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激レア「カウンタック」に「超ロングリムジン」! いまの若者は知らない? 異彩を放つほうとう屋「みさか路」とは

くるまのニュース 2022年7月21日 11時50分

ひと昔まえのローカルCMには、いまでは見られないようなユニークなCMも多く放送されていました。一風変わった店として有名なのは、かつて山梨県南都留郡に実在したほうとう屋「みさか路」。カウンタックやリムジンなど、派手なクルマも展示されていました。一体、どのような店だったのでしょうか。

■カウンタックにリムジン? 異彩放つ、ほうとう屋「みさか路」

 かつて山梨県の河口湖の周辺に実在したほうとう屋「みさか路」。
 
 一風変わった店として有名なみさか路では、カウンタックやリムジンなど、派手なクルマも展示されていました。一体、どのような店だったのでしょうか。

 ひと昔まえのローカルCMには、いまでは見られないようなユニークなCMも多く放送されていました。

 各施設や店舗が製作するCMは、オリジナリティにあふれ、見た人を笑顔にするものも多く見られます。

 そんなローカルCMのなかでもインパクトが強く、一時期話題となったのが山梨県南都留郡で運営されていた飲食店のCMです。

 CMを製作したのは、山梨県南都留郡・河口湖の付近で運営されていた、ほうとう屋「みさか路」です。

 CMでは、「みさか路マン」に扮した店主が敵を「ほうとうパンチ」で倒し、愛車のランボルギーニ「カウンタック」で立ち去ろうとしたところ、ほうとう型の被り物が引っかかり、なかなかクルマに乗り込むことができないといった内容になっています。

 ラストのナレーションでは「みさか路マンは愛車カウンタックに乗れなかった。河口湖宝刀屋敷みさか路」と流れ、店主自らが出演していることや、名物のほうとうが出てこないという点が話題のポイントになりました。

 CMは、かつてテレビ神奈川のチャンネルで放送されており、SNSでは、「ほうとうと聞くと、カウンタックに乗れなかったCMを思い出す」「素晴らしく印象的でした!」「このCM知ってたら神奈川県民」など、覚えている人も多いようです。

 CMもインパクト絶大なみさか路ですが、実は、店頭にも印象深いクルマがさまざま飾られていたようです。どのようなクルマが飾られていたのでしょうか。

 敷地内駐車場には複数台のクルマが展示されており、まず目を引くのが全長12mにもおよぶ超ロングリムジンです。

 車両は、フォード「エクスカージョン」となっており、みさか路の駐車場で来客を出迎えていました。

 実は、実際にリムジンとして運行もしており、記念日や結婚式などのサプライズなど、食事とドライブのセットプランで5000円から利用することができました。

 時間や日にちは店主との相談になりますが、当日予約もできるなどユニークなサービスとなっていました。

 また、リムジンと並んで展示されていたのがバニング仕様のトヨタ「ハイエース」です。

 バニングとは、かつてハイエースなどによく見られたカスタムのひとつで、ド派手なカラーリングやウィング、フロントやリアの突き出たようなバンパーが特徴となっています。

 みかさ路では、パープルに塗装された超ド派手なバニングハイエース「バットマン号」を展示しており、こちらも来客の目を引きました。

 大きさは並べたリムジンと同等で、かなりロングなサイズ感であることがうかがえます。

 バットマン号は2014年に開催された「東京オートサロン」に出展された1台です。

 ハイエースをベースに、フロントにはヴェルファイアのバンパーを移植し、FRPでビッグサイズなボディが形成されています。

 ちなみにこの「バットマン号」という名称は、映画「バットマン」の劇中車両「バットマンモービル」がモチーフになっていることから、名付けられたそうです。

 ネット上では「リムジンよりも目立つ」というコメントも見られるほど、バットマン号の存在感が強かったことがわかります。

 そのほかにも、当時放映されていたとんねるずのオークション番組「ハンマープライス」で、グラビアアイドルの雛形あきこさんが運転していたシボレー「アストロ」や、英国の自動車ブランドACカーズの「コブラ」(V8レーシングエンジン仕様)など、個性豊かなクルマが展示されていました。

■結局のところ…カウンタックは展示されたのか?

 さらに、店の手前に展示されていた車両も「かなり目立つ!」と、SNSでも多くの投稿が見られ、展示されていたのは、三菱「エクリプス」というスポーツカーです。

 みかさ路のエクリプスは、1994年に発売された2代目モデルとなっており、映画「ワイルド・スピード」シリーズ1作目に登場した劇中車両と同じカスタムがされています。

 ボディカラーは蛍光グリーンで、ボディの左右にも派手なイラストが入るなど、かなり目立つ仕様となっています。

 なお、フロントバンパーには「宝刀屋敷」のステッカーが貼られ、車両とのミスマッチ感がユニークな印象を与えます。

 CMに活用されていたカウンタックは、「ランボールギーニ・カウンタック 25hアニバーサリー」の1台となっています。みさか路のCMで活用されたほか、店頭では玄関を増築したスペースに展示され、多くの来客を歓迎しました。

 みさか路のオーナー外川氏によると、「実際に店を訪れた人は、感動した様子でカウンタックを楽しんでくれた」といいます。一方で、実物を見ていない人からは「偽物」「リース」など、心ない意見をいわれてしまうこともあったそうです。

 そんなカウンタックは、もともと外川氏のお父様名義となっていたようですが、2010年頃に外川氏のものへ名義変更しようとしたところ、悪徳業者の手によって横領の被害にあってしまったそうです。そのため、2010年以降の展示が難しく、店頭からは姿を消すことになってしまいました。

ほうとう屋にカウンタックが置かれていた? 知っている人には懐かしい(画像はイメージ)

 その後、みさか路は2016年で閉業し、現在では同じ場所に違うほうとう屋が運営されています。

 SNSでは「みさか路閉業知らなかった…」「もうやってないのショック」と、店の閉業を悲しむ声も少なくありません。

 カウンタックやリムジンなど、車両の行方はわかりませんが、絶大なインパクトを残したほうとう屋は、これからも多くの人の記憶に残り続けることでしょう。

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