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ついに三菱「ラリーアート」復活! 東京オートサロンで世界初披露された「ビジョン・ラリーアートコンセプト」とは

くるまのニュース 2022年1月14日 14時50分

三菱は2021年1月14日から16日まで千葉・幕張メッセで開催中の「東京オートサロン2022」において、「Vision Rallart Concept」を世界初披露しました。

■ブランド復活を宣言するコンプリートモデル

 三菱のモータースポーツ活動を担い、競技用部品やスポーティカスタマイズ部品などを開発する組織といえば「ラリーアート(RALLIART)」。

 そんなラリーアートは事実上業務を休止していましたが、2021年5月におこなわれた三菱自動車の決算説明会で復活が宣言されて再始動。すでに特別仕様車としてピックアップトラックの「トライトン」と、それをベースにしたフレーム構造のSUV「パジェロスポーツ」にラリーアートモデルを展開しているタイに続き、日本でも本格スタートします。

 その国内第一弾の動きとなるのが、東京オートサロン2022。RALLIARTを掲げる3台のモデルが公開されました。まずは、その3台をチェックしてみましょう。

 マット塗装に組み合わせたオーバーフェンダーが迫力の「VISION RALLIART CONCEPT(ヴィジョン ラリーアート コンセプト)」は、新しいラリーアートのイメージを伝えるコンセプトカーです。

 新型アウトランダーPHEVをベースに、285/40R22という特大サイズのタイヤを収めるオーバーフェンダーをはじめとする迫力のエアロパーツを装着して、ただならぬ雰囲気を醸しています。

 大きなハニカムの上に透明のカバーを被せたフロントグリル(穴が開いていないので正確にいえばもはや“グリル”ではないですね)、メッシュとしたフロントスポイラーやリアバンパー、そして斬新な意匠のホイールなど、デザインに“新しさが盛りだくさん。コンセプトカーだからこそ成しえた、既成概念にとらわれないデザイナーの自由な発想に注目したいところです。

 また、青いガラス粒子を混ぜたことでコントラストが際立つマットブラック塗装も妖しさ満点。ボディサイドの陰影の美しさは必見です。

 この車両自体は、市販を視野に入れたものではありません(だからここまで派手に仕立てられたといえます)。ラリーアートの活動として「いつかはこんなコンプリートカーを販売したい」という意思表明のようなものと捉えればいいでしょう。

 目指すのは「フェアレディZ NISMO」や「ノートオーラ NISMO」「リーフNISMO」のように、内外装にカスタマイズを施してスポーティ&上質に仕立ててコンプリート販売する「NISMOロードカー」のようなモデル。ラリーアートブランドが市場から高い人気を得られれば、将来的にはこういったコンプリートモデルも夢ではないでしょう。

■ラリーアートブランドのアイテムを装着した2台のPHEV

 いっぽうで、そんなコンセプトカーとは異なり現実的なのが「アウトランダーPHEV RALLIART Style」と「エクリプスクロスPHEV RALLIART Style」の2台です。

 前者はアウトランダーPHEV、後者はエクリプスクロスPHEVをベースに、すでに市販されている純正アクセサリーに加え、参考出品としてRALLIARTブランドのカスタマイズアイテムが装着されています。

三菱「アウトランダーPHEV ラリーアートスタイル」と「エクリプスクロスPHEVラリーアートスタイル」

 今回、RALLIARTブランドとしてお披露目されたアイテムは両車とも、エクステリアはフロント、サイド、リアの車体下部を覆うガーニッシュとテールゲートスポイラー、ドアパネルのステッカー、マッドフラップ、そしてホイールナットなど。インテリアはエンジンスターターボタンとフロアマットがRALLIARTアイテムです。

 車体下部のガーニッシュとルーフスポイラーは、スポーティさを連想する赤を差し色としつつ、光沢ブラックもコーディネートすることで上質感も与えるのが印象的。

 そして注目はなんといってもマッドフラップの設定です。「三菱車といえばなんといってもラリー」というファンにとっては「わかってるね」と思わずニヤリのアイテムといえるでしょう。

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 ところで、「アウトランダーPHEV RALLIART Style」と「エクリプスクロスPHEV RALLIART Style」の実車や写真を見て「妙に現実的でいつ販売してもおかしくない完成度」と感じた人もいるのではないでしょうか。

 今回の東京オートサロンでは「参考出品」扱いですが、じつは今年3月から発売予定ということです。

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