最近では、クルマを第2の家として使うライフスタイルに注目が集まっています。トヨタ「ハイエース」をベースに制作した「Sonoma」というモデルが存在しますが、どのような特徴があるのでしょうか。
■上から下までリアルウッドが使われた極上の室内空間とは
新型コロナウイルスなどの影響を受けて日々の生活様式が目まぐるしく変化するいま、バンライフスタイルなるものが流行りつつあります。
そうしたなかで、まるで家のような空間を実現するカスタムハイエースが存在します。
バンライフスタイルとは、クルマのなかに自分が本当に好きな物だけを詰め込み、日常の喧噪から離れて大自然のなかで自由な時間を楽しむスタイルを指します。
これは物質的な豊かさではなく、精神的な豊かさを求めるそのスタイルは、欧米を中心に大きなムーブメントとなっています。
そんな気軽なバンライフを実現するのがトヨタ「ハイエース(DXグレード/ボディ&ルーフ:標準)」をベースにした「Sonoma(ソノマ)」というハイエースカスタムショップ「NACS」が展開するモデルです。
開発経緯についてNACSの担当者は次のように話します。
「開発にあたっては、欧米を中心に世界的なムーブメントになっている『VAN LIFE』スタイルを参考にしました。
その際、国内での道路状況でも使用しやすいハイエースをベースにすることにしました」
Sonomaでは、フローリングに天然の無垢材が使用されており、さらにルーフも標準装備でウッド仕様となっており、上から下までウッドで囲まれた居心地の良い空間が実現されています。
テーブルと椅子を下ろすと広がる広大なラゲッジスペースには、高品質のアイアンシェルフ家具や収納が備わっており、使い勝手も自由で、自分だけの空間を演出することができます。
アイアンシェルフとは、木製の家具と鉄が組み合わさった家具のことを指し、室内の雰囲気が一気に引き締まり、おしゃれな空間が演出されます。
主な装備としては、リアフローリング施工(天然ウォルナット)、バタフライ式3人掛けベンチシート、アイアンシェルフブランケット収納ボックス、荷室キャンピングテーブル&チェア(各2つ)、ウッド調ルーフ(LEDダウンライト付き)&パネルなどを標準で搭載。
またオプションとして、サブバッテリーシステムや外部AC100V(コード付き)、100Vコンセント+DC12Vソケット+追加USBポートといった電装関係。
さらに、サイドステップフローリングや制振・断熱加工といった施工関係があるといいます。
■カジュアルなバンライフが楽しめる「Sonoma」のこだわりや反響は?
そんなSonomaですが、どのような部分にこだわって制作されたのでしょうか。前出の担当者は次のように話しています。
「リアルウッドとアイアン、こだわりぬいたファブリックを使用した本物ならではの質感を楽しむことができるのはこだわりポイントのひとつです。
また、ラゲッジスペースのマットには独立した脚を4本設けているため、外に出してテーブルと椅子としても使用することも可能です。
通常のハイエースなどのバンをベースとしたバンコンとは違い、装備を必要最低限に抑えており、アウトドアとキャンピングカーの中間の位置で楽しむことができます」
くわえて、ファブリックも上質なものを使用しており、カジュアルな雰囲気だけでなく本物ならではの質感も楽しむことができます。
そんな発売から約3年が過ぎたSonomaですが、ユーザーの声はどのようなものでしょうか。反響について前出の担当者は次のように話します。
「アウトドアブームとも相まって、販売当初から非常に多くのお問合せをいただいてきました。
ファブリックを8種類から選べる点もご好評いただいております。ユーザーのみなさまには、自分だけのお好みのスタイルを組み合わせてご購入いただけているようです」
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このようにSonomaは、本物志向かつカジュアルな仕上がりとなっています。
従来のハイエースベースのキャンピングカーとはひと味違う仕様ともいえ、個性を出したい人にはマッチするかもしれません。