クルマのナンバープレートには最大4桁の数字が表記されます。かつては3桁だったといいますが、なぜ増えたのでしょうか。
■ナンバープレートの4桁数字「〇〇-〇〇」 昔は3桁だった?
公道を走行するクルマには、かならずナンバープレートを装着しなくてはいけません。
ナンバープレートには、大きく4桁の番号が表示されていますが、この番号にはどのような意義があるのでしょうか。
自動車で公道を走行するためには「自動車登録番号標」、いわゆる「ナンバープレート」の装着が義務となっています。
ナンバープレートの装着については、道路運送車両法第19条「自動車登録番号標の表示の義務」が定められ、以下のように記されています。
「自動車は、自動車登録番号標を国土交通省令で定める位置に、かつ、被覆しないことその他当該自動車登録番号標に記載された自動車登録番号の識別に支障が生じないものとして国土交通省令で定める方法により表示しなければ、運行の用に供してはならない」
このように、ナンバープレートは装着はもちろん、表示の内容がしっかりと識別できるよう、正しい装着の仕方である必要もあります。
表示の内容としては、「ひらがな」「地名」に加え、3桁の「分類番号」と4桁の「一連指定番号」が挙げられます。
分類番号は、自動車の種別や用途などによって番号が異なり、例えば、救急車のような特殊用途自動車は「8〇〇」の8ナンバー、クレーン車のような大型特殊自動車は「9〇〇」の9ナンバーというように分類されています。
さらに一連指定番号とは、ナンバープレート上で1番大きく表示されている番号で登録車ならび軽自動車は「1から99-99」までの数字が割り当てられます。
全部の車両に異なる番号がつけられているわけではなく、ときには同じ配列の番号となっているクルマが見られることもあります。
一連指定番号は所有者自身の希望の番号を登録することもできるため、例えば、家族や友人同士で同じ番号にすることも可能です。
では、この一連指定番号には、どのような意味があるのでしょうか。
ナンバープレートには、車両が国に正式に登録されていることを証明するという重要な役割があります。
国は、ナンバープレートの表示内容すべてと、車両1台1台に刻印される車台番号をセットで抑えておくことで、クルマの登録を管理しています。
そのため、ナンバープレートの表示内容がすべて一致するクルマは、絶対に存在しません。
前述したように、一連指定番号は所有者が希望できるため、家族や友人と合わせることもできますが、それ以外の内容でそれぞれのクルマの区別が図られています。
一方で、国内の登録車の数は非常に多く、一連指定番号以外の3つの要素だけで、国に登録されているクルマのすべてを区別するのは困難です。
いい換えると、一連指定番号の組み合わせのバリエーションが広いこと、そしてそのほかの3つの要素が組み合わされることによって、クルマ1台1台の登録が正確に区別されているといえます。
一連指定番号について、国土交通省自動車局の担当者は次のように説明します。
「一連指定番号はかつて3桁だったときもありました。その際には『・』といった記号は用いておらず、数字だけの3桁でした。
それが、現在では4桁とされているため、クルマの数が増えたことによって、登録を正確に区別するため、4桁にする必要があったのではないかと考えられます」
また担当者は、記号が使用されるようになった背景については「単純に番号を視認しやすくするため」といいます。
一連指定番号が3桁から4桁に変更された背景については、詳細不明とのことですが、クルマの増加にともなって変更されたことを考慮すると、ナンバープレートの表示のバリエーションを増やし、1台ごとの区別を正確にするためであることは間違いなさそうです。
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ナンバープレートの装着の仕方は細かく規定されており、取り付けの位置や角度などの条件を確認することが重要です。
ナンバープレートが誤った取り付け方法になっていると、整備不良や違法改造とみなされてしまう可能性があるため、じゅうぶんに注意しましょう。