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他人事じゃない! 「クルマの盗難」どう予防? 対策は「ナンバープレート」から!? 警察官が語る「愛車の盗難対策」とは

くるまのニュース 2023年1月3日 9時10分

クルマが盗まれる自動車盗難は現在でも多く発生しています。じつは「ナンバープレート」に対策をすることも盗難防止に効果があるといいます。一体なぜなのでしょうか。

■盗難対策に「ナンバープレート」の管理も効果あり?

 現在新車で販売中の多くのクルマは、盗難防止装置やセキュリティアラームが標準装備されています。
 
 この効果もあってか盗難自体の件数は毎年減少傾向にある一方で、警察庁が公開したデータによると、2021年では5182件、一日平均14件以上もの自動車盗難が発生している状況です。

 愛車が盗まれれば悲しいだけでなく、強盗などの事件に使われてしまうケースもあり、十分に対策しておきたいものです。

 千葉県警では公式ホームページ上で、さまざまな盗難対策を示しています。

 まずは数十秒程度の短時間の降車でも気を抜かずに窓を閉め、施錠することが大切だといいます。

 また、キーと車両側で照合をおこなってエンジンが始動するイモビライザーの装着や、警報装置やGPSなどの機器の装着、ハンドルロックやタイヤロックなど物理的に盗難できなくさせるアイテムも推奨されています。

 クルマを保管する際は、カバーを装着し車種を特定させなくすることや、夜間でも照明が設置されていたり、契約者以外が侵入しにくい駐車場を選ぶことが効果的だとしています。

 では、もし盗まれてしまった場合、どうすれば良いのでしょうか。車両盗難の捜査にあたったことがある千葉県警の警察官は次のように話します。

「まずはいち早く気づき、すぐに通報することが大切です。道路上にNシステムと呼ばれる、自動的にナンバーを読み取る機器が多数設置されていますので、手配中の車両が通過すれば周辺で警ら中のパトカーに情報が伝達する仕組みになっています」

 素早く盗難に気づくことができれば、盗まれた場所からまだそう離れていない場所にあるかもしれません。その意味で、もっとも近いNシステムに検出させることができれば犯人を追う手がかりとなりそうです。

 しかし一方で、先出の警察官はNシステムにも限界があると話します。

「Nシステムは交通量の多い幹線道路などに設置しているため、比較的市街地から離れた道路だと、Nシステムの設置間隔が広くなってしまっている場合があります。そのため、時間が経ってしまうと、遠くの場所へ逃走するのを許してしまうことになります。

 また、盗難するときはナンバーが変えられてしまうケースが多く、その場合の追跡は困難です」

 ナンバーを読み取るのがNシステムの機能であるため、他のクルマから盗んできたナンバーがつけられていると、”そのナンバーが盗難されている”と届け出がなければ、追いかけることができません。

 そのため、ナンバーの盗難や細工を防ぐことが効果的で、ナンバー自体を専用工具がなければ取り外しのできないボルトを使用して取り付けることが、結果としてクルマ自体の盗難の予防と素早い発見に役立ちます。

 先出の警察官は「ときどき、『このナンバーおかしくない?』と3ナンバー車と5ナンバー車がある車種で通報するケースもありますが、こういった感覚がじつはありがたいです。少しでも怪しいなと感じたらすぐに通報してもらうと助かります」

 Nシステムに引っかからないケースでは、やはり最終的には通報による情報提供が頼みの綱となってくるようです。

 このように、警察はNシステムをもとにして追跡をおこなうため、ナンバー自体に対策を施していれば、万が一盗難されてしまった場合に犯人を追う手がかりとなりそうです。

※ ※ ※

 近年では、海外で価格が高騰中の国産スポーツカーが盗難されるケースが目立っています。

 今回のようにナンバープレートの対策も効果はありますが、物理的にクルマを出せないようにしたり、車種が特定されないような保管の仕方を考え、窃盗団が嫌がるような対策を講じることが重要です。

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