毎年春先になると本格的に花粉の季節が始まります。実は花粉は人間のみならず、クルマにも多大な影響を与えます。では、花粉から自分の愛車を守る対策や対処法にはどのようなものがあるのでしょうか。
■クルマのボディに花粉が付着！対処法は？
3月に突入し、花粉が本格的に到来してくる季節となりましたが、実はクルマにも多大な影響を及ぼす可能性があります。
クルマは花粉によってどのような影響を受けるのでしょうか。
日本気象協会が公表しているデータによると、2022年におけるスギ花粉飛散のピークは東京において、3月中旬から下旬と予測されています。
まさしく現在（3月上旬）において、花粉による目のかゆみやくしゃみなどに大きく悩まされている人も多いかもしれません。
一方でクルマに及ぼす花粉の影響について、カー用品店のオートバックス広報担当者は、花粉がクルマに及ぼす影響について以下のように話します。
「花粉は黄砂と混ざり、クルマのボディに付着します。
クルマのボディに付着した花粉をそのまま放置し、クルマのボディが雨などで濡れてしまった場合、付着していた花粉の粘着性が増し、クルマのボディが錆びてしまうことなどにより、腐食してしまう原因になります。
そのため、クルマのボディに付着した花粉はそのまま放置してはいけません」
花粉が雨に濡れることによって発生する粘着性は、「ペクチン」という物質による影響です。
このペクチンが分泌されることによって粘着性が増し、それが乾燥することによってクルマのボディに侵食し、腐食の原因に繋がります。
では、クルマのボディに付着した花粉をキレイに落とす方法はどのようなものがあるのでしょうか。
前出の担当者は、クルマのボディに付着した花粉を落とす方法について「クルマのボディに付着した花粉は放置せずに、気づいたらすぐに水で洗い流す必要があります」といいます。
クルマの花粉をキレイに落とす方法として、前出の担当者は「高圧洗浄で洗車するのが理想的です」といいます。
ちなみに、クルマに付着した花粉を水を使わず、タオルなどで直接拭き取ってしまった場合、ペクチンが乾燥して塗装内部に入り込んでしまうため、下地に傷がついてしまう原因になります。
クルマについた花粉は、適度に高圧洗浄機などで洗い流すことが望ましいようです。
■車内での花粉が辛い！対策アイテムがある？
車外に付着した花粉をキレイに洗浄するには、水で洗い流すことがもっとも有効な方法のひとつですが、一方、車内における花粉対策にはどのようなものがあるのでしょうか。
前出の担当者は、車内で花粉の影響を抑える方法について「車内の花粉対策に効果のあるアイテムとして空気清浄機があります」と話します。
空気清浄機は、その名の通り、車内の空気をキレイにしてくれるアイテムですが、ハウスダストや匂いの消臭だけではなく、花粉も取り除いてくれます。
このクルマの空気清浄機ですが、クルマのシガーソケットに差し込んで使用する小型のタイプや、USBで充電が可能なタイプなど、空気清浄機だけでもさまざまなタイプが展開されています。
自分のクルマや使用頻度にあったタイプの空気清浄機を取り付けるのが良いかもしれません。
また、車内の花粉対策としてスタンダードなものといえば、クルマに設置されている「エアコンフィルター」の活用もひとつの手段として挙げられます。
エアコンフィルターは、外気や車内を循環する空気から埃はもちろん花粉も取り除く効果が期待できるアイテムです。
エアコンフィルターが設置されていることによって、車内への花粉の侵入を防ぎつつ、外気を取り込み、車内の空気を循環させることができます。
そんなエアコンフィルターですが、実は定期的に交換をする必要があります。その交換頻度について、前出の担当者は以下のように話します。
「花粉シーズンが本格的に始まる前に交換していただくと、エアコンフィルターの効果は出やすいです。また、花粉シーズンが終了した後にも交換することをおすすめします」
エアコンフィルターを適切なタイミングで交換することで、より花粉やホコリをブロックすることにつながるため、定期的にメンテナンスするようにしましょう。
また、エアコンフィルターのなかには、花粉をほとんどブロックすることができる高機能フィルターも存在します。
花粉予防に特化したエアコンフィルターの使用や、定期的な交換によって、車内への花粉の蔓延を予防することができそうです。
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ちなみに、前出の担当者は、これらのエアコンフィルターや空気清浄機の売れ行きについて「毎年花粉到来シーズンになると購入する購入者が非常に増えています」といいます。
毎年訪れる脅威ともいえる花粉。迫り来る花粉のピーク前に、愛車の花粉対策もしっかりとおこなうのが良いでしょう。