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「車中泊は迷惑?」 賛否分かれる「道の駅」 逆に専用スペース設置した理由とは

くるまのニュース 2022年4月15日 9時10分

ドライブの途中で寄ることもある「道の駅」。最近流行りの「車中泊」をする人もいますが、一部の人のマナーの悪さや迷惑行為が目立つことから「車中泊は遠慮してほしい」としている場所も多々あります。その一方で車中泊スペースを導入している場所は、どのような背景から導入したのでしょうか。

■最近流行りの車中泊 道の駅にも車中泊スペースが導入?

 最近では、温泉や旅館、さらには遊園地など様々な娯楽施設にあえて車中泊可能なスペースが拡大されつつあります。
 
 道の駅でも、車中泊スペースを導入している場所が見られますが、導入にはどのような背景があるのでしょうか。

 そんな車中泊ですが、ゴミを捨てて放置したり夜中に騒音を立てたりなど、一部の人のマナーの悪さや迷惑行為が目立つことから「車中泊は遠慮してほしい」としている場所も多々あります。

 そんななか、あえて車中泊可能なスペースを導入する道の駅の存在が増えているのも事実です。なぜ、道の駅で車中泊スペースを導入したのでしょうか。

 岩手県下閉伊郡田野畑村にある「道の駅たのはた思惟の風」の担当者は、その理由について以下のように話します。

「岩手県のこの村では、さまざまな観光資源がありますが、その魅力をうまく外部にアピールすることができておらず、観光客が少ないことが悩みとなっていました。

 そこで、『もっと地元にいろんなお客様がきて欲しい』という思いから、キャンピングカー専用駐車場を設けました」

 道の駅たのはた思惟の風は、2021年4月22日に移転リニューアルされた道の駅となっており、地元の新鮮な野菜や果物を楽しむことができる産直・物販、また生乳をふんだんに使った「たのはた生乳ソフト」など、ここでしか楽しむことができないような商品がさまざま販売されています。

 たのはた思惟の風の車中泊スペースは「キャンピングカー専用駐車場」となっており、その名の通り、キャンピングカーで宿泊することを目的とした人が利用することができるスペースとなっています。

 このキャンピングカー専用駐車場でできることについて、前出の担当者は「オートキャンプ場でできることはほとんどでき、焚き火台や火器の使用、専用の電源も用意されているため、サイドタープやテーブルを使用した軽いキャンプを行うことができます」といいます。

 ちなみにオートキャンプ場とは、普通のキャンプ場とは異なり、駐車スペースとテントを張る場所が分かれていないキャンプ場のことを指します。

 地元の人だけではなく、観光客やドライブ中の休憩といった目的で寄ることのある道の駅は、地元やその土地の魅力を最大限アピールできる場所です。

 そのような場所において、車中泊スペースを用意することによって、多くの利用者に癒しや安らぎを届けることができるとともに、1泊するという経験は利用者の心にも深く残る思い出となり得ます。

 道の駅に車中泊スペースを導入することによって、より地元やその土地の魅力が多くの人に届くきっかけに繋がっているのかもしれません。

 実際、利用者からは「気軽に予約でき、料金も安いので非常に便利で助かっています」という声が多く届いているといいます。

 ちなみに、料金は1回1000円、電源使用でプラス1000円となっています。予約は電話から可能で、スペースの空き次第ではすぐ予約することができます。

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 ほかにも、車中泊可能な道の駅は増加しており、キャンピングカー・ビルダー・ディーラーなどが加盟する「日本RV協会」によって認定された車中泊が可能な有料駐車場「RVパーク」が併設された道の駅があります。

 また、RVパークを開設した施設は2022年3月だけで7箇所もあり、そのなかには道の駅に新規開設されるRVパークもあります。

 利用する人がマナーやルールをきちんと守ることによって、より車中泊ができるスペースが増え、幅が広がることが考えられます。

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