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「どうせ降るのに…」梅雨でもこまめに洗車する必要ある? 雨の時期こそ車をキレイに保つべき理由

くるまのニュース 2022年6月5日 7時30分

梅雨の時期は雨が多く降るため、洗車は不要と思われがちです。しかし、雨の時期こそクルマをキレイにしておかないと、後で苦労することになりそうです。

■「梅雨に洗車」それって意味あるの?

 梅雨の時期は曇りや雨の日が続き、すっきりと晴れる日が少なくなります。

 雨が続くことで気になるのが、「梅雨の時期に洗車は必要なのか?」ということです。

 雨でクルマのボディが濡れた状態が続くことから、「梅雨の時期に洗車はいらない」「洗ってもまた雨で濡れるから意味がない……」という見方もありますが、梅雨の時期の洗車はどうしたら良いのでしょうか。

 クルマは定期的に洗車をしないとボディ塗装面が傷みます。

 塗装面は汚れなどが酸化しやすく、洗車せず放置していると雨によって酸化が進み、汚れが落ちにくい状況になってしまうのです。

 そのため梅雨であっても洗車は必要といえます。

 とくに年式が経過してボディの上塗りクリア層(最上層)の膜が薄くなっているクルマは、新車に比べて汚れが雨によって酸化しやすいので、梅雨の晴れ間を狙ってこまめに洗車したほうが良いでしょう。

※ ※ ※

 クルマの汚れにはさまざまなものがあります。

 春先は花粉や黄砂がボディに付いて黄色い粉が吹いたような状態になってしまいますし、冬は凍結路面に使用される凍結防止剤(融雪剤)に塩化カルシウムや塩化ナトリウム(塩)が含まれていることから、ボディ下部などに付着したままだとサビが進行してしまいます。

 また、虫の死骸も厄介な汚れのひとつ。虫の死骸に含まれるタンパク質やリン酸は塗装面に悪影響を及ぼし、放置すると塗装面が傷付いて「酸化クレーター」と呼ばれる凸凹が発生する原因になります。

 ほかにも、ブレーキディスクとブレーキパッドの摩擦で発生する鉄粉(ブレーキダスト)がホイールやボディに付着したり、窓ガラスやボディのコーティング剤、大気中の油分、排ガスなどによって油膜が付いてしまうなど、クルマは常に汚れにさらされている状態です。

■洗車をサボると後々苦労することに…

 クルマに付着したさまざまな汚れは雨が降ると落ちると思われがちですが、意外にも洗い流されません。そればかりか、雨で汚れが固着して、さらに落としづらくなってしまうのです。

こまめな洗車で日頃から汚れを取り除くことが大切

 近年発表された、環境省の「越境大気汚染・酸性雨モニタリング計画」によると、現在日本では雨の酸性化が進行していいます。

 酸性雨がクルマのボディに付着した汚れやホコリに当たると酸化が進み、クリア層が薄くなり塗装面にダメージを与えることから、こまめな洗車で日頃から汚れを取り除くことが大切です。

 また、酸化が進んでしまったボディは、私たちが普段おこなっているような洗車では対処できません。

 専門業者による機械研磨などで塗装面を削って再塗装する必要も生じることから、そうした事態を防ぐためにも定期的な洗車が必要なのです。

 なお、水道水には塩素やミネラルが多く含まれており、これが乾くとウォータースポットと呼ばれるシミになってしまうのですぐに拭き取るべきですが、雨にはそういった物質はあまり多く含まれていません。

 洗車したあとにすぐに雨が降ると、せっかく拭き上げた苦労が水の泡になってしまうことも梅雨の洗車が面倒に感じる要因のひとつといえますが、ボディがきれいな状態であれば雨は拭き取らなくても構いません。

 ただし、フロントガラスなど運転するときの視界にかかわる部分は拭き取りが必要です。

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 梅雨でも晴れているときにこまめに洗車することで、ボディの酸化を防ぐことができますし、さらにボディコーティングを施すことでキレイな状態を保つこともできます。

 コーティングには、水玉状に水をはじく「撥水」と、薄い水膜を表面に形成させる「親水」があります。

 とくに梅雨は急に晴れると外気が上昇するので、水をはじく撥水コーティングよりも水膜で表面を覆う親水コーティングがおすすめです。

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