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トヨタ「シエンタ」なぜ“指名買い”多い? 「フリード」より運転しやすそう!? 小型ミニバンならではの理由とは

くるまのニュース 2022年9月6日 6時40分

トヨタ「シエンタ」なぜ“指名買い”多い? 「フリード」より運転しやすそう!? 小型ミニバンならではの理由とは

■シエンタが人気を集める理由とは?

 トヨタのコンパクトミニバン「シエンタ」が3代目へとフルモデルチェンジを果たし、2022年8月23日に発売されました。

 シエンタはモデルライフを通じて安定した人気を誇っている車種であり、先代もモデル末期になっても常にランキングのトップ10前後にランクインするほどの販売台数を記録している1台です。

 ライバル車としては、ホンダの5ナンバーサイズミニバンである「フリード」が存在しており、両車が比較検討されることも少なくありませんが、シエンタを購入したユーザーの多くは“指名買い”が多いといわれています。

 なぜシエンタは指名買いが多いのでしょうか。

 まず、シエンタの購入を検討しているのは圧倒的にファミリー層が多く、家族が増えたことでこれまで乗っていたコンパクトカーや軽自動車が手狭になって買い替えを検討しているというユーザーや、同様に家族が増えてクルマが必要になったユーザーが中心となっています。

 3列シートのミニバンとしては、トヨタ「ノア/ヴォクシー」やホンダ「ステップワゴン」といったモデルも存在していますが、フルで使えるサイズの3列シートを備えたミドルサイズミニバンは大きすぎると感じる人もが多く、コンパクトなミニバンを求める人は3列目シートを使用する機会が少ないことがほとんど。

 そのため、シエンタを購入しても3列目シートはほとんどの場合格納されており、通常は2列シート+ラゲッジスペースとして使われることが多く、帰省などでおじいちゃんおばあちゃんが乗るなど、年に数回3列目シートを使うケースがメインとなっています。

 つまり、「3列目シートがないと困るけど、そこまで本格的には使わない」というユーザーにシエンタは受けているというワケです。

 それならばライバル車種であるフリードも同様の使い方ができるじゃないかという話になりますが、ここで重要になるのが、シエンタを購入検討しているユーザーは初めての愛車か小さなクルマからのステップアップ組が多いという点です。

 シエンタもフリードもどちらも5ナンバーサイズのコンパクトミニバンであることは共通していますが、フリードがステップワゴンミニのように背が高く見えるルックスとなっているのに対し、シエンタはコンパクトカーの延長線上にあるようなデザインを採用しています。

 全高を比べてみると、シエンタは新型になって背が高くなったものの、2WDが1695mm、4WD(E-Four)が1715mmなのに対し、フリードは2WDが1710mm、4WDが1755mmと、15mmから40mmほどしか違いはありません。

 しかし、コンパクトミニバンを検討しているユーザーにとっては「フリードは大きくて運転が大変そう」というイメージになってしまい、よりコンパクトで運転しやすそうに見えるシエンタ一択で指名買いするというわけなのです。

 逆にフリードは全高が高いぶん室内空間も広くなっているため、ステップワゴンからのダウンサイシングユーザーや運転に慣れているユーザーからは一定の評価を集めているのも事実。

 フリードもホンダの主力モデルとして安定した販売を記録しているのですが、シエンタのほうが指名買いが多いという理由はこういった点にあるといえます。

 新型シエンタは“マルシカク”のモチーフを採用したことでボディサイズを小さく見せる工夫がなされている点を見ても、トヨタが“小さく見える”ことを重要視していることがわかります。

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