Infoseek 楽天

あなたは大丈夫? 「片手ヤンキー&前かがみ」運転は何が問題なの? 知ると良い「正しい運転姿勢」とは

くるまのニュース 2022年9月2日 11時10分

クルマの運転姿勢はとても重要です。街中では前かがみや片手で姿勢の悪い運転を見かけますが、何が問題なのでしょうか。また正しい運転姿勢とはどのようなものなのでしょうか。

 クルマを運転する際には、正しいドライビングポジションで運転することも安全運転を心がけるために大切なポイントのひとつです。

 しかし、なかには運転時に背中や肩がバックシートから離れた“前かがみ”の状態で運転してしまう人もいるようです。このような姿勢で運転する人は、どのような特徴があるのでしょうか。

 クルマを運転する際には、“速度を守って走行する”“飲酒運転はしない”といった安全運転を心がけると同様に、クルマを正しいドライビングポジションで運転することも安全運転を心がけるためには重要です。

 しかしその一方で、運転時に背中と肩がバックシートから離れ、前かがみになって運転してしまう人がなかにはいるようです。

 このようなハンドルにしがみつくような姿勢で運転してしまう人には、どのような特徴があるのでしょうか。また、どのような心理から前かがみの姿勢になってしまうのでしょうか。

 首都圏の自動車教習所の担当者A氏は次のように話しています。

「実際に教習所でもこのような姿勢で運転してしまいがちな人はいます。

 やはり、運転初心者の人は、前方をより近くで覗こうとする傾向が高いため、前かがみになってしまい、自然と背中と肩が離れた状態で運転してしまうのではないかと思います」

 運転に慣れていない運転初心者の人にとっては、恐怖心から身体が自然と前かがみになってしまうことが考えられます。

 ホンダでは「安全ドライブの基本は正しい姿勢です」としつつ、運転時の適切な姿勢について、以下のように説明しています。

・シートに深く座り、腰と背中を背もたれにピッタリつけ隙間をあけない。
・ブレーキペダルを右足でいっぱい踏み込んだとき、膝が伸びきらず、少し余裕がある位置にシートを前後させて合わせる。
・背中を背もたれにつけたまま両手でハンドル上部を握り、ひじに余裕ができる角度に背もたれを合わせる。

 また、前出のA氏は運転時の正しい姿勢について、以下のように話します。

「腰を深くかけ、腕をほんの少し曲げた状態でハンドルを約10時10分の位置で握ることを意識して、運転することを心がけてください。

 前かがみになってしまう人は、ステアリング上部を握ってしまう傾向があります。正しい位置でハンドルを握っていた場合、自然と正しい姿勢になるのではないかと思います」

※ ※ ※

 また、「背もたれを必要以上に倒さない」、「ミラーの位置を調整する」ということも正しい姿勢を保ちながら安全に運転するためにも重要な対策のひとつです。

■前かがみ姿勢の運転は思わぬ事故の原因に?

 万が一、前かがみ姿勢で運転をしてしまった場合、思わぬ事故につながるおそれがあります。

 A氏は、運転時の姿勢による影響について、以下のように話します。

「背中と肩がバックシートから離れているというような姿勢で運転を続けた場合、急ブレーキに対応できなくなってしまうおそれや、山道などのカーブでうまくハンドルを振り切ることができず、曲がりきれなくなるおそれがあります。

 また、そのような姿勢で運転してしまった場合、シートベルトの効果が薄れてしまうため、正しい姿勢で運転することが大切です。

 教習所では、運転時の姿勢について細かく丁寧に指導することを心がけています」

姿勢を崩して片手で運転する通称「ヤンキー運転」も…問題ある運転姿勢といえる(画像はイメージ)

 つまり、正しい姿勢で身体が安定していないため、背中とシートの間に隙間ができてしまい、シートベルトでうまく身体を固定することができない状態になります。

 前かがみの状態で運転することによって、エアバッグの位置と顔の距離が近くなり、万が一衝突事故などに遭ってしまった場合に、エアバッグの作動により逆に強い衝撃を受けてしまうおそれがあります。

 さらに、運転姿勢が悪いことによって、背中や肩が凝りやすくなったり、身体が安定しないということから揺れが生じやすく、頭痛になりやすくなったりと、総じて疲れやすくなる可能性があります。

 このことから、的確なハンドル操作やブレーキ操作をおこなうことができる運転姿勢をとることが安全運転に繋がるのです。

※ ※ ※

 一方で、前かがみになってしまう姿勢とは反対に、寝そべったような姿勢で運転してしまう人もなかにはいるようです。

 A氏によると「運転初心者よりも、運転に慣れた人が余裕を持ってしまうことで、後ろに寝そべったような姿勢になってしまうことが考えられる」といいます。

 誤った姿勢での運転は、重大な事故につながるおそれがあります。いま一度、自身の運転時における姿勢を見直し、正しいドライビングポジションで運転することを心がけましょう。

この記事の関連ニュース