米ホンダエアクラフトカンパニーは、ホンダの最新小型ビジネスジェット機となる「ホンダジェット エリートII」を発表しました。通路の床材に木目調デザインも選択できるそうです。
■ホンダの小型ビジネスジェット機が進化
ホンダの航空機事業子会社である米国のホンダエアクラフトカンパニー（以下、HACI）は、同社の最新小型ビジネスジェット機「ホンダジェット エリートII」を2022年10月17日に発表しました。
従来モデルとなる「ホンダジェット エリートS」に対し、どのようなポイントが進化したのでしょうか。
今回登場したホンダジェット エリートIIは航続距離の延長および最新の自動化技術が投入されています。
ホンダジェット エリートSの航続距離が2661kmであったのに対し、ホンダジェット エリートIIでは204km延長された2865kmを実現。
これは、燃料タンクの拡張および最大離陸重量の増加により実現したほか、機体構造面においてはグランドスポイラー（主翼上面に装備され、着陸後の減速に使用される装置）を主翼に初搭載し、着陸時の機体ハンドリングと安定性が向上しています。
また、最新の自動化技術であるオートスロットル機能と緊急着陸装置を2023年末までに導入すると予告。これによりパイロットの負荷を軽減するとともに、機体運用の安全性がさらに向上します。
機体の外観デザインについて新たに「Black Edition」（特別色）が追加されたほか、内装デザインはグレー系の「スチール」とベージュ系「オニキス」のふたつを新採用。
また、通路の床材として従来のカーペットのほかに暖かみのある木目調デザインも新たに選択できます。
HACIは幅広い機体カラー設定もアピールしており、公式ウェブサイトではホンダジェット エリートIIではブラックエディション以外に9色のカラーを設定しているとしています。
※ ※ ※
ホンダは1980年代から航空機の基礎研究を開始。以降は実験機の飛行試験を重ねてきました。
2003年に、主翼の上にエンジンを配置する「ホンダジェット」（実験機）の初飛行に成功。
2006年に事業化に向けた新会社としてHACIが設立され、同年にホンダジェットの受注を開始します。
米国での型式認定取得に向けた量産型ホンダジェットが2010年に初飛行。2014年には量産1号機の初飛行を迎え、翌2015年に晴れて型式証明を米国連邦航空局から取得、量産1号機を顧客に引き渡しました。
それではここでクイズです。
ホンダジェットの開発過程では、シルバー、レッド、イエロー、ブルーといった機体が製造されてきました。
では、ホンダジェット量産1号機の機体は、何色に塗装されていたでしょうか。
【1】パープル
【2】オレンジ
【3】グリーン
【4】ホワイト
正解は【3】のグリーンです。
ホンダジェット量産1号機の塗装は、パールグリーンにメタリックゴールドのストライプの塗装が施されていました。