トヨタの高級ミニバン「アルファード」には、ゴールドをあしらった特別仕様車がたびたび登場し、2022年5月13日に発売されるモデルで第三弾となります。華やかな歴代モデルの変遷をご紹介します。
■デビュー後7年経過でも爆売れ中! アルファード人気を支える特別仕様車の歴史を振り返る
トヨタは2022年4月27日、Lクラス高級ミニバン「アルファード」に金のアクセントを随所に配した特別仕様車「S“TYPE GOLD III”(エス タイプ ゴールド スリー)」を新設定し、5月13日より発売を開始します。
“III(スリー)”の名の通り、「タイプ ゴールド」を名乗る特別仕様車は今回で3回目となります。
ユーザーから愛され続ける“金ピカ” なアルファード、タイプ ゴールドシリーズの歴史を振り返ってみましょう。
現行型アルファードは、2015年1月にフルモデルチェンジを実施した3代目モデルです。
当初の月販目標台数は3000台でしたが、デビューからおよそ1か月の受注台数はおよそ2万台にも及びました。
兄弟車「ヴェルファイア」(目標4000台)の約2万2000台の受注と合算すると約4万2000台と、驚異的な人気を博したのです。
特別仕様車は一般的に、販売が落ち着いたころに追加されることが多いものですが、翌2016年7月には専用のゴールドエンブレムを備えたアルファードの特別仕様車「TYPE BLACK」を設定しています。
2017年12月には早くもマイナーチェンジを実施。先進運転支援機能「トヨタ セーフティセンス」の第2世代版を搭載し、内外装デザインも細部にわたり変更するなど大規模なものでした。
このマイナーチェンジ時から現在に至るまで、基本的なデザインは変更されていません。
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2020年5月、ついに追加された特別仕様車が「S“TYPE GOLD”」です。
「S」グレード(2.5リッターガソリン2WDおよび4WD/ハイブリッド E-Fourの各7人乗り仕様)をベースに、ゴールドの専用エンブレムにスモークメッキと黒メタリック塗装を施した専用フロントグリル、スモークメッキ加飾のボンネットフードモール、フロントバンパーモール、バックドアガーニッシュ、高輝度塗装の18インチアルミホイールなどで、細部までドレスアップしています。
内装もパーフォレーション(穴あき)加工を施したウルトラスウェードと合成皮革を組み合わせた専用シート表皮を採用。本革巻きステアリングホイールにはメタルウッド加工を施し、ルーフやピラーをブラック化しています。
さらに3眼LEDヘッドランプ、LEDシーケンシャルターンランプなどのライト類や、パワーバックドアやアクセサリーコンセント、ウェルカムパワースライドドア機能を追加したスマートエントリー+プッシュスタートシステムも備えるなど、盛りだくさんな仕様向上を図っていることがわかります。
発売時の価格(消費税込)は424万円から504万円まで。ベースのSに対し33万2000円から24万1000円高の設定となっています。
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翌2021年5月には仕様変更を伴う一部改良にあわせ、特別仕様車「S“TYPE GOLD II”」が登場しています。
前モデル同様の加飾に加え、サンバーストゴールドの木目調パネルやゴールドスパッタリング加飾を内装の随所にプラスすることで、室内の華やかさを増しました。
当時の価格は424万円から508万8400円までです。S(ガソリンモデル/ハイブリッドには「S」の設定なし)との価格差は25万5000円に縮まりました。
そして翌2022年5月に新設定された特別仕様車が、今回登場の「S“TYPE GOLD III”」となります。
IIIではメーターリングにもゴールド加飾を追加し、さらにゴールド感をアップ。
シート表皮はスエード調の新素材「ブランノーブII」と合成皮革という新たな組み合わせになりました。
またブラインドスポットモニターとパーキングサポートブレーキ(後方接近車両)も標準化し、安全機能も進化させています。
430万6000円から515万4400円と、過去の2モデルに対し価格はやや上昇し、S(ガソリンモデル)との価格差は32万1000円に拡がっています。
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発売当初、月に3000台の販売目標を掲げた現行型アルファードですが、デビューから約7年が経過した2022年4月の販売台数は6699台(一般社団法人 日本自動車販売協会連合会調べ)と、その勢いはいまもまったく衰え知らずな状態にあります。
タイプ ゴールドシリーズの安定した人気ぶりが、アルファードの好調な販売台数を底支えているのは間違いないところでしょう。