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迷惑な「爆音改造車」の集会が激減! オレンジの秘策「かまぼこ」で見事解決した理由がすごかった

くるまのニュース 2022年6月2日 11時50分

迷惑な改造車の集会に頭を悩まされていたとある施設が「あるもの」を設置したことで、一気に問題が解決したことがTwitter上などで話題となっています。

■長年の悩みを解決したのは「カマボコ」だった!?

 カスタムカーの迷惑な集会に頭を悩まされていた施設が「あるもの」を設置したことで、一気に問題が解決したといいます。
 
 このことがTwitter上などで話題となっています。「あるもの」とはいったいどんなものなのでしょうか。

 クルマのカスタム(改造)は自動車文化を形成する重要な要素ではあります。

 その一方で、違法改造車による騒音や危険運転、さらには一般ユーザーの利用する駐車場での集会などの迷惑行為は、健全にカスタムを楽しむユーザーの肩身を狭くしてしまっています。

 群馬県太田市にある「カンケンプラザWOW」もそうした迷惑行為に頭を悩ませる施設のひとつでした。

 エンターテインメント施設や飲食店、入浴施設などの複合施設であるカンケンプラザWOWには、広大な屋外駐車場に加えて地下駐車場が併設されています。

 この地下駐車場は、地元のカスタムカーファンにとっては有名な「集会場所」となっており、かつては毎晩のようにカスタムカーが集っていました。

 スバルの工場がある太田市やその周辺の都市は、以前からクルマ文化が盛んな地域でもあります。

 また、カンケンプラザWOWは、地域の大動脈ともいえる国道50号線沿いに位置しており、そうした意味でも集会の場所となりやすい場所でした。

 一方、カンケンプラザWOWの関係者は、一部のユーザーによる集会について頭を悩ませてきたといいます。

「週末の夜など、カスタムカーによる集会による騒音などが原因となり、お客様や近隣住民の方は非常に迷惑をしていました。

 何度か警察に来ていただき、注意をしてもらったこともありますが、次の週末になるとまた集会がおこなわれてしまうという状況でした」

 しかし、駐車場に「ある対策」を施したことで、そうした集会がピタリととまったことがTwitter上で話題となりました。

 ひとまる(@hitomaru0702)さんが投稿し、話題となったツイートには、かつて集会がおこなわれていた様子と、ほとんどクルマがいなくなった現在の駐車場の様子を比較する写真が並んでいます。

 集会対策に功を奏したのは、駐車場の入口部分に設置されたオレンジ色の段差です。

「カマボコ」などと呼ばれることもあるこの段差は、スピードを抑制したい場所などに設置されることが多いものですが、カンケンプラザWOWでは、地下駐車場に向かうスロープの前後に設置されています。

 段差の高さは数cmであり、ほとんどのクルマにとってはそれほど影響はありません。

 にもかかわらず、これを設置してから迷惑な集会行為はほぼ無くなったといいます。

 実は、集会をおこなっていたクルマの多くは、1990年代から2000年代の国産スポーツカーや国産セダンをカスタムしたものでした。

 カスタムにもさまざまな方向性がありますが、これらのクルマでは最低地上高を下げる「車高短」スタイルとすることが一般的であり、一部のユーザーの間では「下げれば下げるほどかっこいい」という文化もあるようです。

 しかし、最低地上高を下げると、アプローチアングルやデパーチャーアングルが小さくなり、段差を乗り越えることが難しくなってしまいます。

 もちろん、純正の状態であれば、セダンであってもスポーツカーであっても、道路や駐車場の段差が問題となることはまずありません。

 道路運送車両法では、公道走行可能な最低地上高を90mm以上と定めており、ほとんどの道路や駐車場はこれを基準として設計されているからです。

 ただ、最低地上高が90mm以下となっている違法改造車であったり、車検適合していないエアロパーツなどを装着していると、ちょっとした段差でも引っかかってしまい、クルマを傷つけたり、故障したりする原因となります。

 そのため、カンケンプラザWOWのように、違法改造車だけが影響を受ける絶妙な高さの段差を設置することで、一般のクルマは通常通り使用できる状態でありながら、違法改造車の侵入だけをピンポイントに防げるというわけです。

 この段差の効果は抜群で、前出の担当者も「1年ほど前に設置してから、迷惑な集会はほとんど見なくなった」と話します。

 長年頭を悩ませていた迷惑な集会が、「カマボコ」で解決したというのは、まさにアイデアの勝利といえるでしょう。

※ ※ ※

 カスタムを楽しむ文化は盛り上げていきたいところですが、迷惑になる行為をしてはいけません。

 悪質な場合は、検挙される場合もあります。また、それ以前に違法改造車に乗ることは大きな危険をともないます。

 カスタムカー文化を守るためにも、しっかりとルールを守ることを心がけましょう。

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