Infoseek 楽天

寒冷地の駐車時「サイドブレーキ」はNG? 冬あるあるな「駐車場でのトラブル」を予防する方法とは

くるまのニュース 2022年12月20日 14時10分

積雪の多い寒冷地では、クルマを駐車するときにやってはいけないことがあるといいます。一体どういうことなのでしょうか。

■寒冷地でクルマを停めるときの注意点はふたつ!

 スキー場など、クルマで寒冷地へ出かけることも多い年末年始。外出先でクルマを長時間停めることも多いですが、クルマを駐車させるときにやってはいけないことがあるといいます。
 
 一体どういうことなのでしょうか。

 日本自動車連盟(JAF)では、寒冷地で駐車する際の注意点を公式ホームページ上などで呼びかけています。

 まず、寒冷地では「パーキングブレーキ(サイドブレーキ)」をかけて駐車することは危険だと注意喚起しています。これはパーキングブレーキを作用させるワイヤーが凍結してしまい、解除ができなくなることがあるためです。

 近年のクルマでは電動式パーキングブレーキが採用されていますが、エンジンを停止させたり、シフトを「P」レンジに入れると自動でかかってしまうことがあるため、取扱説明書を参照し、作動しない操作をおこないます。

 しかし、パーキングブレーキを使わなければ平坦な駐車場であっても風などで動いてしまうことがあります。

 それを防ぐために、クルマのタイヤに「輪留め」を設置することが重要となります。

 輪留めは車体の対角線上に位置する前後2か所に設置します。クルマを動かす際は輪留めを外し忘れると事故につながるため、輪留め使用中をあらわすメモなどを車内の見やすい場所に置いておくと安心です。

※ ※ ※

 寒冷地でクルマを長時間停めておくと、フロントガラスに雪が付着します。雪を払ってもフロントガラス自体が凍結していることはよくあるケースです。

 その際に「熱湯をかけて溶かす」ことは絶対にやってはいけません。

 フロントガラスは通常、合わせガラスという熱膨張率の異なる複層構造のガラスとなっているため急激な温度変化に弱く、割れてしまう危険があります。

 また氷点下であればかけたお湯も結局すぐに凍ってしまい、さらに分厚い氷となる悪循環を招くのでNGというわけです。

 正しい溶かし方としては、まずスクレーパーで付着した氷を削っていく方法があります。ただしフロントガラスを傷つけたり、勢い余ってボディに傷が入ってしまうこともあるため、慎重におこなう必要があります。

 手軽な方法としては、市販の解氷スプレーを使用することが挙げられます。このスプレーは主成分がエタノールなど揮発性の高いものが含まれており、氷を溶かしつつもエタノール自体は凍らずに揮発する効果があります。

 これらのアイテムが手元にない場合は、エンジンをスタートしてカーエアコン(ヒーター)のデフロスター機能を使うことで徐々に解凍されます。しかし視界が確保されるまでには少し時間がかかるのが難点です。

 凍結自体を予防する方法もあります。あらかじめフロントガラスを覆う凍結防止用のカバーを利用することです。

 このカバーは凍結だけでなく、積雪のある地域では雪を払う必要もないため、降雪時に屋外でクルマを停める際には便利な装備となるでしょう。

 また、フロントガラスに撥水コートを施工しておくと、スクレーパーで氷を除去しやすくなるといいます。

※ ※ ※

 年末年始のドライブを楽しむためにも、冬季ドライブへの知識を深めて準備をおこない、慣れない降雪地では速度を落として安全運転を心がけましょう。

この記事の関連ニュース