Infoseek 楽天

ホンダ「CR-V」販売終了は本当? SUV整理で小型化or電動化に舵を切る?

くるまのニュース 2021年12月27日 18時10分

ホンダが「CR-V」を含む複数車種の国内販売を2022年内に終了することが報じられました。これが事実であるならば、ホンダのSUVラインナップは「ヴェゼル」のみとなります。今後、ホンダのSUVラインナップはどのようになるのでしょうか。

■ホンダの屋台骨を支えてきたCR-V

 2021年12月23日、ホンダ「CR-V」「シャトル」「インサイト」が、2022年内に国内販売を終了することを読売新聞が報じました。
 
 これが事実であるならば、ホンダのSUVラインナップは「ヴェゼル」のみとなります。

 SUV全盛といわれるこの時代に、CR-Vまで販売終了してしまうのには、どのような背景が考えられるのでしょうか。

 報道の通りにCR-Vが販売終了する場合、2016年に一旦、国内で販売終了となった先代となる4代目の再来となります。

 こうしたCR-Vの販売事情に対して、ユーザーの反応は冷ややかなようです。

 ホンダの都内販売店の担当者は、CR-Vの販売終了が報道されたことによるユーザーの反応について、次のように話します。

「報道から一夜明けた現在、駆け込みでの受注はとくに見られません。

 販売終了についての問い合わせはありましたが、数もそれほど多くはありません」

 ではなぜ、CR-Vはこれほどまでに苦戦しているのでしょうか。

 ひとつは、近年SUVがトレンドとなったことで、競合となるSUVが国産各社から多く登場したことが挙げられます。

 CR-Vは、ながらくトヨタ「RAV4」とライバル関係にあり、日本国内はもちろん、北米など海外の市場でも激戦を繰り広げてきました。

 1990年代後半は両車の一騎打ちとも呼べる状況が続いていましたが、現在はトヨタ「ハリアー」やマツダ「CX-5」、スバル「フォレスター」、日産「エクストレイル」、さらには輸入車勢も多くの同クラスSUVをラインナップするなど、CR-Vのライバルは非常に多くなっています。

 また、前述の通り、ヴェゼルのようなよりコンパクトなSUVも登場しており、海外では使い勝手の良いサイズ感であるCR-Vも、日本ではやや大きすぎるという印象を持たれてしまいがちでした。

 実際にSNSを見てみると、CR-Vについて「サイズがちょっと大きいんだよね」「大きくて運転するのが不安」「もう少し小さかったら良いのに」といった意見が挙げられています。

 CR-Vが国内販売を終了することになれば、ホンダのラインナップでSUVはヴェゼル、そして強いてあげるならSUVルックの「フィット クロスター」のみとなります。

 海外に視野を広げれば、CR-Vより大きな「パスポート」や「パイロット」といったモデルや、小型の「BR-V」、「WR-V」などのSUVラインナップがあり、とくにトヨタ「ライズ」サイズのWR-Vは日本でもマッチするかもしれません。

 また、かねてから噂されているコンパクトSUV「ZR-V」の登場も期待され、SUVラインナップの再編も考えられます。

 一方でホンダは、2040年までにすべてのモデルを電気自動車(EV)もしくは燃料電池車(FCV)とすることを宣言しており、今後EVやFCVの新型車が多く登場することが予測されます。

 バッテリーの搭載やパッケージングのバランスを考えると、EVやFCVとSUVの相性は決して悪くありません。

 また、中国ではPHEV仕様のCR-Vを展開しており、電動SUVが登場する可能性は大いにあります。

 そういった意味で、現在はホンダにとって電動化へと大きく舵を切るための転換期といえるのかもしれません。

この記事の関連ニュース