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トヨタ全長5m超ミニバン「シエナ」都内にサプライズ登場! 赤ボディで新型「ノアヴォク」の存在感を凌駕した!?

くるまのニュース 2022年2月17日 7時10分

トヨタが海外で展開している巨大ミニバン「シエナ」。日本のナンバープレートを装着した仕様が都内で展示されました。どのような経緯でお披露目されたのでしょうか。

■日本ナンバー装着のトヨタ「シエナ」をまさかの展示!?

 トヨタは2022年1月13日に新型「ノア」新型「ヴォクシー」を発売しましたが、2月中旬からはメディア向け試乗会が実施されました。
 
 その会場のなかで、ひと際目立つ赤いボディカラーを身にまとい存在感を示していたのが北米やアジアなどで販売される巨大ミニバン「シエナ」です。
 
 日本未発売のシエナとはどのようなミニバンなのでしょうか。

 海外で販売されるシエナは1997年に初代シエナが北米市場で発売されました。

 現行は、2020年末より販売された4代目シエナとなり、それまではガソリン車を搭載していましたが、4代目シエナからは全車ハイブリッドになっています。

 また、元々は北米市場向けのミニバンとして展開されていましたが、4代目シエナは米国工場で生産して、カナダ、メキシコ、台湾、韓国に輸出。中国では地場生産して販売をしています。

 4代目シエナ(XSE)のボディサイズは、全長5184mm×全幅1993mm×全高1770mm×ホイールベース3060mmです。

 一方の「アルファード(S“C パッケージ”)」が全長4950mm×1850mm×全高1950mm、ホイールベース3000mmとなるため、アルファードよりも全長が23cm以上長く、全幅が14cm以上広く、一方全高は18cm低いロング&ロー&ワイドなスタイルとなっています。

 今回、新型ノア/新型ヴォクシーの試乗会にあった4代目シエナは、運転支援システム「アドバンストパーク」の実演時に使用されるために展示されていました。

 また、この展示は新型ノア/新型ヴォクシーのチーフエンジニアが4代目シエナと同じ水澗英紀氏だったことも関係しているといいます。

 では、北米や中国で展開される4代目シエナとはどのようなモデルなのでしょうか。水澗氏は次のように説明しています。

「北米ではファミリーカーとなり、ノアヴォクと同じ子どもなどを乗せることや、ホンダUSオデッセイやクライスラーパシフィカなど競合車も多いため価格を抑えたクルマです。

 また、米国ではこれまで『サッカーマム(子どもを習い事に通わせる母親)』向けのクルマとしても認知されていたこともあり、4代目シエナではもっとスタイリッシュでカッコいいデザインを目指して開発しました。

 購入された米国のお客さまからは『1にスタイル、2に燃費』となっています。

 一方の中国ではまったく異なり、富裕層向けのラグジュアリーMPVで『もっと豪華装備が欲しい』という声があります。

 またアルファードが中国でブランドをつくったことや、ビューイングGL8が昔からあったこともありますが、大きく潮目が変わったのは中国で一人っ子政策をやめてからミニバンが注目されてきたことが大きいです。

 ホンダでもオデッセイ/エリシオンなどもラインナップされたこともあり、トヨタでは初の現地生産ということで2021年末からシエナを投入しました。

 なお中国での価格帯は、シエナが600万円前後、アルファードが1500万円前後となっています」

※ ※ ※

 また、水澗氏によれば日本のナンバープレートを装着した4代目シエナは今回のスポーティな「XSEグレード」と上級仕様の「プレミアム」の2台だけだといいます。

 さらに、今回の4代目シエナ(XSE)は2021年10月に神奈川県横浜市港北区にある商業施設「トレッサ横浜」のオートモール内で展示されていたモデルでした(その後岐阜県でも展示)。

 この際の展示目的について、トヨタ広報部は「シエナのようなSUVライクでスタイリッシュなミニバンについて、日本国内でのお客さまのニーズを調査するため展示をおこないました」と説明し、一時は「日本導入の可能性」が話題となりました。

 ただし「日本国内でも開発をおこなっている関係で、保安基準に合うように登録(ナンバー取得)していますが、日本への導入に向けた動きではありません」(前広報部)といい、あくまでも参考展示だったようです。

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