トヨタとホンダがミドルサイズミニバンをほぼ同時に公開しましたが、トヨタ新型「ノア/ヴォクシー」とホンダ新型「ステップワゴン」に興味を持つ人の傾向はかなり異なるようです。
■新型ノアヴォク vs 新型ステップワゴン
東京オートサロン2022に、トヨタ新型「ノア/ヴォクシー(ノアヴォク)」とホンダ新型「ステップワゴン」が出展された(出展車はカスタムが施されていたが)。
ネット記事の反応を見ると、興味深いことにステップワゴンの評価も高い。いや、ネット記事そのものの論調からして新型ステップワゴンを褒めている。
どうやら「もうオラオラ顔がイヤだ。新型ステップワゴンの普通さを好む」ということらしい。東京オートサロンで実車を見た人の評判やいかに?
その前に少しデザインを考えてみたい。皆さん新型ノアヴォクを「オラオラ顔」と評し、ガラが悪いと考えているようだが私(国沢光宏)はそう思わないです。
クルマのデザインって、いわゆる官能評価。人によって基準も違う。何を持って「オラオラ顔」というのかわからないけれど、存在感や個性を際立たせるデザインということならロールスロイスだってオラオラ顔に属す。個性が強ければ基本的に目立ちます。
もっといえば、今回のフルモデルチェンジを機に生産終了してしまったけど、先代のトヨタ「エスクァイア」など皆さんいうところの「オラオラ顔」だったけれど評価されなかった。
デザインは純粋に「カッコ良いか悪いか、それとも個性的かそうでないか」だと思う。
東京オートサロンで話を聞いてみたら、どうやら皆さん同じ傾向らしい。興味深いことにノアとヴォクシーでも評価が異なる。というか、積極的に「どちらが良いかな?」と良い意味で迷っている傾向だ。
しかし新型ステップワゴンはずいぶん違う。新型ノアヴォクに興味を示している人をいわゆる「肉食系」とすれば、新型ステップワゴンは「草食系」。
どちらのタイプが良いか悪いかということじゃなく、目立つことを好まないタイプなんだと思う。
新型ステップワゴンを支持する人は、「人との競争に疲れた」とか「ノンビリ暮らしたい」的な雰囲気の人が多かった。
そういう人からすれば、新型ノアヴォクの顔つきは攻撃性があると感じるのだろう。
一方、新型ノアヴォクを好む人は攻撃性を持とうとしているワケでもない。単純にシンプルに新型ノアや新型ヴォクシーのデザインを気に入っているように思う。
そして新型ノアヴォクもボディカラーで大きくイメージ変わる。存在感だって大きい。「クルマから降りて離れる際、振り返りたくなるタイプのデザイン」といい換えてもよかろう。
もちろん新型ステップワゴンだって振り返る人はいると思います。
■新型ステップワゴン検討者は慎重派か?
東京オートサロン2022で新型ノアヴォクと新型ステップワゴンを見ている人のタイプはけっこう違っていた。
新型ノアヴォクの場合、新型ステップワゴンと迷うこと無く購入を考えているケースが多い。
新型ステップワゴンを見ている人に聞くと高く評価しつつも、「価格を見てから」とか「安全装備のスペックを見てから」的な条件付きで購入を検討しようとしている人が多数。肉食系と草食系の違いなのか慎重か?
繰り返すけれど「だから良い悪い」は関係無し。ここから私の印象だけれど、HOTなお客さんの多さでいえば新型ノアヴォクが多かった。
前出のように新型ステップワゴンを考えているユーザーは慎重派。詳細スペックもわからず、すでに発表されている新型ノアヴォクの安全装備(ADAS)を見て迷っている傾向がある。
ちなみに、新型ステップワゴンの説明員に聞いてみたところ、少なくともドライバー監視カメラの設定は無いそうな。
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総合して考えると、新型ステップワゴンのオーソドックスなデザインを評価する人より新型ノアヴォクのデザインを評価する人のほうが熱気ありそうな雰囲気。
販売台数も圧倒的優勢になると思う。リセールバリューだって大いに期待出来そう。
ここまで読んで「私は新型ステップワゴンがいい!」というならぜひ買って支援して頂きたい。発売後6か月後の販売台数を見れば誰が正解なのかわかります。