Infoseek 楽天

スバル最新「レヴォーグ」が全国のオービス調査に最適!? 異次元の進化に驚き! 2.4Lターボ搭載車で900km走って分かったこと

くるまのニュース 2022年4月9日 17時10分

2022年3月に、愛車をスバル初代「レヴォーグ」から、最新の「レヴォーグSTIスポーツ R EX」に乗り換えた筆者。「当然ながら今までとは別物」といいますが、新車の走りや装備はどんな進化をみせているのでしょうか。

■初代から最新モデルに乗り換えた結果は?

 私(大須賀克巳)の仕事は、全国各地にあるオービス(速度違反自動取締装置)をクルマで移動しながら調査をするという、ものすごく特殊な業務です。

 一度の調査で3000kmから5000kmを走ることもあります。ホテルに泊まると効率が悪いので、車中泊も頻繁にします。

「それだったらキャンピングカーやトヨタ『ハイエース』のようなワンボックスの方が快適では?」という意見もあるかもしれませんが、あくまでメインは移動です。ゆえに、走る楽しさや安全性がかなり重要なのです。

 スバル車は雪道に強いという定評があります。そのため真冬の北海道でも走る必要がある私は、最近までスバル初代「レヴォーグ」に乗っていました。

 そしてそろそろ買い換えの時期かなと思っていたところ、2代目レヴォーグの年次改良版である「B型」に2.4リッターターボが追加設定されるという情報を昨年(2021年)にキャッチしたのです。

 そこで、希望グレードの仕様を発売前から完璧に決めて、いざディーラーへ。発売初日(2021年11月25日)の朝一番に新車注文を完了させ、ようやく2022年3月末に「レヴォーグSTIスポーツ R EX」が納車されました。

 2代目レヴォーグは外観も内装もかなり上質になっていますが、初代からの乗り換えなので会社の人も近所の人もクルマを換えたことに気付いていません。ボディカラーも同じということもあり、実家の親でさえ気が付きません。

 しかし走らせてみると、当然ながら今までとは別物です。

 初代の1.6リッターターボもスポーツモードにすると、そこそこパワフルに走りましたが、今回の2.4リッターターボはノーマルモードのままでもそれを軽く上回ります。

 1.6リッターに乗っている時はターボが効くまで非力だったこともあり、発進時に気持ちアクセルを多めに開ける運転をしていました。その感覚で2.4リッターに乗ると「おおっ」ということになるわけですが、それも初日だけで、今はゆとりを感じながら運転しています。

 長距離移動の際は、このゆとりがとても大切です。例えば高速道路を走る時に、100km/hが限界のクルマと、パワーがあるクルマでは同じ100km/hで走るにしても疲労度が違います。本線への合流時や、周囲のクルマとの間隔を見計らって障害物を避ける時にも、パワーがあると安全に走れます。

 もちろんパワーだけではありません。従来からの重心の低い水平対向エンジンや、どんな環境でも安心のAWDなどに加え、フレームやシャシ、CVT、パワーステアリングの構造まで改良されており、走りの質感が格段に良くなっているのが分かるのです。

■新機能で20%くらい楽に! しかし一方で気になることも…

 そしてさらに大きく進化したのが、運転支援機能の「アイサイトX」です。

 初代レヴォーグには「アイサイトVer.2」が搭載されており、長距離ドライブの際にとても助けてもらいましたが、2代目レヴォーグでは最新のアイサイトに加え、高速道路でさらに高度な運転支援を実現するアイサイトXが搭載されました。

 アイサイトXは、「助けてもらう」というより、「運転の主役がクルマで、私がサポート役」と感じる場面も多くありました。

 例えば高速道路での渋滞時(約50km/h以下)には、アクセル・ブレーキ・ハンドル操作から開放され、ハンドルから手を離した状態でもクルマは安全に前のクルマについて行ってくれます。

 もちろんいつでも運転できる状態を保ち、私がよそ見などをすると、運転手を常に監視する「ドライバーモニタリングシステム」に注意されます(アラート音やメーター内に警告が表示)。

 渋滞時以外の高速道路で「全車速追従機能付クルーズコントロール(ACC)」を作動させると、ハンドルに軽く手を添えているだけで、あとはクルマが操作をしてくれます。

 車線の真ん中をきちんとキレイにトレースして走行し、カーブやETCゲートでは適切に減速し、難なく通過していきます。遅いクルマを追い越したい場合は、ウインカーを操作するだけです。あとはクルマが周囲の安全を確認し、スムーズに車線変更をしてくれます。

 乗車していて感じることは、運転の上手な人のクルマに乗っている感覚です。もちろんアイサイトXは自動運転ではありませんし、できないこともまだ多くありますが、長距離運転が体感として20%くらい楽になったことは間違いありません。

レヴォーグのメーター運転支援画面。高速道路の走行がさらに楽になった(撮影:オービスガイド)

 それ以外にも、Aピラー部分をはじめ360度周囲を確認しやすい視界性能の良さや、悪天候でも後方確認ができる「スマートリヤビューミラー」など、事故を減らす工夫や装備が各所に施されています。

 また、コネクティッドサービス「SUBARU STARLINK」により、大きな事故の際に自動的にコールセンターにつながったり、急な体調不良や車両故障の際にコールセンターに接続するボタンも用意されています。

 まだ試したことはありませんが、仮に運転中に意識を失うなどした場合には、ドライバーを起こすような激しい警報が車内で鳴り、続いて周囲のクルマにクラクションなどで異常を知らせ、安全な場所に自動で停車してくれるようです。

 現行のレヴォーグは「2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞し、多くのファンを持つクルマですが、この2.4リッターターボの追加で大きなゆとりも加わりました。

 ここまで良いことを並べてきましたが、気になった箇所も書いておきます。

 スバル車に乗る人に燃費を気にする人は少ないようですが、個人的には、昨今のガソリン価格高騰もあり気にせざるを得ない状況になってきました。

 実燃費は、下道をメインに使う場合は10.5km/L、高速道路がメインの時は13km/L以上走ることもありますが、他メーカーのクルマに比べると燃費は良いとはいえません。納車から900kmの平均燃費は、11.2km/Lでした。ちなみに2.4リッターターボはハイオク仕様なので、懐に厳しいです。

 それ以外の気になる点は、スマホホルダーを付ける場所がないとか、小物入れが少ないなど、些細なことだけです。

 レヴォーグは「より遠くまで、より早く、より快適に、より安全に」というスバルらしさが、十分に感じられるすばらしいクルマです。

 これからもクルマの機能を過信することなく、安全最優先で運転を楽しみたいと思います。

この記事の関連ニュース