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史上最強!? ホンダの爆速スポーツ「新型シビック タイプR」ついに登場! FF最速は確実か?

くるまのニュース 2022年7月22日 6時10分

ホンダ新型「シビック タイプR」が世界初公開されました。従来からタイプRは速さを追求していましたが、新型は極限の速さを実現しているようです。

■従来型を上回る速さを追求した新型シビック タイプR

 ついにホンダ新型「シビック タイプR」が姿を現しました。ただし、今回「ワールドプレミア」として公開されたのは内外装のみ。スペックなどは現時点では公開されず、発売となる2022年9月までに順次明らかになっていくようです。

 新型シビック タイプRは、11代目「シビック」をベースに極限まで運動性能を鍛え上げたモデルですが、驚いたのはそのスタイル。

 従来モデルはいわば“ガンダムチック”なデザインで、リアにオーバーフェンダーを装着するなど武骨なテイストを強調していましたが、新型はかなりスマートなスタイルになっていると感じた人も多いのではないでしょうか。

 その理由のひとつがリアフェンダーで、先代はシビックの標準車と共用していましたが、新型はタイプR史上初めてタイプR専用のリアフェンダーを組み合わせたことが大きなトピック。

 後付けのオーバーフェンダーではなくワイドフェンダーとなり、スタイリッシュになったのです。

 新型シビック タイプRはフロントドアとルーフやピラー、そしてテールゲートを除き車体外板パネルは専用部品としています。

 ところで、タイプRといえばその注目は極限の速さです。従来モデルでも驚くほどの速さでしたが、新型が“その上”をいっていることは間違いありません。果たして、どんな部分で性能を高めているのでしょうか。

 現時点ではまだ詳細なスペックが公開されていませんが、資料などをヒントに推測してみましょう。

 まずはエンジン。排気量2リッター直列4気筒ターボという形式は変更されていないようですが、資料には「スポーツエンジンの魅力(高出力・高レスポンス・高回転)を極限まで追求」「出力・トルク・レスポンスを磨き上げた究極のVTECターボエンジン」と書かれています。

「パワーウェイトレシオと最高速度」を軸としたグラフを見ると、先代よりもパワーウェイトレシオも最高速度もアップ。パワーウェイトレシオ向上に関しては、大幅な軽量化などは資料に見当たらないし考えづらいので、エンジン出力が従来モデルの320馬力よりもさらに上がっていると考えられます(最高出力は現時点では非公表)。

 また、改良ポイントとして「ターボチャージャー効率向上(翼枚数/翼形状/ハウジング形状)、イナーシャ―低減(翼枚数/翼形状/翼径)」とあるので、パワーウェイトレシオ向上に関してはターボジャージャーの改良がキーとなりそうです。

 最高速度アップに関しては、ギヤ比の変更も考えられますが、「パワートレイン」の欄に書かれているのを見るとエンジンの回転数拡大などがあるのではないでしょうか(最高速は6速で到達する)。

 ドイツにある過酷なサーキットのニュルブルクリンクをタイムアタックする際には、最高速度向上が最後の長いストレート区間でタイムを短縮する助けとなるでしょう。資料には「パワーウェイトレシオと最高速度は量産FF車でナンバーワン」と書かれています。

 また、鋭いシフトチェンジのためには、シフトダウン時のブリッピング(エンジンを空ぶかししての回転合わせ)のレスポンスが重要です。

 新型シビック タイプRは従来モデルに対して従量をマイナス18%、慣性重量を25%も下げて軽量化。チューニングで軽量フライホイールを交換するのと同じ変更を施しています。これにより、シフトダウン時のタイムロスも減らすことができます。

 ブリッピング性能の向上は先代比10%とわずかですが、シフトダウンを数十回と繰り返すニュルブルクリンクの周回ではこれもタイム短縮に貢献するに違いありません。

■「量産FF車最速」の称号奪還に期待!

 新型シビック タイプRはコーナリング性能も進化しています。

 まず新型のボディは従来モデルに対してリアのねじり剛性を15%向上、さらにダウンフォースは200km/h走行時に約900Nmの車体を下に押し付ける力を受け、かつ、「タイプR史上最高の前後バランス」としてコーナリング能力向上に貢献しました。

ホンダ新型「シビック タイプR」

 また、265幅のタイヤ(径は先代よりワンサイズ小さい19インチ)に合わせたサスペンションジオメトリーの最適化とサスペンションのキャンバー剛性アップも含めて、「量産FF車のなかでナンバーワンの旋回G」と資料ではうたわれています。

 シビック タイプRは従来型でも完成度が高く、その速さは異次元レベルでした。しかし新型は、それを超えることが宿命づけられています。

 先代に続いて開発責任者を務めた柿沼秀樹氏は新型の進化について「開発は自分と向き合って、どこを伸ばせるかと自問自答する日々。先代の開発が終わった翌日から、次のモデルのことを考え始めた」と開発にかけた意気込みを教えてくれました。

※ ※ ※

 シビック タイプRは歴代モデルがニュルブルクリンクでライバルたちと「量産FF車最速」の座をかけてタイムアタックをおこなっていますが、先代の後期型モデルは新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けてタイムアタックができませんでした。

 そのため現在はルノー「メガーヌR.S.」がタイトルホルダーとなっていますが、新型シビック タイプRがそのタイトルを奪還することを期待せずにはいられません。

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