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人気ミニバンの新型車「トヨタ」「日産」「ホンダ」揃った! SNS上では1番人気「ステップワゴン」が「あんま売れていない」謎!?

くるまのニュース 2022年12月3日 17時10分

2022年は、1月にトヨタから新型「ノア」「ヴォクシー」が、ホンダからは5月に新型「ステップワゴン」が、そして日産からも11月28日に新型「セレナ」が発表され、ミニバンの当たり年といえます。SNSでははやくも「どれが好き」との議論も白熱しているようです。

■2022年はミニバン豊作の年! 欲しいのは「どのミニバン」!?

 2022年11月28日、日産は主力ミニバン「セレナ」を6年ぶりにフルモデルチェンジしました。
 
 1月にはトヨタが先行して「ノア」「ヴォクシー」を、そして5月にはホンダが「ステップワゴン」をそれぞれ刷新しており、2022年はミニバンの当たり年といえますが、そんななかSNS上では「どのミニバンが欲しいか」について、盛り上がりをみせています。

 新型セレナは、歴代モデルで評価を集めた室内の広さや使い勝手の良さはそのままに、移動時の快適性向上や先進技術の搭載を図りました。

 日産が「上質さと先進性を兼ね備えた」と説明する内外装について、SNS上では早くもそのデザインについての話題が始まっています。

 そんななかで目立つのが「トヨタやホンダのライバルと比べてみてどのデザインが好きか」という「議題」です。

 新型セレナは「迫力がある」「エルグランドみたい」といった声の一方で「ギラついている」と敬遠する声も。

 これはノア/ヴォクシーについても同様で、そうした「ギラつき顔」を避ける層の多くが「ステップワゴンがいい」「シンプルで好ましい」と語る傾向にあることが注目されます。

 新型ステップワゴンは、シンプルななかに上質さを狙った「ステップワゴン AIR(エアー)」と、力強さと品格ある佇まいを狙ったエアロモデル「ステップワゴン SPADA(スパーダ)」シリーズが用意されていますが、シンプルさを好む層にはとりわけステップワゴン AIRが魅力に映るとしています。

 そんなSNS上の声を裏付けするため、販売台数の推移と比べてみましょう。

 一般社団法人 日本自動車販売協会連合会(自販連)調べによる2022年1月から10月までの車名別新車販売台数によると、意外にもモデル末期のセレナが4万9828台とトップです。

 次いでノアが4万7354台、ヴォクシーが4万5455台。ただし2台を合算すれば、セレナを大きく上回る9万2809台に及び、これは販売台数ランキングなら上位5位以内に入る実力を示しており、新型ノア/ヴォクシーが文字通り「バカ売れ」状態だといえるでしょう。

 対するステップワゴンは、ライバルから半分近い2万8602台に留まります。

 実際のところ新型ステップワゴンが発売を開始したのは2022年5月27日なので、合算するタイミングが悪いとも映ります。

 しかし10月単月で見ても、セレナ4446台、ヴォクシー7201台、ノア7166台に対し、ステップワゴンは3075台と、新型登場後も販売台数が伸びないどころか、モデル末期のセレナにすら追い付いていないのも事実なのです。

 ここ1、2年にかけて、半導体不足に代表される世界的な部品供給遅れにともなう工場の生産調整が各社でいまも続いており、各社とも納車待ちに悩まされている現状があります。

 新型ステップワゴン発売1か月後の受注台数について、ホンダは6月27日に受注台数が「2万7000台を超えた」と発表し好調ぶりを伝えています。しかし5月から10月までの実際の販売台数を合算してみると2万1592台にとどまり、受注台数には至りません。

 しかもこの数値のなかには旧型も含まれていることからみても、いまなお新型ステップワゴンの納車待ちが続いていることがうかがえます。

※ ※ ※

 上記の発表でもうひとつ、興味深いデータがあります。それはホンダが発表しているグレード別の受注比率です。

 シンプルなデザインがSNS上で絶賛を浴びたステップワゴン AIRの販売比率は、ガソリン車とe:HEV車を合わせても15%にすぎません。

 新型ステップワゴンの発売当初、首都圏近郊のホンダ販売店で話を聞いたところ、営業スタッフは次のように教えてくれました。

「最初はAIRを気に入っていても、装備面でSPADAのほうが充実しているため、結果的にそちらを選ぶケースが少なくない」

 販売比率ではSPADAシリーズが85%を占めていることからも、多くのユーザーはシンプルすぎるデザインを選択しなかったのは純然たる事実で、SNSの声が必ずしもすべてを表している訳ではないことを物語っています。

 この先トヨタ、日産、そしてホンダの各新型ミニバンの販売がすべて揃ったタイミングで、販売数値がまたどう変化していくのか、まだまだ興味は尽きないところです。

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