ヤマト運輸など3社が、国内で初めてクルマのトランクを置き配の場所とする実証実験を始めました。クルマの鍵の代わりにスマートフォンを使いますが、どのような仕組みなのでしょうか。
■「デジタルキー」を活用
KDDIとヤマト運輸、プライムライフテクノロジーズは2022年2月1日、クルマのトランクを置き配の配達場所とする実証実験を始めました。
実証では、スマートフォンをクルマの鍵にする「デジタルキー」を活用します。3社によると、クルマのデジタルキーを活用した宅配配送の実証実験は国内で初めてです。
実証の参加者は、デジタルキーで解錠できる専用デバイスをマイカーに設置し、専用アプリでデジタルキーと宅配サービスの設定・操作をおこないます。
そして通販サイトで商品を購入し、ヤマトの配送宅配サービス「EAZY」で配達場所を「車内への置き配」に指定します。
ヤマトの配達員は、指定の時間だけ利用を許可されたデジタルキーでクルマのトランクなどを解錠して商品を届け、配達後は施錠し、アプリに完了を登録します。
デジタルキーはトヨタが提供。実証参加者は、東京都内か愛知県内で一戸建てに住み、かつトヨタ車を所有している人となります。
KDDIは、スマホアプリとIoTサービスプラットフォームを組み合わせたシステムを提供し、自動車を含む各業界への今後の展開を模索します。
ヤマトは、これまでオートロックのあるマンションへの配達方法の実証などを進めてきたが、今回の実証も踏まえて複数社のデジタルキーを同時管理できるプラットフォームと連携するなど多様化する受け取りニーズの対応を検討していきます。
プライムライフテクノロジーズは、今回の実証で、実施エリアの提案と参加社のマッチングなどを実施。また、サービス受容性の調査企画も手掛けます。
実証期間は2022年4月30日までの予定です。