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タイヤ高騰! 長持ちさせるには「ローテーション」が必要!? DIYでできるタイヤの“場所移動”のコツ

くるまのニュース 2022年9月25日 18時40分

タイヤを長持ちさせるためには「タイヤローテーション」が有効です。自分で作業するには、どのようなポイントに注意したら良いのでしょうか。

■タイヤローテーションをする意味とは

 クルマが唯一地面と接している部品であるタイヤは、日々過酷な条件のもと使用されています。

 タイヤの溝が少なくなると、スリップしやすくなって危険なほか、車検に合格できなくなることもあり、本来の性能が発揮できなくなったら交換が必要になりますが、昨今はタイヤ価格が上昇するなど出費が増えるのも事実です。

 なるべくタイヤを長持ちさせるために実践できることとして、「タイヤローテーション」があります。

 タイヤは同じ位置のまま使用していると、それぞれの場所に特有の偏摩耗が発生。フロントの場合はサイドショルダー部分、リアの場合はセンター部分などの摩耗が進みます。

 偏摩耗を極力抑えるためにはタイヤローテーションが必要で、これによりすべてのタイヤを均一に摩耗させることができます。

 タイヤローテーションはタイヤショップやカー用品店、ディーラーなどでおこなえますが、自分で作業することもできます。

 必要な工具は、ジャッキスタンド4本、ガレージジャッキ、十字レンチ、トルクレンチ(ナットサイズに合ったソケット)。

 作業手順は、「クルマを停車させて各種ブレーキをかける」→「後方よりジャッキアップ」→「前方よりジャッキアップ」→「タイヤ入れ替え」→「トルク増し締め」になります。

 クルマを停車させるときは、勾配が少ない平坦な所を選びます。それと同時にクルマのサイドジャッキアップポイントにてジャッキスタンドを使用するので、使用する場所付近に段差やグレーチング(排水溝の蓋)などがないかを確認。

 AT車はPレンジ+サイドブレーキ、MT車はローギヤまたはバックギヤ+サイドブレーキを確実にかけて停車させます。

 次に後方よりジャッキアップするのですが、後方のジャッキアップポイントは左右リアタイヤ付近もしくは車体後方に存在します。

 クルマのフレームの一部になっている場所でジャッキアップしないとクルマが凹んで傷がついてしまうので、自分のクルマのリアジャッキアップポイントを事前に調べておきましょう。

 リア左右のジャッキアップポイントにジャッキスタンドを設置してジャッキ油圧を緩やかに抜けば完了です。

 ジャッキ油圧を抜く際はゆっくりおこなうのと、ジャッキポイントにガレージジャッキが確実に当たるかを確認するのもポイントです。

 次に前方のジャッキアップですが、フロントもリアと同様にジャッキアップポイントがあります。

 リアをジャッキアップしている状態ではフロント下部が見えにくくなってしまうので、リアのジャッキアップ前にフロントのジャッキアップポイントを認識しておくと良いでしょう。

 フロントのジャッキアップポイントよりジャッキアップをおこない、フロントサイドジャッキアップポイントにガレージジャッキを設置。設置したら緩やかにジャッキ油圧を抜いて車体とガレージジャッキが接地すれば完了です。

 その後はホイールナットを緩めてタイヤを取り外して決められた場所へタイヤをローテーションして組み付け、最後に規定トルクで増し締めをするという流れになります。

※ ※ ※

 1t以上あるクルマを宙に上げるジャッキアップは非常に危険な作業です。慣れてない人や不安な人はカーショップなどに作業を依頼しましょう。

■どこからどこへ移動させる?

 では、どのタイヤをどこへ移動させれば良いのでしょうか。

 駆動方式によって推奨される移動場所があります。

タイヤ交換時に印をつけておくと間違いがない

 FF車(前輪駆動車)の場合は、前輪2本を後輪へ、左後輪を右前輪へ、右後輪を左前輪へローテーションします。後輪のみX字型にローテーションします。

 FR車・4WD(後輪駆動車・四輪駆動)の場合は、後輪2本を前輪へ、左前輪を右後輪へ、右前輪を左後輪へローテーションします。前輪のみX字型にローテーションします。

 また、特殊なタイヤの場合、前後異形タイヤに関しては前後でローテーションができないので、左右をローテーション。

 回転方向が決まっているタイヤに関しては、左右でローテーションすると回転方向が逆になりタイヤ性能が著しく低下するので、前後ローテーションのみが良いでしょう。

※ ※ ※

 5000km走行ごとにタイヤローテーショを実施することでタイヤが長持ちし、燃費向上やブレーキ制動力の保持といった面でもメリットがあります。

 タイヤは消耗品なのでいつかは交換する時期が訪れますが、少しでも長持ちさせるためにローテーションすることをお勧めします。

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