クルマを洗車する際、夏は注意しなければならないポイントとして「ボディの熱」があるといわれています。具体的には、どのように洗車するとよりきれいな仕上がりになるのでしょうか。
■洗車する水に含まれる「不純物」が汚れの原因に?
夏場に水遊びを兼ねる気持ちでクルマを洗車するのは気持ち良いもの。たとえ衣服が濡れても直ぐに乾くし、「クルマの拭き上げもしなくても良い?」と考える人も多いのではないでしょうか。
しかし、夏の洗車では気をつけるべき意外な盲点があるといいます。どういうことなのでしょうか。
そもそも洗車というのは汚れを落とすことに意味があります。ここでいう汚れとは、大きくて目立つ泥汚れや鳥のフンなどはもちろんのこと、水あかや石けんカスなども含みます。
まず洗車の工程として「水をかける→カーシャンプーで洗う→カーシャンプーを洗い流す→拭き上げ」の4つがあります。
水をかけることで泥汚れを軽く落とし、カーシャンプーで洗う事で油分を落とし、カーシャンプーを洗い流すことで石けんカスを流す…と大きさや種類によって使い分けしながら汚れを除去しているのです。
では最後に行われる拭き上げは何をしているのかというと、水道水内の不純物を除去しています。
日本の水道水は軟水に分類される傾向にありますが、それでも少なからずミネラル分や塩素が含まれています。この不純物が結晶化して堆積すると、家庭の水周りでもみられる水あか汚れ=クルマにおけるウォータースポットになっていくわけです。
炎天下で洗車をおこなうと、拭き上げる前に水が乾いてしまい、結果としてウォータースポットが出来やすい状態になります。
とくに青空駐車によって車体そのものが熱を帯びていると、拭き上げどころかカーシャンプーすら乾いてしまい、洗車工程の段取りがままならないことも。熱を帯びてしまった車体は、洗車の前に一度冷やす必要があるでしょう。
■厄介なウォータースポットの発生を防ぐには?
水が乾くことでウォータースポットが出来上がってしまう……。だからといって汚れたままのクルマを放置しても、かえって塗装面を傷めるだけです。ですから洗車を全くしないというわけにもいきません。
そこで夏の洗車では普段とは違うやり方にすることで、ウォータースポットの問題を回避しましょう。
春であればお昼ごろが洗車に適しているといえます。日が高ければ、明るいので汚れやボディの傷を確認しやすいからです。
ですが夏の日差しでは強すぎます。
そこで車のボディが冷えていて、日差しの弱い日の出からの時間が洗車に適しているといえます。夕暮れ時は日中に日光を浴びたクルマのボディが熱いままなので、避けたほうが良いでしょう。
日差しが強くなる夏ですから少し日が昇るだけで十分な明るさは確保できますし、気温が上がる前に洗車をすれば拭き上げする余裕も生まれ、熱中症などの健康上のリスクも低くなります。
クルマ全体を一気に洗い上げた後に拭き上げていく普段のやり方では拭き上げが間に合わない……であれば、洗車する箇所を小分けにしておこなうというのもひとつの手段です。
つまり一番上のルーフから洗い上げ→拭き上げを部分的におこない、その後はドア1枚単位ぐらいの面積で洗い上げと拭き上げを交互に繰り返していくわけです。
一か所を拭き上げている間に他の箇所についた水滴は乾いてしまいますが、その後再度濡らして引き上げてしまえばウォータースポットの固着は防げます。ただしこの方法だと効率が悪いため時間がかかるのが難点です。
夏の強い日差しは水気をあっという間に蒸発させてしまうため、他の季節の洗車よりも時間ややり方などに一手間かける必要があります。
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水道水内のミネラルなどの不純物がウォータースポットの原因ですが、逆にそれらが含まれない純粋な水であればウォータースポットを防ぐことができます。
洗車やコーティングを専門におこなう業者では水道水から不純物を除去する装置を繋いで、「純水」を取り出しています。
また洗車自体も屋内の専用スペースでおこなうためホコリの付着も少なく、コーティングも綺麗に仕上げることができるのです。