッシュボードにカラフルなソフトパッドらしきものが採用されるようです。
また、全高が現行アルトの1475mmから、新型アルトでは1525mmに拡大。室内高も1215mmから1260mmに変化し、余裕のある空間を実現しました。
このように、大きく変わった新型アルトに対して、SNSでは「可愛くなった」「普通に良い感じ」という声や、派生車となる「アルトラパン」や「アルトワークス」がどのような形で登場するのかを気にする声も見受けられました。
■歴代初!? マイルドハイブリッドシステムを搭載した新型アルト
現行アルトでは新開発プラットフォームを初めて採用し、徹底した軽量化の取り組みにより60kgの軽量化しています。
さらに、減速時にバッテリーから各電装品に電力を供給する「エネチャージ」や「新アイドリングストップシステム」といった機能を採用。
さらにエンジン・CVTの改良などにより37.0km/L(JC08モード)を実現することで、軽快でしっかりした走りも両立させました。
一方の新型アルトでは、ISG(モーター機能付発電機)とリチウムイオンバッテリーを組み合わせた「マイルドハイブリッドシステム」を搭載。
これにより、減速時のエネルギーを利用して発電し、加速時にはその電力を活かしてエンジンをアシストすることでさらなる燃費の向上を実現します。
安全面において、現行アルトは2018年12月の一部改良により「デュアルセンサーブレーキサポート」や「後退時ブレーキサポート」などを追加し、スズキの予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」の機能を充実させました。
これにより経済産業省や国土交通省などが普及を推進する「セーフティ・サポートカー」の「サポカーSワイド」に該当しています。
一方の新型アルトでは、現行アルトの安全装備を継承進化させるとともに、夜間の歩行者検知にも対応した「衝突被害軽減ブレーキ」など8つの機能から構成される「スズキセーフティサポート」を全車に標準装備しました。
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価格面に関して、現行アルトはエントリーグレード「F(2WD)」の86万3500円から最上級グレード「S アップグレードパッケージ装着車(4WD)」の129万5800円となっています。
新型アルトの詳細に関しては、正式発表時に明らかになるとされ、価格面でどのような変化が出てくるのかにも注目です。