トヨタが2022年1月13日に発表・発売した新型「ノア」は、どのような特徴があるのでしょうか。4代目となり、進化したポイントやトヨタ初搭載の装備などを見ていきます。
■GA-Cプラットフォームを採用
トヨタが2022年1月13日に発表・発売した新型「ノア」は、7年ぶりの全面刷新を受けて登場。新世代のTNGAプラットフォーム(GA-C)を採用したほか、トヨタセーフティセンスやトヨタチームメイトなど、最新の先進装備を採用しています。
4代目となった新型ノアには、どのような特徴があるのでしょうか。
ノアは、トヨタが2001年まで販売していた「タウンエース ノア」「ライトエース ノア」をルーツに持つミニバンです。
タウンエース ノアとライトエース ノアがFRレイアウトを採用していたのに対し、初代ノアとその姉妹車となる初代「ヴォクシー」(ともに2001年発売)はFFレイアウトに刷新。
これによりフラットで低いフロアや高い室内高といった、ミニバンに求められる室内空間の快適さが向上しました。
今回発売された新型ノアは、前述のGA-Cプラットフォームを採用したほか、ボディ骨格の最適化によって、左右のCピラー間距離1295mm(3代目モデル比プラス75mm)を実現。快適な室内空間に磨きがかかっています。
外観は大型メッキグリルが特徴的なエアロ仕様と、優しい雰囲気のボディ同色グリルを採用した標準仕様を設定。
姉妹車の新型ヴォクシーがエアロ仕様に一本化したのとは対照的で、これに伴いエントリーモデルの価格は新型ノアの方が約40万円低く設定されています。
内装は、黒を基調とした配色で落ち着いた雰囲気にまとめられました。Aピラーの後方には大きな三角窓が設けられたほか、インストルメントパネルが低めに設定されたことなどによって開放感が演出されました。
2列目をキャプテンシート(7人乗り仕様)とベンチシート(8人乗り仕様)から選べますが、キャプテンシートにはクラス初となるオットマン機構とシートヒーターを設定。
さらに、キャプテンシートでは745mm、ベンチシートでは705mmという超ロングスライドを実現している点も特徴となります。
子供でも握りやすい高さのロングアシストグリップを左右Bピラーに標準装備したほか、ユニバーサルステップ(助手席側)をオプション設定するなど、乗降性にも配慮されました。
■新世代版のハイブリッドシステムを搭載
搭載されるパワーユニットは1.8リッターガソリン+モーターのハイブリッドシステムと2リッターガソリンの2種類です。
ハイブリッドシステムはすべての電動モジュールを刷新した新世代版が搭載されており、動的性能も進化。WLTCモード燃費はクラストップレベルの23.4km/Lを達成しました。
2リッターガソリンも燃費性能は良好で、ガソリン仕様でクラストップレベルの15.1km/Lを達成しています。
ハイブリッド仕様の4WDシステムには新型の「E-Four」(電気式4WD)を採用。4WD作動領域や後輪へのトルク配分が拡大したことで、降雪時や雨天時における登坂発進時の安心感が向上しています。
先進装備として、「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」「アドバンストパーク(リモート機能付)」から構成されると高度運転支援技術「トヨタチームメイト」を設定。
「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」(トヨタ初搭載)は、自動車専用道路の渋滞時において、一定の条件を満たしたときにシステムが作動し、認知、判断、操作をクルマが支援します。
駐車を支援する「アドバンストパーク(リモート機能付)」は、トヨタ初となるリモート駐車に対応。ドライバーは専用アプリをインストールしたスマートフォンを操作することで、車外から駐車が可能となっています。
クルマ、歩行者、自転車に加えてバイク(自動二輪車、昼のみ)を検知対象とした衝突被害軽減ブレーキ(全車標準装備)などが含まれる「トヨタセーフティセンス」を搭載。
「歩行者の横断」「飛び出してくるかもしれない」など、運転の状況に応じたリスクの先読みをおこなう「プロアクティブドライビングアシスト」も設定されています。
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新型ノアの価格(消費税込)は、ガソリン車が267万円から、ハイブリッド車が305万円からです。
ちなみに姉妹車の新型ヴォクシーの価格は、ガソリン車が309万円から、ハイブリッド車が344万円からに設定されます。