埼玉県・熊谷市に珍しい標識があるといいます。どういったものなのでしょうか。
■熊谷市でナンパが盛ん!? 今見ると“衝撃”な標識とは
全国には変わった標識が各地に存在します。
なかでも埼玉県・熊谷市には、珍しい標識があるといいます。どういったものなのでしょうか。
埼玉県のJR熊谷駅南口から荒川の川沿いに進むと、「ナンパ族取り締まり路線」と書かれた標識が道路左右に2つ設置されています。
SNSではこの場所を訪れたことがあるユーザーから、「ナンパ族!?」「ナンパ族ってなんだ?」といった投稿が見られています。
今となっては聞き慣れない「ナンパ族」という言葉。
これは、かつて1980年代後半から1990年代頃に盛んだった異性の出会いを目的に駅前のスポットなどに集まる集団のことで、多くの場合クルマで集まっていたことから近隣住民にとって騒音問題として話題となっていたといいます。
「ナンパ族取り締まり路線」の標識について、熊谷警察署の交通課長・篠永氏は以下のように話します。
「この標識はナンパ族が盛んだったとされる1999年頃に設置されています。
現在でもこの看板が設置される周辺には、取り締まり路線として交通規制されている場所が2か所あります」
熊谷市文化センタープラネタリウム館から荒川の土手までを繋ぐ道路と、荒川公園から見て道路幅の広い真ん中の道路の2箇所について、現在も規制されているとのことです。
交通規制について、篠永氏は以下のように話します。
「このナンパ族に関して詳しい資料はないのですが、おそらく道路幅が広い2箇所について、当時違法駐車が多いので取り締まり路線となっていたと考えられます。
この場所は、毎週金曜日、土曜日、休日前夜の23時から翌5時まで車両通行禁止となっています」
では、現在もナンパ族についての取り締まりはおこなわれているのでしょうか。
これについて篠永氏は、「最近ではナンパ族の通報もなく特別取り締まるといったことはおこなっていません」と話します。
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詳しい資料が残っていないとのことですが、標識設置や厳しい交通規制があったことから多くのナンパ族が違法駐車をおこなっていたスポットといえるでしょう。
この標識の今後について、篠永氏は以下のように話します。
「この標識は、現在順次撤去していく予定で進んでいます。
ただし標識が撤去されても交通規制は残る予定です」
「ナンパ族」という言葉に懐かしさを感じる人もいるかもしれませんが、時代の移り変わりとともに徐々になくなっていくようです。
「ナンパ族取り締まり路線」という標識は、今となってはレアな標識といえるかもしれません。