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大型車38万台を対象にホイール・ナットを緊急点検 増加傾向の「車輪脱落事故」防止へ国交省がキャンペーン展開

くるまのニュース 2022年10月7日 15時30分

増加傾向にある大型車の車輪脱落事故を防止するため、国土交通省が「大型車の車輪脱落事故防止キャンペーン」を展開。約38万台を対象にホイール・ナットの緊急点検を実施します。

■交換用のホイール・ナットを無償提供

 大型車の車輪脱落事故が増加傾向であることを踏まえ、国土交通省は2022年10月から2023年2月までの5か月間「大型車の車輪脱落事故防止キャンペーン」を実施。

 その中で、車齢4年以上の大型車を対象に、ホイール・ナットの緊急点検を進めています。

 対象となるのは、2018年9月30日以前に登録された大型車約38万台です。

 大型車のユーザー宛てにダイレクトメールを郵送し、ホイール・ナットの適切な保守管理について緊急点検を行います。

 点検によってホイール・ナットの交換が必要だと判明した場合は、国内大型自動車メーカー4社から左側後輪分の新品のホイール・ナットが無償提供されます。

 キャンペーンではこのほか、大型車のユーザーやタイヤ脱着作業関係者へ向けて、適切なタイヤ脱着作業の動画やチラシを活用した啓発などを展開します。

※ ※ ※

 大型車の車輪脱落は、大規模な事故につながりかねない大変危険な事故です。

 その件数は、2012年度は15件、2013年度は19件でしたが、その後の2020年度は131件、2021年度は123件と増加傾向にあるといいます。

 人身事故は2020年の0件を除き、例年、1件から5件程度で推移しています。

 車両整備については、2021年度の123件のうち95件(台)に対して調査したところ、ホイール・ボルトやナットに著しいさびがあるものや、ゴミなどの異物が付着しているもの、ホイール・ナットとワッシャのすき間に潤滑剤の塗布が見られずホイール・ナットがスムーズに回転しないものなど、適切なタイヤ脱着作業が実施されていない車両が確認されたということです。

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