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大事なのは硬さ!? 保管した「スタッドレスタイヤ」どれくらいまで“使える”? 冬タイヤの寿命の見分け方

くるまのニュース 2022年11月12日 9時10分

クルマの冬支度として「スタッドレスタイヤ」への交換があります。夏の間に保管していたスタッドレスタイヤですが、どのような状態になっていたら新品に買い替えるべきなのでしょうか。

■タイヤの寿命は溝や硬度でチェックすべし!

 ここのところ朝晩の気温も下がり、降雪地帯の山間部などでは雪の便りも聞こえ始めた今日このごろ。この季節におこなうクルマの冬支度の代表的なものとして挙げられるのが、「スタッドレスタイヤへの交換」です。

 雪道を走行するのであれば必需品であるスタッドレスタイヤは、多くの人が何シーズンか同じタイヤを装着するのが一般的となっていますが、スタッドレスタイヤとして使えなくなるタイミングの見極めはどうしたら良いのでしょうか。

 もっとも分かりやすいのが、タイヤの溝です。夏タイヤであっても溝が摩耗して減ってきたら交換するのは当然ですが、スタッドレスタイヤも摩耗が進むとその性能が発揮できなくなってしまい、交換が必要です。

 それを見分けるのが、タイヤのトレッド面(接地面)に設けられた「プラットフォーム」というもの。

 このプラットフォームは新品の状態から50%ほど摩耗が進むと露出するようになっており、ここまで摩耗が進むとスタッドレスタイヤとしての性能は失われているという合図となります。

 ただし、タイヤとしての使用限度である「スリップサイン」とプラットフォームは別物。車検に合格するには1.6mm以上の残り溝が必要で、スリップサインはその目安になるものであるため、通常のタイヤとして履きつぶすのであればプラットフォームが露出していても問題ありません。

 とはいえ、摩耗が進んだスタッドレスタイヤのドライ性能は良いとはいえず、やはり早めの交換がオススメです。

 なお、タイヤのサイド部分を見ると「↑」の記号があり、これがプラットフォームの位置を示しています。スリップサインの位置には「▲」が記されています。

 タイヤのトレッド面の柔らかさもスタッドレスタイヤの寿命の判断材料のひとつとなります。

 夏タイヤと比べて、スタッドレスタイヤには柔らかいゴムが使用されており、このゴムによって低温時でもしなやかさが失われず、トレッド面に設けられた細かな溝(サイプ)が雪や氷を引っかくようにしてグリップするという特性があるのです。

 そのため、いくら溝が残っていてもタイヤが古なってゴムが硬化してしまうと本来の性能を発揮することができません。

 スタッドレスタイヤのトレッド面のゴムの柔らかさを測定する「硬度計」というものが存在し、多くのタイヤショップなどは保有しているはずですので、ゴムの硬度が気になる人はチェックをお願いしてみると良いでしょう。

 ちなみに硬度計は数値が大きいほど硬いということになり、60以上では即交換、55から60では要注意といったところ。なお新品のスタッドレスタイヤは40台がほとんどとなっているようです。

 スタッドレスタイヤのゴムは経年劣化で硬化していってしまいますが、そのおおよその目安は4年ほど。ただしこれは保管方法によっても差が出てくる部分であり、直射日光が当たる場所や高温多湿の場所で保管していると劣化は進み、逆に冷暗で風通しの良い場所に保管していれば無用な劣化を抑えることができます。

 また、スタッドレスタイヤに限らずですが、タイヤのサイド部分やトレッド面に細かなヒビが発生しているようなタイヤもかなり劣化が進んでいるといえます。

 恐らくサイド部分にヒビが発生するほどだとトレッド面のゴムのしなやかさもほとんど失われていると思いますが、念のためチェックしておきたいところ。

 いずれにしてもプラットフォームが出ているかどうか以外の部分に関しては、経験や計測器具が必要なので、不安になったらカー用品店やタイヤショップなど、プロに診てもらうのが安心です。

 ただし、雪の予報が出てから慌てて行動すると、カー用品店やタイヤショップが混雑してとんでもない待ち時間になっていたり、新品に交換しようとしてもすでに在庫切れや作業受付自体が終了してしまったりすることもあります。

 路面が凍結したり雪が降る前に、余裕をもって早めにスタッドレスタイヤを準備するということが大切です。

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