ダイハツ「ムーヴ」によく近づいて見ないと柄がしっかりと視認できないほど細やかなイラストを手描きしている女性が話題となっています。どのようなコンセプトで製作しているのでしょうか。
■愛車のダイハツ「ムーヴ」に手書きのイラストを!
SNSで愛車のダイハツ「ムーヴ」にイラストを手書きして、オリジナルの車両を制作している女性が話題となっています。
どのようなコンセプトでイラストを書き続けているのでしょうか。
1995年に誕生したダイハツ「ムーヴ」は、同ブランドを代表する軽自動車のひとつです。
現行型は2014年に発売された6代目となっており、長らく歴史を刻んできた1台でもあります。
SNSではとある女性の所有する1台が話題になっています。
ムーヴを所有するのは、「ごみづき@5329(@02_3579mk)」さん。所有するのは2代目ムーヴ(L900型)です。
2代目ムーヴのL900型は、丸目のヘッドライトがキュートで、レトロチックな印象も持つ1台になっています。
ごみづきさんは、そんな愛車ムーヴに自身で手書きのイラストを施して、オリジナルの車両を制作しています。
白いボディのムーヴに描かれたイラストは非常に緻密なデザインで、よく近づいて見ないと柄がしっかりと視認できないほど細やかなものになっています。
ごみづきさんは、そんなイラストのコンセプトについて次のように話します。
「コンセプトは『二度見されるクルマ』です。
モノトーンのクルマでも思わず視界に入ってしまう、脳裏に焼き付いてしまうようなクルマを作ろうと思って制作しております。
『曼荼羅』や『Zentangle』といった柄を多くあしらい、遠くから見ると灰色っぽいクルマ、近くで見ると緻密で細かい絵が描かれたクルマと、見る位置によって色々な見え方ができるように考えています」
「曼荼羅(マンダラ)」は、古代インドに起源をもつ柄のひとつで、特定のパターンというよりは、幾何学的ないくつかの造形を持つ複雑な柄となっています。
また、「Zentangle(ゼンタングル)」は、比較的単純なかたちの模様を繰り返し描く抽象絵画のことを指しており、瞑想の要素もあるアートのひとつです。
ごみづきさんのムーヴには、このようなアートが組み合わされるかたちで描かれており、ひとつの芸術作品のような仕上がりとなっています。
■ボディにイラストを描く大変さとは…そもそもどのように描くの?
イラストの制作にはかなりの時間がかかりそうですが、ごみづきさんは何度も消して、書いてを繰り返して、納得のいく作品作りに勤しんでいるようです。
「普段は全く描いていないですが、イベントがあるときや気が向いたとき、暇なときに手を付けています。
描く時間もまちまちで、10分くらいで切り上げるときもあれば、半日以上描いているときもあります。
画材にはポスカを使用しています。シリコンオフでボディの油脂を落とした後に、そのままかき込んでいます」(ごみづきさん)
なお、走行中にイラストが薄れてしまうようにも思えるかもしれませんが、ごみづきさんによると、次のように対策してイラストを保持しているようです。
「完成して、自分が気に入ったらクリアを塗装吹いて落ちないようにしています。
しかし、絵を1日で描きあげることはほとんどないので、絵が完成してクリアを吹くまでの間に雨に打たれることもよくあります。
ただ、実際には雨風に晒されても1か月程度は色落ちせず持ちこたえてくれます。
ポスカの成分は水性顔料で、乾いていないうちは水で落とすことが出来ますが、乾いてしまえば耐水性となり、雨風に打たれても洗車をしても、絵が落ちにくくなっています」
このように、イラストの耐久性は高く、基本的には美しい状態を保って走行することができるそうです。
街中で見かけたら、その緻密なイラストをまじまじと見せてもらうのも良いかもしれません。
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さらに、ごみづきさんは、この愛車ムーヴで日本1周をおこなったこともあるそうです。
ごみづきさんにとって、ムーヴは大切なキャンバスであり、信頼できる相棒でもあるのです。